ものづくり補助金平成26年度製造業茨城県

からしの製法改良(配合順序・膨潤方法)による市場競争力の更なる強化

株式会社 芥子屋四郎

成果膨潤処理時間 10時間→2時間

この事例のポイント

  • からし粉に水を加えて辛味成分を引き出す工程に約10時間かかり、現行の製法では生産性が低い。
  • 従来は、タンクにからし粉と水のほか、塩類、酸、糖類、アルコールなどを一緒に加えて攪拌していたが、先にからし粉を水で溶いて攪拌し辛味成分を十分に生成してから、その他の原料を混ぜる配…
  • 膨潤処理時間 10時間→2時間。膨潤処理の時間が大幅に短縮され、それに伴いコストや人員が削減できた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 芥子屋四郎
所在地茨城県 下妻市
業種食料品製造業
技術分野材料製造プロセス
従業員数75人
資本金9,500万円
設立1948年

事業の背景

香辛料からしの専門メーカーとして1948年に創業し、粉からし、練りからし、テーブルマスタードなどを製造・販売している。日本に輸入されるからし原料の90%以上はカナダ産で、同社はカナダ・アルバータ州の現地法人でマスタードを加工し、国内の筑波工場で製品化する一貫体制を持つ。筑波工場では練りからしを主に生産している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力からし粉に水を加えて辛味成分を引き出す工程に約10時間かかり、現行の製法では生産性が低い。
  • 新製品・新技術市場競争力を一層強化し、大量生産や多品種少量生産に対応する新たな需要を取り込む必要がある。

やったこと

従来は、タンクにからし粉と水のほか、塩類、酸、糖類、アルコールなどを一緒に加えて攪拌していたが、先にからし粉を水で溶いて攪拌し辛味成分を十分に生成してから、その他の原料を混ぜる配合順序に製法を改良した。水分を含んで粘度を増したからし液にその他の原料を加え、さらに均一に攪拌するため、現行より強力な攪拌機能を備えた膨潤タンクを新たに導入した。

加工機強力な攪拌機を備えた膨潤タンク

事業の効果

  • 膨潤処理時間 10時間→2時間
  • 処理時間短縮とそれに伴うコスト・人員削減により、生産力が約25%向上した。

膨潤処理の時間が大幅に短縮され、それに伴いコストや人員が削減できた。生産力は約25%向上し、筑波工場では中規模だった生産量を大量または少量の生産にも対応できる体制へ改善した。今後は大手外食やコンビニ向けの大量生産、病院や介護施設向けの塩分控えめタイプなど、新たな販路の開拓を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の練りからし生産と膨潤タンク設備の強化が2016年の稼働として示され、過去の取組との連続性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    カナダ産原料で日本の輸入の90%以上を占める点や、辛味を極限まで引き出す製法の特長がうかがえるが、競争優位の根拠としての市場動向の分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    膨潤時間10時間を2時間程度に短縮する課題と、配合順序の改良・強力な撹拌機の導入という対策が具体的に書かれ、約25%の生産力向上も示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    処理時間を約8時間短縮し、約25%の生産力向上を実現したと数字で示されており、目標値と成果が明確に読み取れる。

  • 事業を進める体制2

    筑波工場の従業員60名や工場長の存在はうかがえるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力については書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    病院や介護施設向けの塩分控えめタイプ、大手外食やコンビニ向けの大量生産など、ターゲットと製品の特長が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    配合順序の変更と撹拌機の導入という手順は書かれているが、スケジュールや中長期の検証方法は読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    辛味を極限まで引き出す製法や塩分控えめタイプなど差別化は書かれるが、高価格化の水準や市場での認知度の数値は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    カナダ産マスタードへの依存と、日本の輸入原料の90%以上がカナダ産という点はうかがえるが、国が補助する積極的な理由は書かれていない。

  • 費用対効果4

    約8時間の処理時間短縮、コストや人員の削減、約25%の生産力向上と数字がそろい、投資に対する効果が具体的に読み取れる。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    筑波工場とカナダの現地法人による一貫生産の体制はうかがえるが、地域経済への波及や雇用創出は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

大量生産では大手外食やコンビニ、少量多品種生産では病院や介護施設などをターゲットに、塩分控えめタイプのマスタードなどを新たな販路として視野に入れている。

事業者の声

大草原から食卓へ

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。