ものづくり補助金平成27年度製造業大分県

試験装置のIoT化でコスト減を実現。生産から検査までを行う電子デバイス事業部

株式会社デンケン

この事例のポイント

  • 半導体の信頼性試験に使う試験装置を一台ずつ個別に管理しており、管理にコストがかかっていた。
  • 半導体の信頼性試験の受託サービスで、これまで個別に管理していた試験装置をIoTによってまとめて管理する仕組みを導入した。
  • 試験装置をIoTでまとめて管理することでコストダウンを実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社デンケン
所在地大分県 由布市
業種電気機械器具製造業
技術分野製造環境
従業員数412人
資本金7,520万円
設立1976年

事業の背景

株式会社デンケンの電子デバイス事業部は、半導体の後工程メーカーとして、組み立てや部品実装、電気特性テスト、外観・内部構造検査などを行っている。組み立て専門や検査専門の企業はあるが、生産から信頼性試験、解析までを一貫して行う企業は国内でも少ないとされる。近年は家電に加え車載部品からの発注が増えており、自動車はIT化が進んで試験条件も厳しくなっているため需要が高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算半導体の信頼性試験に使う試験装置を一台ずつ個別に管理しており、管理にコストがかかっていた。

やったこと

半導体の信頼性試験の受託サービスで、これまで個別に管理していた試験装置をIoTによってまとめて管理する仕組みを導入した。信頼性試験設備を導入し、IoT化によって生産性を向上させた。環境試験では、試験装置を使って-40℃と150℃を交互に繰り返し、電子部品に温度変化のストレスを与えて故障が発生しないかを確認する。

検査測定信頼性試験設備

事業の効果

試験装置をIoTでまとめて管理することでコストダウンを実現した。そのぶん試験価格も下げることができた。価格を下げたことで顧客から好評を得ている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去に採択された平成25年度・27年度補正の事業計画が並び、半導体後工程の断面解析・信頼性試験へ継続的に取り組んできたことがうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    生産から信頼性試験・解析まで一貫対応できる点を強みとし、車載部品の受注増や新横浜・刈谷の事業所開設にも触れている。

  • 課題の認識と解決3

    試験装置を個別管理していた課題をIoTでまとめ管理してコストを下げたと書かれ、課題認識と対応の流れはあるが数値は示されていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    電子デバイス事業部の部署・担当者の記載や、従業員412名という規模は書かれているが、補助事業の遂行体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    試験価格を下げてお客様から好評を得ており、車載部品など顧客ターゲットと受注の広がりが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後は車載部品を強化し、お客様の近くで事業を拡大したいとあるが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    半導体後工程の一貫受託は国内でも少ないとあるが、高付加価値化や高価格化の水準を示す記述は乏しい。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    自動車の安全に関わる試験需要の高まりに触れているが、雇用創出や波及効果など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    IoT化によるコストダウンで試験価格を下げたと書かれているが、補助金投入額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    IoTによる試験装置の一元管理で受託サービスを変えた点は読み取れるが、サプライチェーン全体への貢献までは書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    車載部品など成長分野への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換に資するとの記述はない。

  • 地域経済への波及2

    大分県由布市の本社と新横浜・刈谷の拠点は分かるが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

車載部品関係の強化を図り、自動車業界に積極的に参入していく方針である。2017年2月に新横浜と愛知県刈谷市に事業所を開設し、顧客の近くで声を聴きながら事業を拡大したいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。