ものづくり補助金平成26年度製造業福島県

医療機器分野をターゲットとした短パルスレーザー加工の高精度化技術開発

東成イービー東北株式会社

この事例のポイント

  • 医療機器分野で微細穴あけ加工の高度化ニーズが高まり、技術力の向上に取り組む必要があった。
  • 短パルスレーザ基本波(IRレーザ)を使用した微細穴あけ加工で各種データを取り比較し、最適で高精度の微細穴あけ条件の確立を目指した。
  • 事業目標の最適で高精度な微細穴あけ加工条件の確立に向けて試作開発を行い、目標値に届かない項目もあったが、目標達成の可能性を見出せた。

事業者のプロフィール

事業者名東成イービー東北株式会社
所在地福島県 郡山市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数23人
資本金2,100万円
設立1987年

事業の背景

当社は高エネルギービームによる受託加工を行っている。昨今、成長性の見込める医療機器分野で微細穴あけ加工の高度化ニーズが高まりを見せ、これまで以上に技術力向上に取り組む必要があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術医療機器分野で微細穴あけ加工の高度化ニーズが高まり、技術力の向上に取り組む必要があった。
  • 品質・精度加工精度を妨げる要因として、穴形状が楕円になることとレーザ入射側がダレることがあり、バリや真円度、平板の反りを抑制する技術開発が必要だった。
  • 品質・精度現状の加工精度では公差の目標に届いておらず、精度を高める条件の確立が求められていた。

やったこと

短パルスレーザ基本波(IRレーザ)を使用した微細穴あけ加工で各種データを取り比較し、最適で高精度の微細穴あけ条件の確立を目指した。穴あけ近傍のバリの高さを1μm以下とし、穴あけ加工精度を30μm±3μm、穴の真円度を現状加工精度の70%から90%へ、平板の反りの高さを現状約20μmから5μm以下、多孔穴あけ30穴×30穴のピッチ精度を5μm以下とする目標に取り組んだ。試作開発を行い、多種の評価結果から高精度化の手応えを確認した。加工精度の測定と比較評価のためにデジタルマイクロスコープを導入した。

検査測定デジタルマイクロスコープ

新しい製品・サービス:短パルスレーザ加工技術の高精度化技術開発

事業の効果

事業目標の最適で高精度な微細穴あけ加工条件の確立に向けて試作開発を行い、目標値に届かない項目もあったが、目標達成の可能性を見出せた。従来の加工精度より大幅に向上し、高精度化の実現に手応えを得た。デジタルマイクロスコープの導入により真円度の測定工数や拡大観察にかかる時間が削減され、工数削減にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    受託加工を行ってきた事業を背景に、微細穴あけ技術の高度化を図る流れはうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    医療機器分野で微細穴あけ加工の高度化ニーズが高まると記載があり、市場動向と自社の技術力向上の関係は読み取れるが、強み・弱みの分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    課題として加工精度の不足を挙げ、穴の真円度を70%から90%へ、平板の反りを約20μmから5μm以下にするなど数値目標を示している。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    目標値は具体的に示されているが、一部項目は目標に達しなかったと記載されており、付加価値向上や賃上げの目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    医療機器分野の微細穴あけ加工ニーズを背景に、加工精度向上の価値が示されているが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    試作開発の結果と今後の方向性は書かれているが、中長期の遂行方法やスケジュールの記載は読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    医療機器分野の微細穴あけ加工で、30μm±3μmの精度や真円度向上を目指すなど、同分野の中で高い加工精度を追求する内容が具体的に読み取れる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    医療機器分野の技術力向上に触れているが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は記載されていない。

  • 費用対効果2

    真円度の測定工数や拡大観察時間の削減といった効果は書かれているが、補助金投入額に対する費用対効果は読み取れない。

  • イノベーションへの貢献2

    レーザ微細加工の高精度化は技術革新に関わるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は明確に書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    成長性の見込める医療機器分野への対応がうかがえるが、日本経済の構造転換に資する旨は記載されていない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

高エネルギービーム加工を基盤に社会貢献活動を続け、電子ビーム溶接やレーザ加工を通じて多くの人々に当社の技術を知ってもらいたいと考えている。将来を見据えたグローバル対応に向けた成長戦略を描き、オリジナリティある技術の追求を目指す。

  • 目標:真円度 70%→90%
  • 目標:平板の反り高さ 20μm→5μm

業種と困りごとが近い成果事例

群馬県製造業平成29年度

冷凍マグロ専用刺身醤油の試作開発

鰹節の厚さと抽出温度を管理するため、ガス式スチームコンベクション、小型鰹節削り機、プレハブ冷蔵庫、冷蔵ユニット、小型軽量充填機、打栓機を導…

効果:製造ロット 32.5kg→65kg

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。