ものづくり補助金平成26年度医療、福祉茨城県

超極薄型セラミック補綴物の試作開発による革新的審美補綴治療サービスの提供

成果2016年4月から超極薄補綴物を使った治療サービスを開始し、同年12月までの実績は3件

この事例のポイント

  • 歯を削ることで神経が表面に近づき、過敏になってしみたり痛みが出やすいため、いかに歯を削らずに補綴治療を行うかが審美補綴治療での最重要課題になっている。
  • コンピューター制御で補綴物を設計・製作するセレックシステムを導入し、同院のノウハウを生かして超極薄型のセラミック補綴物を試作開発した。
  • 2016年4月から超極薄補綴物を使った治療サービスを開始し、同年12月までの実績は3件。セレックシステムの導入により、歯を削らずに審美性と頑丈さを備えた超極薄型補綴物を院内で製作できるようになった。

事業者のプロフィール

所在地茨城県 水戸市
業種医療業
従業員数16人

事業の背景

同院は一般歯科、歯周治療のほか審美歯科にも注力し、金属アレルギー防止やメタルフリー治療、ホワイトニングなどで多くの患者に喜ばれている。歯科技工士を雇用し院内に歯科技工室を備えており、セラミックなどの新素材にも対応できる体制が整っている。近年は歯の漂白を目的としたホワイトニング以外に、補綴物を使った審美補綴治療が注目されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度歯を削ることで神経が表面に近づき、過敏になってしみたり痛みが出やすいため、いかに歯を削らずに補綴治療を行うかが審美補綴治療での最重要課題になっている。
  • 新製品・新技術審美補綴治療には歯を大きく削る必要があり、削らずに美しく装着できる補綴物の提供が求められている。

やったこと

コンピューター制御で補綴物を設計・製作するセレックシステムを導入し、同院のノウハウを生かして超極薄型のセラミック補綴物を試作開発した。ジルコニアのブロックから中切歯、犬歯、小臼歯の補綴物を試作し、ジルコニアは強度が極めて強いが白く光って本物の歯と色味や透明感が若干異なるため、中切歯では審美性にやや欠け、犬歯と小臼歯では審美性が十分に出るため強度を希望する患者に適用可能と判断した。次にセラミックのブロックで同様に試作し、中切歯、犬歯、小臼歯のいずれも審美性に優れることを確認した。ジルコニアには歯科技工士のノウハウをもとにポーセリンを築盛して焼成し、審美性の高い超薄型補綴物を製作した。厚さは0.5ミリ以下を目標とした。

加工機セレックシステム

新しい製品・サービス:厚さ0.5ミリ以下の超極薄型セラミック補綴物(ラミネート)

事業の効果

  • 2016年4月から超極薄補綴物を使った治療サービスを開始し、同年12月までの実績は3件

セレックシステムの導入により、歯を削らずに審美性と頑丈さを備えた超極薄型補綴物を院内で製作できるようになった。2016年4月から実際に患者へ審美補綴治療サービスを提供し、同年12月までに3件の実績を得ている。今後は資料を用意して治療サービスのメリットを分かりやすく伝え、厚さを0.5ミリ以下に近づける取り組みを続ける。治療は1回の通院で済むことが多く、一般の補綴物より安価とされる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の審美歯科・歯科技工室の体制と、ホワイトスマイルプランを背景に事業を進めた点は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ホワイトニング以外の審美補綴治療の注目や、同院の歯科技工士のノウハウ活用は書かれているが、競合との比較や優位性の定量的根拠は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    歯を削ることで神経が過敏になる課題を挙げ、0.5ミリ以下の超極薄補綴物で解決する方向が具体的に書かれている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    2016年4月開始後12月までの実績3件、将来の厚さ0.5ミリ以下の目標は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制4

    歯科技工士を雇用し院内に歯科技工室を完備している点が具体的に書かれ、製作体制は読み取れる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    審美性と強度の両立、強度を希望する患者への適用判断、1回の通院で済む点など、顧客と選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    今後は資料整備による患者への提供や厚さ改善の継続が述べられているが、スケジュールや課題解決方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    一般の補綴物より安価で、歯を削らない超極薄型の審美補綴は従来の一般的治療より新しい分野として位置付けられている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の歯科医療の質向上がうかがえる程度で、雇用や波及効果の具体的記述はない。

  • 費用対効果2

    一般の補綴物より安価との記述はあるが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    最新の3Dスキャナーやコンピューター設計・加工を用いる点は書かれているが、地域やサプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    水戸市笠原町の歯科医院として地域の口腔健康を守る姿勢がうかがえるが、地域経済の牽引は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

セレックシステムや超極薄補綴物のメリットを分かりやすく紹介した資料を用意するなどして、患者に治療サービスを提供していきたいと考えている。超極薄補綴物の厚さを現在の0.6〜0.7ミリから、理想の0.5ミリ以下を目指して取り組みを続けていく。

  • 目標:補綴物の厚さ 0.6ミリ→0.5ミリ

事業者の声

「病気に予約なし」をモットーに、地域の皆さまのお口の健康を守るため、予約不要のシステムで診療しております。昨今、新しい治療法や器具機械などが続々と世に出ており、この度のものづくり補助金による最新の機器で、良質で最新の治療を皆さまに提供するよう努力してまいります。

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。