ものづくり補助金平成26年度製造業栃木県

業界初!大田原市特産の緑葉エキス(クロロゲン酸)入ウド甘酒ストレート飲料「専用製造ライン」の新規構築

有限会社岩上商店

成果糖化製造時間 18時間→8時間

この事例のポイント

  • 水道水を使用しており、鉄・マンガン・リン・塩素やカルキなどの影響で完成品に雑味や色のくすみが発生することがある。
  • 緑葉エキス(クロロゲン酸)入ウド甘酒ストレート飲料の専用製造ラインを新規に構築した。
  • 糖化製造時間 18時間→8時間。水濾過システムと殺菌装置の導入により生菌数0を実現し、安全で安定した製品を製造できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社岩上商店
所在地栃木県 大田原市
業種食料品製造業
技術分野バイオ,製造環境
従業員数10人
資本金300万円
設立1952年

事業の背景

当社は栃木県大田原市で1952年(元治元年創業)に創業し、味噌製造販売、糀製造、酒類販売、糀加工品製造販売を行っている。創業から蓄積した糀作り、味噌作りの技術力とノウハウを活かし、高品質で安全・安心な商品を提供してきた。ストレートで飲めるタイプの甘酒を求める顧客の声が多く、健康食品・サプリメント市場のうち生活習慣病予防に関する市場は1,800億円/年の規模があるとの報告もある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度水道水を使用しており、鉄・マンガン・リン・塩素やカルキなどの影響で完成品に雑味や色のくすみが発生することがある。
  • 品質・精度ストレート飲料の清涼飲料水の製造基準(食品製造用水)を満たせない。
  • 生産能力現在の殺菌釜では、耐熱性菌の殺菌(110〜120度)に対応できず、多菌種殺菌に対する高度化が必要である。
  • 生産能力米糀に水を添加して55〜60℃で加温糖化するため、糖化後の充填まで18時間を要していた。
  • 新製品・新技術現在の濃縮甘酒製造ラインではストレートで飲める甘酒を製造できず、甘み・風味・香りを引き出し切れなかった。

やったこと

緑葉エキス(クロロゲン酸)入ウド甘酒ストレート飲料の専用製造ラインを新規に構築した。水濾過システムを構築し、鉄・マンガン・リン・塩素などを濾過できるようにして、清涼飲料の素となる食品製造用水を準備できるようにした。殺菌装置システムを導入し、甘酒製品を85度で60分殺菌する工程を加えた結果、一般生菌数は0となった。糖化タンクシステム(2基)を導入し、米由来のデンプンを糖化できるようにした。

その他水濾過システム
その他殺菌装置システム
加工機糖化タンクシステム(2基)

新しい製品・サービス:緑葉エキス(クロロゲン酸)入ウド甘酒ストレート飲料

事業の効果

  • 糖化製造時間 18時間→8時間
  • 製造量 200kg→400kg
  • 甘酒製品200kgに対する殺菌時間は、導入後400kgに対し2時間30分で終了できるようになった。

水濾過システムと殺菌装置の導入により生菌数0を実現し、安全で安定した製品を製造できるようになった。糖化タンクの導入で米由来のデンプンを糖化でき、甘み・風味・香りを引き出せるようになり、製造量は倍増し、製造所要時間も大幅に短縮した。製品劣化の心配や問題も解決された。初年度の売上約500万円を目標とし、5年後には年間2,000万円の売上を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業から蓄積した糀作り・味噌作りの技術力とノウハウを活用して新商品を開発したと書かれ、既存事業との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    「ストレートで飲めるタイプを求める顧客の声」「売れ行き好調(平均300万円/月)」と市場の需要と自社の糀・味噌ノウハウを結びつけて説明している。

  • 課題の認識と解決4

    糖化時間が18時間から約8時間へ、糖化製造時間44.4%削減など具体的な課題と効果が示され、製造ライン新規構築で課題解決を図っている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    初年度売上約500万円、5年後年間2,000万円の目標と、3〜5名の人員増加見込みが数字で示されている。賃上げ目標の記述はない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数10名、創業1952年、全国味噌鑑評会受賞との記述はあるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の具体的記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    健康機能を求める消費者層、健康食品・サプリ市場1,800億円規模、顧客の要望など、ターゲットとニーズの裏付けが示されている。

  • 事業化までの道筋3

    ハラール認証の取得予定、海外展開(マレーシア・インドネシア)など今後の展開は書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    業界初の緑葉エキス(クロロゲン酸)入ウド甘酒ストレート飲料と明記され、同分野で高付加価値化を図る取組であることが読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    地域特産のウドや栃木県産農作物を使い、雇用確保や地域貢献に取り組むと書かれているが、経済波及の規模は数値で示されていない。

  • 費用対効果3

    投資額に対する付加価値額や費用対効果の記述はなく、生産時間短縮や倍量製造などの効果のみ読み取れる。

  • イノベーションへの貢献2

    水濾過・殺菌・糖化の設備導入で生菌数「0」を実現したとあるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献の記述は少ない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    大田原市特産のウドと栃木県産農作物を活用し、地域特性を活かした新商品として地域貢献を進めると書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

本事業の成果を活用し、初年度の売上約500万円を目標とする。5年後には年間2,000万円の売上を目指す。ハラール認証を取得し、マレーシアやインドネシアなどイスラム圏への輸出も視野に入れる。5年後には3〜5名程度の人員増加を見込んでいる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。