ものづくり補助金平成26年度製造業栃木県

少子化に対応するためのITを活用した卒業アルバム等の制作の効率化

株式会社大塚カラー

成果校正時間 90分→10分

この事例のポイント

  • 少子化により卒業アルバムの注文が小ロット化し、1冊当たりの制作単価が高くなっていた。
  • コダック社の「Prinergy Workflowシステム」一式を導入した。
  • 校正時間 90分→10分。校正は訪問を含め1時間半かかっていたものが10分程度でできるようになり、お客さまとの打ち合わせ時間が大幅に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社大塚カラー
所在地栃木県 鹿沼市
業種印刷・同関連業
技術分野情報処理
従業員数80人
資本金9,800万円
設立1962年

事業の背景

当社は卒業アルバムの制作を業務の大きな柱としている。近年は少子化の進行により各学校からの注文が小ロット化している。当社は栃木県、茨城県、群馬県の北関東3県及び東京都多摩地区の卒業生約4万5,000人向けにアルバムを制作している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑少子化により卒業アルバムの注文が小ロット化し、1冊当たりの制作単価が高くなっていた。
  • コスト・採算小ロットでも制作工程数は大きく変わらないため、従来の方法では採算が悪化していた。
  • 人手・技能校正のためお客さまとの打ち合わせに時間がかかっていた。
  • 生産能力面付け作業が1件当たり平均1時間程度かかり、短縮が課題だった。
  • 品質・精度安定した品質を確保するためにカラーマネジメントの平準化が必要だった。

やったこと

コダック社の「Prinergy Workflowシステム」一式を導入した。インターネット上での校正を可能にする「InSite」を活用し、初回は営業担当者が紙に出力して届け、2回目以降はお客様が手元のパソコンで修正を入力できるようにした。PDF面付けソフトウエア「Preps」を導入し、各編集者のパソコン上で編集作業と並行して面付けを行えるようにした。デバイスごとに行っていた色管理を「Color Flow」として「Prinergy」に統合し連携させた。

  • ソフトPrinergy WorkflowシステムInSitePrepsColor Flow

事業の効果

  • 校正時間 90分→10分
  • 面付け時間 60分→30分

校正は訪問を含め1時間半かかっていたものが10分程度でできるようになり、お客さまとの打ち合わせ時間が大幅に短縮された。面付けは1件平均1時間程度から30分以内になった。色管理の統合により制作工程の壁がなくなり、制作業務全体の作業効率が大幅に向上した。コスト削減により、これまで断っていた小規模な学校からの受注も可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性2

    卒業アルバムが主力事業と書かれ、アルバムで培ったノウハウを他分野へ応用するとあるが、過去の取組との一貫性を示す具体的記述は乏しい。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    小ロット化という市場動向と、北関東3県・多摩地区の約4万5,000人の卒業生向け制作という経営資源が読み取れる。

  • 課題の認識と解決5

    課題として校正の1時間半が10分程度に、面付けの1時間が30分以内に短縮された具体的数字が示され、解決策が明確。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    効率化の成果は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    小ロットの学校向け需要や、コスト削減で小規模な学校からの受注が可能になった点は読めるが、選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    写真コンテンツを活かした「スクールフォト」への拡大期待など今後の方向性はあるが、スケジュールや検証方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    卒業アルバム制作は一般的な分野であり、高付加価値化や高価格化を図る内容は読み取れない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    卒業アルバムを文化と位置付け、貴重な文化が途絶えないよう取り組むとあるが、経済波及や雇用創出の数字は示されていない。

  • 費用対効果2

    コスト削減や効率化の効果は書かれているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    校正のネット活用やカラーマネジメントの統合など、デジタル技術の活用は具体的だが、地域やサプライチェーンへの貢献は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    北関東3県と東京都多摩地区を対象に事業を展開し、地域の学校への受注拡大につなげている点は読み取れる。

今後の展望

アルバムで培ったノウハウを生徒会報や学校案内などの学校関係印刷物や商業印刷へ応用し、インターネット写真販売サービス「スクールフォト」分野への拡大も期待でき、さらなる業績拡大を目指している。

事業者の声

卒業アルバムをひとつの文化であると考えています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。