ものづくり補助金平成26年度製造業栃木県

県産小麦を使用し長年地元で愛される『みそまん』と新商品の首都圏、全国拡販への挑戦

有限会社味噌まんじゅう新井屋

成果味噌まんじゅうの最大生産量 5,600個/日→7,200個/日

この事例のポイント

  • 製造ラインを自動化したことで製造方法が固定化され、生産数量が頭打ちになっていた。
  • 製造ラインを自動化から半自動化へ再構築し、ネック工程だった蒸し工程を自動ラインから切り離して蒸し機を導入した。
  • 味噌まんじゅうの最大生産量 5,600個/日→7,200個/日。蒸し工程を切り離して半自動ラインを構築したことで、味噌まんじゅうと揚げ味噌まんじゅうの生産能力が大きく高まり、追加需要…

事業者のプロフィール

事業者名有限会社味噌まんじゅう新井屋
所在地栃木県 佐野市
業種食料品製造業
従業員数34人
資本金1,000万円
設立1987年

事業の背景

1929年に創業し、皮に特徴のある黒糖饅頭の味噌まんじゅうを看板商品として、佐野銘菓の一つとして長く愛されてきた。和菓子業界の先行き不透明感と業績維持への危機意識から、製造コストを抑えるため製造ラインを自動化し、最少人員で堅実な生産を行っていた。近年はメディアで紹介される機会が増え、需要が年々高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力製造ラインを自動化したことで製造方法が固定化され、生産数量が頭打ちになっていた。
  • 生産能力メディアなどで紹介されて需要が高まっているのに、それに見合った数量を生産できていなかった。
  • 生産能力賞味期間約2週間の揚げ味噌まんじゅうは手土産として人気だったが、生産数量と揚げ機械の性能の問題から多くの需要に応えられなかった。

やったこと

製造ラインを自動化から半自動化へ再構築し、ネック工程だった蒸し工程を自動ラインから切り離して蒸し機を導入した。これにより味噌まんじゅうの最大生産量は約5,600個/日から約7,200個/日になり、揚げ味噌まんじゅうの追加需要にも対応できるようになった。スチームラックオーブンを導入したことで、揚げ味噌まんじゅうは最大約860個/日から約1,700個/日の生産が可能になった。半自動ラインの生産能力を高めるため自動洗浄機も導入し、段取り替え時の機械洗浄が手洗いで計90分/日かかっていたものを自動洗浄で計20分/日に短縮した。

加工機蒸し機
加工機スチームラックオーブン
その他自動洗浄機

新しい製品・サービス:味噌をキーワードにした「杜のみそマドレーヌ」や「味噌ぷりん」などの新商品。味噌ぷりんは2番手の人気商品に成長した。最中、ドーナツ、ロールケーキなどに味噌をプラスし、和と洋を融合した商品の開発にも取り組んでいる。

事業の効果

  • 味噌まんじゅうの最大生産量 5,600個/日→7,200個/日
  • 揚げ味噌まんじゅうの最大生産量 860個/日→1,700個/日
  • 機械洗浄時間 90分/日→20分/日

蒸し工程を切り離して半自動ラインを構築したことで、味噌まんじゅうと揚げ味噌まんじゅうの生産能力が大きく高まり、追加需要に応えられるようになった。自動洗浄機の導入により段取り替え時の洗浄時間が大幅に短くなり、機械の稼働時間が増えて製造稼働時間も増加した。導入した設備を活かして味噌を使った新商品の開発も進んでおり、味噌ぷりんは2番手の人気商品に育っている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の看板商品「味噌まんじゅう」を軸に、味噌関連商品へ展開する流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    メディア紹介で需要が高まる一方、生産数量が頭打ちとの課題認識があり、ブランド力や店舗展開に触れている。外部環境と自社強みの分析は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    蒸し工程をネックと特定し、味噌まんじゅうは約5,600個/日から約7,200個/日へ、揚げ味噌まんじゅうは約860個/日から約1,700個/日へと生産能力向上が具体的に示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産能力の数値(5,600→7,200個/日、860→1,700個/日)や洗浄時間の短縮(90分→20分/日)が示されている。賃上げ目標は記載がない。

  • 事業を進める体制2

    従業員34名と記載はあるが、補助事業を遂行する体制や人材・事務処理能力についての記述はわずかにうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    味噌まんじゅうや揚げ味噌まんじゅうの位置付けと、味噌ぷりん等の人気は読み取れるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋3

    首都圏・全国拡販を中長期の視点で挙げているが、遂行方法やスケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    黒糖饅頭の味噌まんじゅうを創作したと記載があるが、同分野での高付加価値化や高価格化の具体的記述は乏しい。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地元佐野銘菓としての愛顧や新店舗の出店はうかがえるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由の記載は薄い。

  • 費用対効果3

    生産能力の数量増や洗浄時間短縮など効果の数字はあるが、補助金額に対する付加価値増加の費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動化から半自動化への再構築や自動洗浄機の導入はうかがえるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献の記述は乏しい。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    佐野市・県産小麦を使う地域性や佐野田沼インター付近の出店は読み取れるが、雇用や地域経済成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

足元の地元マーケットが縮小していく中で、中長期的には首都圏そして全国への拡販を視野に入れ、遠方のお客様にも足を運んでもらえるような商品づくり、店づくり、会社づくりに取り組み、ブランド力の向上に努めたいとしている。

事業者の声

家業から企業へ

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。