ものづくり補助金平成26年度製造業栃木県

粉砕技術を活かした高利益・高品質ペレットの試作開発

株式会社東栄工業

成果プラスチックフィルム粉砕品を30%投入することで、従来の成形不良品のみのペレットと比較して13%のコストダウンが可能になった。

この事例のポイント

  • プラスチックペレットの原材料が不足し、取引先が要望する量を十分に供給できない状況にあった。
  • 高速グラッシュミキサー「CRMI-400B」を導入し、熱収縮をかけて薄くて軽いプラスチックフィルム廃材を小さな塊として粉砕できるようにした。
  • プラスチックフィルム粉砕品を30%投入することで、従来の成形不良品のみのペレットと比較して13%のコストダウンが可能になった。プラスチックフィルム粉砕品を30%投入することで従来の成形不良品のみのペレットより13%のコストダウンが可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社東栄工業
所在地栃木県 結城市
業種プラスチック製品製造業
従業員数6人
資本金1,000万円
設立2001年

事業の背景

当社は茨城県結城市に本社を置き、フィルム工場、家電製造工場、自動車工場などから成形不良品やスプールランナーなどのプラスチック廃材を仕入れ、分別・粉砕して国内・海外のペレット成形会社やプラスチック成形加工会社へ原材料として販売している。昨今、プラスチック成形業界では原材料であるプラスチックペレットが不足している。一方で、ペレット生成企業ではプラスチック廃材の仕入量が減少している。食品包装用などのプラスチックフィルム廃材の仕入れが増加しているが、衛生上の観点から自社リサイクルは行われず再生業者等へ排出されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能プラスチックペレットの原材料が不足し、取引先が要望する量を十分に供給できない状況にあった。
  • 生産能力プラスチック廃材の仕入量が減少していた。
  • 新製品・新技術プラスチックフィルム廃材は薄くて軽く既存の粉砕機では引きちぎられてしまい、押出機に投入できなかった。

やったこと

高速グラッシュミキサー「CRMI-400B」を導入し、熱収縮をかけて薄くて軽いプラスチックフィルム廃材を小さな塊として粉砕できるようにした。これにより押出機への投入を実現した。プラスチックフィルム単体での再生ペレットに成形不良品をどの程度混練すべきか試作を繰り返し、フィルム粉砕品を30%投入する配合を確立した。粉砕を自社で行うことで仕入れの優位性と差別化を図った。

その他高速グラッシュミキサー「CRMI-400B」

新しい製品・サービス:高利益・高品質プラスチックペレット(プラスチックフィルム廃材に成形不良品を混合したもの)

事業の効果

  • プラスチックフィルム粉砕品を30%投入することで、従来の成形不良品のみのペレットと比較して13%のコストダウンが可能になった。
  • フィルムを20円で買い取れる見込みとなり、少なくとも25%の価格メリットを顧客に提供できるようになった。

プラスチックフィルム粉砕品を30%投入することで従来の成形不良品のみのペレットより13%のコストダウンが可能になった。フィルムを20円で買い取れる見込みとなり、少なくとも25%の価格メリットを顧客に提供でき、企業競争力が強化された。仕入れの優位性と差別化により顧客満足の向上を目指した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    プラスチック廃材の分別・粉砕・再生販売を行ってきたこと、小山工場で加工していることはうかがえるが、経営戦略上の位置付けは書かれていません。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    原材料ペレット不足と廃材仕入量の減少という外部環境が書かれ、粉砕を自社で行い仕入優位性を図る方針が読み取れるが、強みの裏付けは具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    仕入量減少で取引先要望量を供給できない課題を示し、粉砕機導入で解決を図る流れが明確で、課題認識は具体的に読み取れる。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    フィルム廃材を30%投入で13%のコストダウン、買取価格を10〜15円から20円に上げ、25%の価格メリットを提供と数字で目標が示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員6名、小山工場での加工体制はわかるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の記述は見当たりません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    食品包装フィルム廃材を仕入れ、再生業者へ流れていた素材を活用する点、顧客への価格メリットが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    既存粉砕機の限界から試作を繰り返し混練率を決めた経緯はあるが、今後のスケジュールや課題解決方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    プラスチック廃材のリサイクルは一般的な分野で、高付加価値化の水準を示す記述はわずかにうかがえる程度です。

公的補助の必要性73%
  • 波及効果・雇用4

    廃プラスチックの国内循環と地球環境保全への寄与が将来展望に明記され、社会的な意義は具体的に読み取れる。

  • 費用対効果4

    13%のコストダウンと25%の価格メリットという数字から費用対効果の方向性は具体的に読み取れるが、補助金額との比較は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    廃材の国内循環に寄与する試作開発とあるが、デジタル技術やサプライチェーン全体のイノベーションとしての記述は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    廃プラスチック問題への対応は環境分野の構造課題としてうかがえるが、日本経済の構造転換との関連は明示されていない。

  • 地域経済への波及3

    茨城・栃木にまたがる工場と地域社会への貢献が述べられるが、地域特性を活かした雇用や成長への記述は限定的。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

当社は廃プラスチックの国内循環に寄与する試作開発・研究をこれまで以上に推し進め、地域社会の一員として地球環境保全に役立ちたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。