ものづくり補助金平成26年度製造業福島県

生産ラインの静音・クリーン自動化に寄与するエコフィーダーの量産機開発

株式会社東光エンジニアリング

成果噛み込みトラブル率 8%→0.1%

この事例のポイント

  • 薄型形状やボトル形状のワークは整列が難しく、対応力を高める必要があった。
  • 市場の現状分析を行い、主流となっている商品を調査した。
  • 噛み込みトラブル率 8%→0.1%。旋回式エコフィーダーは、振動型に比べて薬品の個包装品やペットボトル、菓子類の高速搬送に適し、振動による騒音や電子機器へ…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社東光エンジニアリング
所在地福島県 いわき市
業種生産用機械器具製造業
技術分野機械制御,精密加工,測定計測
従業員数9人
資本金2,000万円
設立1976年

事業の背景

当社はパーツフィーダー・省力化機器・自動供給装置の設計製作を事業の根幹としてきた。とりわけパーツフィーダーは、さまざまな業界へ多数納入してきた。現場ごとに異なるニーズに応えるため、個別の困りごとを捉えて生産ラインの自動化を支援している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力薄型形状やボトル形状のワークは整列が難しく、対応力を高める必要があった。
  • 品質・精度薄物ワークでは噛み込みトラブルが約8/100発生しており、1/1000以下への低減が目標だった。
  • 品質・精度錠剤用ボトルの前後判別で誤判定が約1/100発生しており、1/1000以下への改善が目標だった。
  • 新製品・新技術エコフィーダーを医薬品・食品業界へ普及させるため、量産に向けた完成度の向上が必要だった。

やったこと

市場の現状分析を行い、主流となっている商品を調査した。薄物としては2〜4方シール包装の商品、ボトル形状としては軽量で携帯しやすい樹脂容器を入手し、試作機の仕様に反映した。設計・製作・テスト・改良・評価・検証・まとめの順で試作を進めた。2台の試作機を製作し、ボトル機では外周の周速アップとカメラ判定箇所の是正を行った。シャッタースピードを1/500前後に調整し、20時間の流し込み検証を実施した。

加工機旋回式ワーク整列供給装置(エコフィーダー)試作機
検査測定画像検査システム(カメラ判定)

新しい製品・サービス:旋回式の静音型ワーク整列供給装置「エコフィーダー」の量産機

事業の効果

  • 噛み込みトラブル率 8%→0.1%
  • ボトル前後判別の誤判定率 1%→0.1%
  • ボトル機の成功確率 99.88%→99.92%

旋回式エコフィーダーは、振動型に比べて薬品の個包装品やペットボトル、菓子類の高速搬送に適し、振動による騒音や電子機器への影響が発生しない。ワークのキズやホコリ付着のリスクも避けられる。最後の1個まで搬送できるため、多品種少量生産ラインでの異品種混入を防げる。ボトル機では誤判定1/1000以下を達成した。薄物機は目標の0.1%以下に向けてさらなる改善が必要である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    1976年設立で、パーツフィーダー・自動供給装置の設計製作を事業の根幹と位置づけ、ノウハウを積み上げてきた経緯が書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    旋回式で静音・高速搬送が可能という自社の強みを、医薬品・食品業界への普及拡大という市場機会と結びつけて説明している。

  • 課題の認識と解決4

    薄物の噛み込み率を8/100から1/1000以下に、誤判定を1/100から1/1000以下にする具体的な目標を掲げ、課題と解決の方向を示している。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    目標に対する試作の達成状況(成功確率99.88%、流し込み検証で99.92%)は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数9人と記載があるのみで、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    医薬品・食品向けに薄物・ボトル形状・高速搬送という対象を絞り、静音・異品種混入防止などの選ばれる理由を整理している。

  • 事業化までの道筋4

    試作機の設計・製作・テスト・改良・評価・検証の流れと、0.1%以下の目標に向けた円盤表面処理やガイド材質の改良策が示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    旋回式エコフィーダーは振動型と異なる方式で、薄物・ボトル形状の整列という同分野で高精度を狙う取組として読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    医薬品・食品業界への普及拡大や生産ラインの静音・クリーン化への寄与が書かれ、ものづくり現場への波及は読み取れるが、雇用や地域経済への効果は書かれていない。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値増加額など費用対効果を示す数字は書かれておらず、わずかに効率化の効果がうかがえる程度である。

  • イノベーションへの貢献3

    旋回式で振動や騒音がなく、医薬品の安全衛生管理に配慮した仕様が示されるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    医薬品・食品業界への普及拡大が目標として書かれ、新市場への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

薄物ワーク用の商品化に向けて、円盤の表面処理やガイドの材質を見直し、完成度を高める必要がある。医薬品の製造ラインで求められる安全衛生管理の高度な仕様にも準じて開発を進める。

事業者の声

エコフィーダーは、旋回するチカラで動きます。パーツフィーダーは、振動するチカラで動きます。製造業へ向け、いずれも当社のオリジナリティーの結晶です。現場ニーズ、工程上の課題に即して有効に活用していただけるよう、提案に努めて技術的なサポートも惜しみません。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。