ものづくり補助金平成26年度製造業秋田県

自動車のメータパネル等の表示を投影するヘツドアツプディスプレイ用の大口径異形レンズの加工方法の確立

ゼネラルオプティックス株式会社

成果反射率 0.59%→0.2%

この事例のポイント

  • 小口径異形レンズの製造実績はあったが、大口径異形レンズの製造実績はなかった。
  • 大口径レンズ用のNC芯取り機を導入し、最大600サイズの大口径異形レンズの芯取り(外周加工)を可能にした。
  • 反射率 0.59%→0.2%。レンズ保持の改善により、異形レンズのカット幅の平行度の寸法公差を目標精度に抑えることができた。

事業者のプロフィール

事業者名ゼネラルオプティックス株式会社
所在地秋田県 大仙市
業種その他の製造業
技術分野精密加工,立体造形
従業員数62人
資本金1,000万円
設立1994年

事業の背景

1994年の創業以来、各種光学部品の製造を行ってきた。主力は車載用コンパクトヘッドアップディスプレイ用の異形レンズで、寸法公差などの品質が顧客に評価され受注が増加している。欧米を中心にHUDに表示される情報が増加しており、表示範囲の大きい多機能HUDの需要はさらに伸びると見込まれている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術小口径異形レンズの製造実績はあったが、大口径異形レンズの製造実績はなかった。
  • 新製品・新技術多機能HUD用のレンズへの技術転換が不可避であり、大口径異形レンズの高精度加工と反射防止膜の蒸着技術を開発する必要があった。
  • 品質・精度大口径の異形レンズは小口径に比べカット部分が多く、平行度の寸法出しの精度向上と偏心度(光軸のずれ)の抑制が課題だった。

やったこと

大口径レンズ用のNC芯取り機を導入し、最大600サイズの大口径異形レンズの芯取り(外周加工)を可能にした。異形レンズの固定治具として、レンズに合ったホルダーの材質と形状を開発した。目標は平行度±0.05mm~±0.01mm、偏心度60秒~15秒、反射防止膜の透過率99.0%~99.5%とした。反射防止膜は光量を確保するため、透過率99.5%を目標に蒸着技術の開発を同時に行った。

新しい製品・サービス:車載向けHUD用の大口径異形レンズ

事業の効果

  • 反射率 0.59%→0.2%

レンズ保持の改善により、異形レンズのカット幅の平行度の寸法公差を目標精度に抑えることができた。透過式偏芯測定器の導入で加工中の偏心精度を短時間で把握でき、偏心度の目標もクリアした。イオンアシスト方式の真空蒸着成膜により反射率が下がり、光量が増えて映し出す情報が見やすくなった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    1994年創業以来の光学部品製造と小口径HUDレンズの製造実績から一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    欧米でのHUD需要増加と大口径異形レンズへの技術転換の必要性が示され、顧客評価や受注増加にも触れており、強みとの関係が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    小口径での経験から大口径加工の課題(カット精度、偏心)を特定し、NC芯取り機導入と保持具開発で対応している。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    平行度±0.05mm、偏心度60秒→15秒、透過率99.5%など数値目標を設定し、成果として反射率0.59%から0.2%への改善が示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員62人と記載があるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    大型HUDで光量確保が必要という用途と、顧客の拡販地域である欧州のニーズが示されており、選ばれる理由も一部読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展開として様々な口径形状の開発を進める方針はあるが、遂行スケジュールや課題解決の方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    大口径異形レンズは小口径に比べ製造実績が少なく、同分野で高精度化と反射防止膜による高性能化を図る取組である点が読み取れる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    半導体露光装置やプロジェクターなど他分野への波及と雇用拡大への言及があるが、国が補助する積極的理由は明確ではない。

  • 費用対効果2

    投入額と付加価値増加の関係は示されておらず、受注増や雇用拡大を目指すという方向性にとどまる。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    欧州での中型車へのHUD標準搭載決定など市場成長は触れられているが、日本経済の構造転換への言及はうかがえない。

  • 地域経済への波及2

    大容量HUD需要の増加は示されるが、地域の特性を活かした雇用や地域経済成長への言及は薄い。

今後の展望

当社の最大顧客の拡販地域である欧州はHUDの高需要市場となっており、2016年には中型車以上にHUDの標準搭載が決まった。市場と顧客のニーズを把握し、様々な口径形状(多角形)の異形レンズの開発を進める。大口径異形レンズは半導体露光装置やプロジェクターの部品としても生産が伸びており、国内外の受注増と雇用拡大を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。