ものづくり補助金平成26年度鉱業、採石業、砂利採取業群馬県

砂利の色彩選別の自動化と選別精度向上による顧客要求を満たした製品開発

株式会社國分

成果出荷量は10,000t程度を想定

この事例のポイント

  • 現状、色彩選別が困難な天然石を自動化する技術がなく、顧客要求の高い色彩選別された天然石を生産できていない。
  • 玉砂利の色彩選別をオートメーション化し24時間稼働させるため、高速・高容量マルチカメラ画像処理センター、洗浄用コンベア装置、選別用コンベア装置、画像選別器、電磁フィーダなどを導入…
  • 出荷量は10,000t程度を想定。色彩選別された玉砂利は希少価値を持ち、従来の砂利業では年間生産量が少量だと商品にならなかったが、商品化が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社國分
所在地群馬県 伊勢崎市
業種鉱業、採石業、砂利採取業
技術分野機械制御,測定計測
従業員数27人
資本金2,000万円
設立1957年

事業の背景

当社は長年採石業を運営してきたが、河川砂利の採石や岩石の砕石を安価に販売する薄利多売のビジネスモデルに限界を感じていた。天然化粧砂利(玉砂利)は日本庭園や公園、マンション外構などで高付加価値商品として需要が見込まれる。園芸・ガーデニング資材の市場規模は約1,300億円でほぼ安定しており、既存の造園・ガーデニング関連企業から色彩選別への強い要望を受けている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術現状、色彩選別が困難な天然石を自動化する技術がなく、顧客要求の高い色彩選別された天然石を生産できていない。
  • 販路・情報発信河川砂利の採石や岩石の砕石を安価に販売する薄利多売のビジネスモデルに限界を感じていた。
  • 生産能力大規模な設備や原石確保の資金力が必要な砕石業界において、収益面とキャッシュフロー面で行き詰まるおそれがあった。

やったこと

玉砂利の色彩選別をオートメーション化し24時間稼働させるため、高速・高容量マルチカメラ画像処理センター、洗浄用コンベア装置、選別用コンベア装置、画像選別器、電磁フィーダなどを導入した。コンベア上に玉砂利を一定の間隔をおいて移送し、選別可能な範囲内で最高速度に設定して運転を行った。色彩選別装置は「礫師」と名付け、試作開発と並行して特許取得申請を行った。試作は同一の採取地から採取した原料を使い、赤・黒・白・緑・茶の5色を選別対象とし、1回あたり10キロで試験を実施した。選別レベルは2000〜6000画素の5段階で、2000画素でも顧客要望を満たすことが分かった。

検査測定高速・高容量マルチカメラ画像処理センター
加工機洗浄用コンベア装置
加工機選別用コンベア装置
検査測定画像選別器
加工機電磁フィーダ
加工機礫師(色彩選別装置)

新しい製品・サービス:色彩選別された玉砂利の新商品5種(「利根黒」「浅間火石」「利根紫」「利根雪石」など)

事業の効果

  • 出荷量は10,000t程度を想定
  • 販売予定額40,000円/tは競合他社の200,000円/tと比較して差別化ポイントを有する
  • 売上高は2020年7月期に最低でも6,150万円、2021年7月期に9,250万円を予測

色彩選別された玉砂利は希少価値を持ち、従来の砂利業では年間生産量が少量だと商品にならなかったが、商品化が可能になった。新商品5種の試作品が完成し、新商品製造ラインの構築を目指している。需要低迷を克服し、経営の安定に寄与する商品開発ができた。現在は研究開発段階である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    長年の採石業から色彩選別の天然化粧砂利へ転換する理由が述べられ、既存事業からの流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    中国製などと比べ景観美に劣る他社品に対し、2000画素で顧客要望を満たし、競合200,000円/tに対し販売予定40,000円/tと差別化点が示されている。

  • 課題の認識と解決4

    薄利多売の砕石業が行き詰まる課題を示し、高付加価値の色彩選別玉砂利へ転換する計画として具体性がある。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    出荷量10,000t程度、売上高2020年7月期6,150万円、21年7月期9,250万円と数値目標が示されているが、賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員27人と記載はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的な記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け5

    園芸・ガーデニング関連の既存販路から強い要望があり、造園企業との取引関係や色彩選別の需要が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    新商品5種の試作完成と製造ライン構築の目指しが書かれるが、スケジュールや課題解決の方法は詳しく示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    色彩選別された玉砂利は他社の海外製・人工加工品と異なり希少価値があるとされ、高水準の差別化が示されている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    景観美化や訪日観光客増加、建築需要の高まりなど社会的背景は述べられるが、雇用や波及効果の数値は示されていない。

  • 費用対効果3

    販売単価や売上予測は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果は明示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    マルチカメラ画像処理や画像選別器を導入した自動化が示されるが、サプライチェーンへの波及は具体的に書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    群馬県伊勢崎市の採石場を拠点とし、地域の天然石を活かす点はうかがえるが、地域経済への効果の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

2020年7月期の売上高は最低6,150万円、2021年7月期は9,250万円を予測。販売確度の高い取引先の確保が事業の成否を左右する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。