ものづくり補助金平成26年度製造業福島県

高精度レーザー刻印機と画像検査機導入による生産性向上と品質向上の実現

北都オーディオ株式会社

この事例のポイント

  • メーカーの海外生産シフトにより、10年前のピーク時に比べて生産が下降傾向にある。
  • 工程内の不良削減と検査工数の削減による効率化を図るため、高精度レーザー刻印機と画像検査機を導入し、新たな製品組立ラインを構築した。
  • レーザー刻印機は加工できる状態まで調整でき、レーザーカスの付着もほぼ皆無となった。

事業者のプロフィール

事業者名北都オーディオ株式会社
所在地福島県 いわき市
業種電気機械器具製造業
技術分野精密加工,測定計測
従業員数80人
資本金1,500万円
設立1971年

事業の背景

北都オーディオは、カーナビやカーオーディオのパネル部分など車載外装品の樹脂成形、塗装、印刷、組立を一貫して行ってきた。メーカーが海外生産へ移す動きが強まり、10年前のピーク時に比べて生産が下降している。顧客からは価格競争と短納期の要求が強まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算メーカーの海外生産シフトにより、10年前のピーク時に比べて生産が下降傾向にある。
  • コスト・採算価格競争と短納期など顧客要求がエスカレートしており、海外製品に負けないコストダウンが求められていた。
  • 品質・精度ピアノブラック塗装はキズが付きやすく、製造時の不良も少なくなかった。
  • 生産能力繁忙期には作業時間内に計画台数の組立ができなかった。
  • 品質・精度組立の負荷により後工程の検査の管理や精度が下がり、検査不良が発生していた。

やったこと

工程内の不良削減と検査工数の削減による効率化を図るため、高精度レーザー刻印機と画像検査機を導入し、新たな製品組立ラインを構築した。導入後、単体稼働検証として、レーザー刻印機は1台当たりの加工時間が組立ラインのサイクルに合うか、操作性、安全面が適正かを確認し、既存製品での試作も行った。画像検査機は同様の確認に加え、カメラ感度が高すぎて微細なホコリまで判読する問題があったため、補正により調整した。組立ラインの稼働検証では、作業者の意見を取り入れて作業レイアウトを変更し、効率を考慮した。

加工機高精度レーザー刻印機
検査測定画像検査機

事業の効果

レーザー刻印機は加工できる状態まで調整でき、レーザーカスの付着もほぼ皆無となった。画像検査機は100%の判別に成功した。組立ラインは、組立台数を増やすことで目標生産数に達することも可能になった。今後は各機器の技術習得と新規顧客の獲得が期待でき、レーザー刻印の技術を軸に客先へのアプローチと試作サンプルによる技術アピールを進める。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の車載外装品の一貫生産という過去の取組から、レーザー刻印・画像検査の導入に至る流れは読み取れるが、経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ピアノブラック塗装の需要とキズ・不良の多さ、海外シフトによる生産減という外部環境と課題は読み取れるが、競争優位性の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    ピアノブラックの傷・不良、繁忙期の組立遅れ、検査精度低下という課題を具体的に示し、刻印・検査導入で対応する計画が読み取れる。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    組立ラインの目標生産数に達することが可能とあるのみで、付加価値額や賃上げの目標値、数値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    若手社員主体や作業者の意見の取り入れ、単体・ライン稼働検証の実施から体制はうかがえるが、人員数や事務体制の記載は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客への試作サンプル提示や4本柱(生産日刻印、二次元コード、金属、三次元形状)による客先アプローチなど、提供価値と顧客像が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    4本柱の主軸と客先アプローチ、ホームページ掲載の検討など方向性はあるが、具体的なスケジュールや課題解決の期限は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ピアノブラック塗装は需要が多い一方で傷がつきやすいとあるが、同分野での高付加価値化・高価格化の水準までは示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の雇用創出や波及効果の記載は薄く、国が補助する積極的理由は事例文からは限定的にしか読み取れない。

  • 費用対効果2

    導入による不良削減や検査工数削減は示されるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は記載されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    画像検査機やレーザー刻印による生産ライン効率化は読み取れるが、サプライチェーンへの貢献や新ビジネスモデルの記述は薄い。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    いわき市の企業であることは分かるが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用の牽引についての記述はほぼない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

組立ラインは日々の作業で改善しながら、正確な判断を行える体制の構築を進めている。レーザー刻印による生産日刻印、二次元コード刻印、金属製品へのレーザー刻印、三次元形状へのレーザー刻印の4本柱で客先にアプローチし、ホームページ掲載も視野に入れて売上アップを目指す。

事業者の声

レーザー刻印で製品への生産日刻印

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。