ものづくり補助金平成26年度サービス業(他に分類されないもの)茨城県

ハイブリッド車専用のワンストップサービス整備工場の構築

成果搬送回数 7回→2回

この事例のポイント

  • ハイブリッド車の整備に必要な故障診断機を備えておらず、自社で故障診断を行えないため、ディーラーに外注する必要があった。
  • ハイブリッド車の整備需要に対応するため、専用の整備設備を導入し、ハイブリッド車専用工場への改修を行った。
  • 搬送回数 7回→2回。ハイブリッド車の故障診断から整備まで自社で一貫して対応できるようになり、外注に頼っていた従来の体制が解消された。

事業者のプロフィール

所在地茨城県 稲敷市
業種自動車整備業
従業員数5人
設立1981年

事業の背景

1981年の創業以来、普通乗用車や軽自動車、貨物車の整備と販売を主に行ってきた。近年はハイブリッド車の普及により、新車から中古車までハイブリッド車の需要が高まっている。ハイブリッド車の整備には一般車より診断項目が多く、専用の故障診断機が不可欠である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ハイブリッド車の整備に必要な故障診断機を備えておらず、自社で故障診断を行えないため、ディーラーに外注する必要があった。
  • コスト・採算外注先への搬送が故障車修理で2回、事故車修理で3回、車検整備で2回必要になり、場合によっては外注先で修理を依頼せざるを得ず修理代が高くつき、ユーザーの負担になっていた。
  • 人手・技能従来のリフトは年数の経った機種でアームの可動範囲が狭く、幅が広く重量のあるハイブリッド車を安全にリフトアップできなかった。
  • 納期・工程ハイブリッド車の車検には4日かかり、故障や事故の修理も9日〜12日程度かかっていた。

やったこと

ハイブリッド車の整備需要に対応するため、専用の整備設備を導入し、ハイブリッド車専用工場への改修を行った。導入したオシロ機能付診断機は、車両に直接差し込んで故障箇所を特定し、専用パソコンでさらに細かく分析できる機械で、自社で全メーカーに対応した診断が可能になった。新規格で幅が広く重量のあるハイブリッド車にも対応できるリフトを新たに導入し、タイヤの脱着や下周りの作業に活用している。自動洗浄機も導入し、従来は1台につき1時間かけていた手洗い洗車を自動化して作業効率を向上させた。

検査測定オシロ機能付診断機
検査測定故障・車検用診断機
その他リフト
その他自動洗浄機
その他専用工具

事業の効果

  • 搬送回数 7回→2回
  • 自動洗浄機の導入で納期を1日分早めることに成功した
  • ハイブリッド車の車検日数 4日→2日
  • 故障修理日数 9日→5日
  • 納車前に1台につき1時間かけていた手洗い洗車が、自動洗浄機の導入で自動化された

ハイブリッド車の故障診断から整備まで自社で一貫して対応できるようになり、外注に頼っていた従来の体制が解消された。ディーラーと同程度か、それ以下の価格で提供できる状況となり、技術的・価格的な競争力が向上した。搬送回数や修理・車検の日数が減り、納期が早まり、作業効率も上がった。販売から損害保険、車検・修理、廃車まで一貫してワンストップで提供できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性87%
  • これまでの取組との一貫性4

    1981年創業の整備業で、普通車・軽自動車・貨物車の整備を主に手がけてきた経緯があり、ハイブリッド車対応への改修はその延長として位置づけられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    地域でハイブリッド車の整備需要が増えている一方、専用診断機がなく外注に頼っていた弱みを、専用設備導入で克服する計画になっている。

  • 課題の認識と解決5

    外注への故障車・事故車の搬送が7回から2回に減り、車検作業は4日から2日短縮、納期を1日早められると具体的な数字で課題と効果が示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    納期短縮の日数は示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、売上拡大も数値なしで述べられている。

  • 事業を進める体制3

    従業員数は5名と示されているが、事業を遂行する人材配置や事務処理体制について具体的な記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    外注費がユーザー負担になっているという地域の声を背景に、故障診断から整備まで一貫対応する価値や、ディーラー同等以下の価格が打ち出されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後は本格的に営業を展開し、台数をこなすという方向性はあるが、遂行スケジュールや課題解決の方法は明確に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ハイブリッド車の特殊整備を地域の町工場で提供できる点が打ち出されており、ディーラー並みの価格で高付加価値化を図る方向がうかがえる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地域の自動車修理工場として身近な整備を続ける役割がうかがえるが、経済波及効果や雇用創出についての記述はない。

  • 費用対効果2

    納期短縮や搬送回数の削減は示されているが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    オシロ機能付き診断機の導入は示されているが、先端デジタル技術や新しいビジネスモデルによる地域やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面70%
  • 成長分野への進出3

    新車から中古車までハイブリッド需要が高まっているという市場の変化が示され、その分野へ進出する構造転換の方向性がうかがえる。

  • 地域経済への波及4

    地域の自動車修理工場として、地域のハイブリッド車需要に応え、ユーザーの負担を減らす事業であることが具体的に示されている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は本格的に営業活動を展開して売上の拡大を図る。ホームページを設置してハイブリッド車の魅力を広く伝え、修理や車検の台数をこなして技術面をさらに伸ばしていく。

事業者の声

「当初はハイブリッド車専用工場への改修ができるか不安でしたが、現在では自信を持って作業に取り組めています。これからも、時代の流れについていける田舎の自動車修理工場を目指していきたいです」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。