ものづくり補助金平成26年度製造業秋田県

包装機等の導入を軸とする「包む」工程の製造環境の改善と生産性の向上

株式会社菓子舗栄太楼

成果作業効率は赤まん・青まんでは約40%の改善になった。

この事例のポイント

  • 製造体制は旧来のままで、改善活動だけでは生産性の向上が限界に近く、効率的な製造ラインの構築が課題となっていた。
  • 様々なサイズの包装ができ、商品データの記憶も可能な角折包装機を導入した。
  • 作業効率は赤まん・青まんでは約40%の改善になった。包餡工程の生地と餡のバランスの不具合や包装工程の包装不良が大きく減少した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社菓子舗栄太楼
所在地秋田県 秋田市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数61人
資本金3,000万円
設立1883年

事業の背景

同社は明治創業の伝統に裏打ちされた味と熟練した職人技による手作りにこだわった和洋菓子を提供している。和洋菓子業界は消費者のライフスタイルの変化や冠婚葬祭、中元・歳暮等の簡素化にともない需要が大きく減少している。コンビニスイーツなど大規模工場で製造された均一で安価な和洋菓子に自家需要が奪われている。代表銘菓「さなづら」は、ピーク時に比べ販売額は落ちていたが、生産数量は近年回復傾向にあった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力製造体制は旧来のままで、改善活動だけでは生産性の向上が限界に近く、効率的な製造ラインの構築が課題となっていた。
  • 品質・精度旧式機械の不具合により、包餡・包装の各工程で原料ロスが発生していた。
  • 新製品・新技術ミニサイズのさなづらを求める声が多かったが、製品開発の幅を広げる製造環境が整っていなかった。

やったこと

様々なサイズの包装ができ、商品データの記憶も可能な角折包装機を導入した。原料ロスを低減するため、生産性向上が見込まれる最新の包餡機を導入した。包餡、包装の各工程で生産効率が向上し、衛生面でも改善が図られ、製品開発の幅が広がった。

新しい製品・サービス:ミニサイズのさなづら(商品名:紫滴しずく)

事業の効果

  • 作業効率は赤まん・青まんでは約40%の改善になった。
  • さなづらでは約6%の改善になった。

包餡工程の生地と餡のバランスの不具合や包装工程の包装不良が大きく減少した。作業効率が改善したことで人員配置を見直し、職人の感性が必要な手作業に人員を集中投入できるようになった。ミニサイズのさなづらは秋田県ものづくりコンクールで県知事賞を受賞し、さなづら全体の売上は横ばいをキープしている。赤まん・青まんは好評で知名度が向上し、売上は順調に増加している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    明治創業の伝統と手作りへのこだわりが強みとして書かれ、包装工程の改善が一貫した取組として位置づけられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    コンビニスイーツなど大規模工場製品に需要が奪われているという外部環境と、手作りの強みに触れている。

  • 課題の認識と解決4

    旧式機械による原料ロスや改善活動の限界が課題として明示され、包餡・包装機導入で作業効率が約40%・約6%改善したと書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    作業効率が赤まん・青まんで約40%、さなづらで約6%改善したと数字で示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    人員配置を再検討し職人を手作業に集中させたとあるが、事業遂行体制や事務処理能力の記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ミニサイズさなづらは土産需要の声に応えた商品で、赤まん・青まんは自家製餡の好評という選ばれる理由が書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の活動予定として売上1億円プロジェクトや展示会強化が書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は具体的でない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    和洋菓子で手作りによる高付加価値化を図っていることは読み取れるが、市場での高価格化の数字は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地元の土産需要や秋田の菓子の知名度向上に触れているが、国が補助する積極的な波及効果の記述は限定的である。

  • 費用対効果3

    作業効率の改善率や人員の再配置による効果が示されているが、補助金投入額との費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    衛生面の改善や製品開発の幅の拡大が書かれているが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    秋田の銘菓やなまはげモチーフの商品など地域特性を活かした取組が書かれ、地域の土産物需要に応えている。

今後の展望

代表銘菓さなづらは現状を維持しつつ、赤まん・青まんを主力商品に育てる方針である。「赤まん・青まん売上1億円プロジェクト」を創設し、県内・首都圏での販売を強化している。単発イベントはコスト負けすることが多く、首都圏で期間の長い定期イベントや複数社が入れ替わりで秋田の菓子をアピールできる仕組みを望んでいる。

事業者の声

「代表銘菓さなづらは現状を維持しつつ、赤まん・青まんを主力商品に育てたい」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。