ものづくり補助金平成26年度製造業福島県

多様な材質に対応する高精度・高速レーザー加工システムの構築

常興工業株式会社

成果加工時間が35%短縮

この事例のポイント

  • ステンレス素材の裏キズが頻繁に発生する。
  • 最新型のレーザー加工機を導入し、カートリッジ式レンズホルダーを採用した。
  • 加工時間が35%短縮。レンズ交換は25分から5分に短縮され、加工時間は35%短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名常興工業株式会社
所在地福島県 伊達市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数27人
資本金1,000万円
設立1971年

事業の背景

当社は1971年の設立以来、特殊精密板金加工を手がけてきた。電気・機械業界のニーズの多様化に対応し、石油試験機、都市ガス遠隔監視システム、医療機器、省力機器、電子部品装置などを生産している。売り上げの20%は石油・石油化学分野の品質管理や分析などに用いる機器を製造・販売する取引先が占めている。

課題と取り組み

抱えていた課題

やったこと

最新型のレーザー加工機を導入し、カートリッジ式レンズホルダーを採用した。レンズ交換は25分から5分に短縮された(時短率80%)。NC装置を一新し、プラズマの影響を電気的に最小化して材料を正確にトレースできるようにした。キズレス搬送台車を試作開発し、寸法は横800mm×縦500mm×高さ700mmで、サビの発生を防ぐステンレス製とし、特殊ナイロンブラシを貼り付けた多機能テーブルを上面に据え付けた。キズレス工程と通常工程を製品ごとに区分し、キズレス搬送台車で工程間の素材移動を無キズで行う。

加工機最新型レーザー加工機(カートリッジ式レンズホルダー、一新したNC装置付き)
その他キズレス搬送台車

新しい製品・サービス:キズレス搬送台車

事業の効果

  • 加工時間が35%短縮
  • 切断加工時間30%短縮
  • レンズ交換時間 25分→5分
  • 切断面の面粗度50%向上
  • バリ高さ20%減少
  • 加工公差 0.7mm→0.2mm

レンズ交換は25分から5分に短縮され、加工時間は35%短縮された。切断面の面粗度は50%向上し、バリ高さは20%減少して目標水準を確保した。精密部品の加工公差は±0.7mmから±0.2mmになり、キズレス工程を選択できる加工システムが整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    半世紀を超える特殊精密板金加工の歴史と、試験機・省力機などの既存品目の延長線上でレーザー加工機を導入する流れが読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ステンレス裏キズやレンズ交換の課題に対し、キズレス搬送台車や高精度加工で医療・食品分野にも展開する強みが具体的に示されている。

  • 課題の認識と解決5

    加工時間35%短縮、面粗度50%向上、バリ高さ20%減少、レンズ交換25分→5分(時短率80%)など数値つきで課題解決の計画が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    加工時間35%短縮、切断面品質の数値目標、精密部品の加工公差±0.2mmへの適応など、目標値と達成見込みが数字で示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員27名や過去に試験機・省力機をアセンブリーした経験がうかがえるが、補助事業を遂行する体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    医療機器・食品機械業界のニーズと、ステンレス加工能力・無キズ工程という選ばれる理由が具体的に述べられている。

  • 事業化までの道筋3

    試作開発から顧客アプローチを行う方針や展示会・商談会の活用は示されるが、スケジュールや期間の記載は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    医療機器や食品機械向けのステンレス高精度加工という位置づけは示されるが、普及度や高価格化の具体的根拠は薄い。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    福島県の地域企業として近県メーカーへの働きかけが書かれるが、経済波及や雇用創出への言及はわずかにとどまる。

  • 費用対効果2

    加工時間短縮などの効果は数値で示されるが、補助金投入額に対する費用対効果の記載はない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    福島県伊達市の地元企業で地域の中核的な精密加工を担う点は読み取れるが、地域経済への貢献の具体性は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

石油・石油化学分野の既存顧客へレーザー加工システムを訴求し深耕営業を行う。新規受注は医療機器業界を狙い、試作開発段階からアプローチする。食品機械業界も耐蝕性・強度を活かして展示会や商談会を活用し、需要を開拓する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。