ものづくり補助金平成26年度製造業宮城県

MADE IN JAPANニットメーカーの生き残りをかけた最新コンピュータ編機、最新のデザインシステムの導入

株式会社モードクリハラ

成果編成速度 100%→130%

この事例のポイント

  • 既存設備の能力的制約により、取引先が求めるデザインや複雑柄のカシミヤ製品を作ることができない場合が生じていた。
  • 最新のコンピュータ編機と最新のデザインシステムを導入した。
  • 編成速度 100%→130%。最新編機の導入により編成速度が上がり、リードタイムを大幅に短縮できた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社モードクリハラ
所在地宮城県 栗原市
業種繊維工業
従業員数23人
資本金720万円
設立2008年

事業の背景

平成20年の創業以来、カシミヤ製品を得意とするニット製造会社として高い評価を得てきた。現在手がける製品の6〜7割がカシミヤ製品となっている。国内アパレル市場では低価格の海外生産品が席巻しており、ニット製品の多くが海外生産に切り替わっている。一方で、高級品については日本製の品質と安心感を求める消費者も根強い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術既存設備の能力的制約により、取引先が求めるデザインや複雑柄のカシミヤ製品を作ることができない場合が生じていた。
  • 納期・工程既存設備では小ロット・短納期の対応が難しく、製造を他社に奪われることもあった。
  • コスト・採算デザインサンプルの作成に多くの時間がかかり、原価ロスが生じていた。

やったこと

最新のコンピュータ編機と最新のデザインシステムを導入した。導入した編機は秒速1.4mの最高編成速度を誇り、既存設備より編成速度が約30%向上した。生産する製品に合わせた設備調整も、既存設備では半日以上かかっていたが、新しい設備では簡単なセットアップだけで完了するようになった。新しいデザインソフトにより、既存のソフトと比べてプログラミングに要する時間が格段に短縮された。

加工機最新コンピュータ編機
ソフト最新デザインシステム(デザインソフト)

事業の効果

  • 編成速度 100%→130%
  • デザインサンプル1型あたりのコスト 100%→70%
  • デザインサンプルの年間作成数 200型→300型

最新編機の導入により編成速度が上がり、リードタイムを大幅に短縮できた。設備調整の時間も大きく減り、結果としてリードタイムがさらに短くなった。新デザインソフトにより、これまで作れなかったデザインサンプルの提案が可能になり、営業ロスと原価ロスを解消した。生産能力も向上し、今後は多様で高度なデザインを武器に若者やインバウンド需要など新たな消費者層を開拓する予定である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来のコンピュータデザインやカシミヤ特化の実績が書かれ、事業の延長にある設備更新と読めるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    カシミヤ製品が現在の製品の6〜7割を占め、百貨店向け高付加価値品として信頼を得ている強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    既存設備の制約による営業ロス・原価ロスを課題として挙げ、新編機とデザインシステムで解消する方針が示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    編成速度約30%向上、生産力150〜180%、デザインサンプル1型あたりのコスト3割減、年間200型から300型と数字で目標が示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員23名の会社であることのみ書かれ、補助事業を遂行する人材や事務処理体制については触れられていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    複雑柄やアラン模様など他社が真似しにくい製品、若者やインバウンド層への提案という顧客ターゲットと選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後は多様で高度なデザインを武器にするという方向は書かれるが、遂行スケジュールや課題解決の方法は詳しく書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    カシミヤは軽くて暖かい高級素材で、複雑な柄の製作は他社が真似しにくく、同分野で高付加価値化を図る取組と読める。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    国内アパレルの海外生産への流れは述べられるが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果3

    リードタイム短縮や原価ロス解消など効果は書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    コンピュータ編機とデザインシステムの導入は読み取れるが、地域やサプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    国内製造の信頼性を維持する方向は述べられるが、日本経済の構造転換に資する分野への進出とは明示されていない。

  • 地域経済への波及3

    宮城県栗原市で国内工場にてカシミヤ製品を年間約20,000枚製造していると書かれ、地域の製造業としての位置付けが読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は多様で高度なデザインを武器に、若者やインバウンドユーザーなど新たな消費者層に向けた魅力ある製品づくりに取り組む予定である。

事業者の声

今後は日本製ならではの信頼性の高い品質の維持と低コスト化を両立させることが、メイド・イン・ジャパンメーカーとして生き残る道なのではないでしょうか

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

香川県製造業平成27年度

最新製版機の導入による効率化とコスト削減

生産能力が現有製版機の約3倍となる最新製版機を導入し、製版工程の生産性向上と、それに伴う製版作業の残業低減を図った。

効果:製版機の生産能力 1倍→3倍

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。