ものづくり補助金平成26年度製造業秋田県

ワイヤ放電加工技術の確立による精密金型加工の受注強化

株式会社YMK

成果納期 7日→2日

この事例のポイント

  • ワイヤ放電加工機を保有しておらず、難易度の高い加工は外注に頼らざるを得なかった。
  • 従来品に比べ加工時間が9%短縮し、曲線や真円の加工精度が大幅に向上した最新のワイヤ放電加工機を導入した。
  • 納期 7日→2日。ワイヤ放電加工を内製化したことで、前加工から難削材や微細・複雑形状の穴あけなどのワイヤ放電加工、後加工までを一貫した生…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社YMK
所在地秋田県 にかはば市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数14人
資本金300万円
設立2011年

事業の背景

株式会社YMKは平成23年4月の設立で、自動車のパワーウインドウやドアロックなどを制御する車載リレーの製造ライン用部品など、自動化・省力化機械の精密部品加工を主に手掛けている。技術力や品質への取引先の評価は高く、県外からの受注が大半を占める。高硬度材や難削材、微細・曲線・複雑形状の加工も受注していた。自動車部品の高機能化にともない、精密部品加工にも高精度化への対応が求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算ワイヤ放電加工機を保有しておらず、難易度の高い加工は外注に頼らざるを得なかった。
  • 納期・工程外注先の受注状況により加工日程が左右され、納期で顧客要請に応えられない場合があった。
  • コスト・採算外注先から割高な加工費を提示されることがあり、コスト面で顧客要請に応えられない場合があった。
  • 品質・精度ワイヤ放電加工は外注先の技術力に依存するため、品質管理を自社で行えなかった。

やったこと

従来品に比べ加工時間が9%短縮し、曲線や真円の加工精度が大幅に向上した最新のワイヤ放電加工機を導入した。重量物の加工が少なく、油や切粉の飛散がないことや、プログラム製作の経験があることなどを踏まえ、マシニングセンタを担当していた女性従業員をワイヤ放電加工の担当者に抜擢した。担当者を機械メーカーの講習に派遣して基本的な知識・操作を習得させ、導入済の協力工場に出向させて1か月間実務に従事させた。出向終了後もメーカーの指導・助言を仰ぎ、最適な加工条件を模索し、試作品の三次元測定装置での測定や外部からのアドバイスも活用して技術を磨いた。

事業の効果

  • 納期 7日→2日
  • 外注費を従来比30%抑制

ワイヤ放電加工を内製化したことで、前加工から難削材や微細・複雑形状の穴あけなどのワイヤ放電加工、後加工までを一貫した生産体制が確立された。作業日程の管理も容易になり、納期が大幅に短縮した。外注費を従来比30%抑制でき、コストダウンが図られた。外注先に依存していた加工の品質も自社管理が可能となり、公差内のバラつきは以前より小さくなった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    自動化・省力化機械の精密部品加工を主力とし、車載リレー部品などこれまでの取組との一貫性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県外からの受注が大半を占め、技術力や品質への取引先評価が高いという自社の強みと、難削材・微細加工への対応が示されている。

  • 課題の認識と解決5

    外注依存による納期7日が2日へ短縮、外注費30%抑制など数字で課題解決が示され、金型部品以外の受注増にも繋がっている。

事業の実現可能性72%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    納期短縮や外注費30%抑制などの数値目標・実績があるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制4

    女性従業員を担当者に抜擢し、メーカー講習や協力工場への1か月出向で習得させた具体的な人材育成の体制が書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高精度加工や品質自社管理による顧客評価の向上は読み取れるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋4

    稼働率向上のため外部アドバイスを活用し、来春の増築やCAD技術習得など今後の遂行計画も示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    ワイヤ放電加工の内製化による精密金型加工の高度化がうかがえるが、高付加価値化・高価格化の水準は具体的に示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果4

    ワイヤ放電加工機の導入で納期が7日から2日へ、外注費を30%抑制したなど、投資に対する効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    最新のワイヤ放電加工機の導入は示されるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は明示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    自動車部品の高機能化・高精度化への対応はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は明確ではない。

  • 地域経済への波及2

    県内外からの受注や地域の事業者への言及はあるが、地域特性を活かした雇用創出や経済成長の記述は薄い。

今後の展望

稼働率は知識・経験の蓄積と外部アドバイスの活用で向上し、金型部品以外の部品受注にもつながった。受注増加にともない平成26年・30年にワイヤ放電加工機を各1台追加導入し、売上高・取引先数とも増加している。現工場が手狭になったため来春増築を予定し、新規採用した従業員1名をCADの技術習得に従事させるなど事業拡大を継続している。

事業者の声

精密部品加工は加工点数全体の10〜20%程度にすぎない。精密部品の評価が高まったことで、全体の部品加工を一式で受注するケースが増えた。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。