ものづくり補助金平成27年度製造業沖縄県

県産月桃などの茎部素材を加工する際の生産性、品質の向上

株式会社リッチグリーン

成果作業時間は約2週間の大幅な短縮

この事例のポイント

  • 月桃の茎部は活用が困難で廃棄されており、茎部まで有効活用するには手作業による加工では生産効率が非常に低い。
  • 月桃の茎部分(重量の約80%)の加工処理を手作業と一部外注から機械化するため、機械設備を導入した。
  • 作業時間は約2週間の大幅な短縮。ほぼすべての工程を機械化したことで作業時間が大幅に短縮され、労力も削減された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社リッチグリーン
所在地沖縄県 那覇市
業種その他の製造業
技術分野複合・新機能材料,材料製造プロセス
従業員数5人
資本金1,000万円
設立1990年

事業の背景

当社は月桃の総合有効利用の観点から葉だけでなく茎の活用に着目し、試作開発を行って新商品として販売もしていた。月桃の粉末・パウダーは原料として提供しており、月桃全体の約80%を占める茎部は未活用のままだった。コロナ禍以前は観葉植物などのレンタル先である法人客が主な顧客だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力月桃の茎部は活用が困難で廃棄されており、茎部まで有効活用するには手作業による加工では生産効率が非常に低い。
  • 人手・技能作業工程のほとんどが手作業のため、既存事業の強化と新たな取り組みの展開には作業工程の機械化が必須となっていた。

やったこと

月桃の茎部分(重量の約80%)の加工処理を手作業と一部外注から機械化するため、機械設備を導入した。導入したのは、①カット(高速裁断機)、②乾燥、③ローラープレス、④粉砕の各工程の機械である。通常は固くて粉砕が困難な作業も機械導入により内製化が可能となった。

加工機高速裁断機
加工機乾燥機
加工機ローラープレス
加工機粉砕機

新しい製品・サービス:月桃茎の粉末素材、月桃茎繊維の素材などを活用した機能性製品。乾燥した月桃の茎商品、しめ縄などを含む。

事業の効果

  • 作業時間は約2週間の大幅な短縮
  • 月桃全体の80%を占める茎部分まで有効活用できる状況となった

ほぼすべての工程を機械化したことで作業時間が大幅に短縮され、労力も削減された。品質のムラが減り、天候に左右されない安定した生産が可能になった。月桃全体の80%を占める茎部まで有効活用できるようになり、主目的であった月桃茎の活用が実現した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の月桃茎部の活用や商品化の取組が続いており、既存事業の強化として機械化に位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    市場や競合との比較、競争優位性についてはうかがえない。月桃の機能性活用を今後の展開として挙げるのみ。

  • 課題の認識と解決4

    手作業で生産効率が非常に低いという課題を認識し、機械化で作業時間が約2週間短縮された具体的成果が書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    作業時間の約2週間の大幅短縮と茎部80%の有効活用という数字が示され、実際に成果が出ている。ただし付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員5人で導入後の工程体制や人材確保は書かれていない。講習会の実施にのみ触れている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    月桃の機能性を活用した製品開発やお客様ニーズ対応に触れるが、ターゲットや選ばれる理由は具体的に書かれていない。

  • 事業化までの道筋3

    補助事業後の展開として製品開発やマーケティング調査の方針が示されるが、スケジュールや課題解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    月桃茎の加工は一般的でない分野とうかがえるが、高付加価値化や高価格化を示す記述はない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域資源である県産月桃の有効活用に触れるが、経済波及や雇用創出などの数字や具体的記述は乏しい。

  • 費用対効果4

    作業時間の約2週間の大幅短縮、品質のムラ削減、茎部80%の有効活用など、費用対効果を示す成果が具体的に書かれている。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    県産月桃という地域資源を活かす取組として書かれているが、雇用や地域成長への効果は具体的に示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

生産効率が高まったことで、月桃の機能性を活用した製品を開発し、市場へ安定して供給する予定である。茎部の粉末素材や月桃茎繊維の素材を活用した製品開発に力を入れ、マーケティング調査や顧客ニーズへの対応を行い、県産月桃の総合利用と地域資源の有効活用に努める。

事業者の声

コロナ禍の影響で、観葉植物などのレンタル先である法人客は減少したが、「おうち時間」の需要増から個人顧客が増加傾向にある。新たに始めたLINEポイントやSNS、定期的なガーデニング講習会などでファンづくりを行い、顧客増加に繋げていきたい。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。