ものづくり補助金平成26年度製造業群馬県

鋼板加工における集塵効率の向上と溶断スピード向上の同時実現化

株式会社山村

成果板厚25ミリでは切断速度が32%向上した。

この事例のポイント

  • 厚い鋼板の加工オーダーが増えており、加工スピードを上げることが競合他社との差別化につながる。
  • 切断速度の速い最新式のプラズマ切断機を新たに導入した。
  • 板厚25ミリでは切断速度が32%向上した。切断速度が板厚25ミリで32%向上し、生産量は20%ほど向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社山村
所在地群馬県 伊勢崎市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,製造環境
従業員数51人
資本金2,000万円
設立1988年

事業の背景

当社は鋼板切断用にレーザー切断機、NC切断機、プラズマ切断機を使用している。厚い鋼板の加工オーダーが増えている。建設資材市場は年間2兆円前後で堅調に推移しており、2020年の東京オリンピックに向けて拡大が見込まれる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力厚い鋼板の加工オーダーが増えており、加工スピードを上げることが競合他社との差別化につながる。
  • 生産能力レーザー切断機は鋼板が厚くなると切断時間が長くなる。
  • 集客・繁閑切断時に発生する金属ヒュームを屋外の集塵機では十分に回収できていない。
  • 品質・精度金属ヒュームを吸い込むと作業者の健康を害するおそれがある。
  • 人手・技能プラズマ切断機の稼働時に従来は4人の工員が必要だった。
  • コスト・採算金属ヒュームの掻き出し作業に2か月に1回、10人で2日かかっていた。

やったこと

切断速度の速い最新式のプラズマ切断機を新たに導入した。定盤のプール部分に取り外し可能なバケットを設置し、金属ヒュームを入れてそのまま回収業者に渡せるようにした。2つの条件下で新旧のプラズマ切断機の切断速度を比較し、同時に新旧の切断機による金属ヒューム回収量を比較した。新プラズマ切断機の自動運転化や金属ヒューム回収作業の減少による労務費の削減も検証した。

加工機新型プラズマ切断機
その他金属ヒュームを回収する集塵機(バケット付き定盤)

新しい製品・サービス:建設機械や産業機械の部材、自動車部品、家電製品の部材等の加工。

事業の効果

  • 板厚25ミリでは切断速度が32%向上した。
  • 金属ヒュームの回収率は約3.8倍に向上した。
  • プラズマ切断機稼働時の作業人数 4人→2人
  • 金属ヒューム掻き出し作業時間 2時間→2時間

切断速度が板厚25ミリで32%向上し、生産量は20%ほど向上した。金属ヒュームの回収率が約3.8倍になり、工場内の空気がクリーンになった。掻き出し作業も大幅に短縮された。コスト削減は受注状況に左右されるため明確な比較はできないが、人件費削減の効果が見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性2

    過去の取組との一貫性は読み取れないが、鋼板切断の需要増に対応した新設備導入という経緯はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    厚板の加工オーダー増加と競合他社との差別化を狙うと書かれ、外部環境と強みの関係が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決5

    切断速度32%向上、金属ヒューム回収率約3.8倍、作業人員4人から2人など、課題と効果が数字で示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    板厚25ミリで32%のスピードアップ、生産量20%向上と数値目標と実績が示されている。

  • 事業を進める体制2

    実施体制として人員や担当の記載はあるが、補助事業遂行のための体制として具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    厚板加工の需要増とプラズマ切断機の速度による差別化が示され、ターゲットとニーズが具体的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    今後の加工方法改善や加工スピードと回収技術の高度化が書かれるが、スケジュールや方法は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    プラズマ切断は一般的な分野だが、厚板の高速切断で差別化を図る点がうかがえる程度である。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    建設資材市場や東京オリンピック需要を取り込む点はうかがえるが、国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果4

    生産量20%向上や作業人員削減、作業時間が2日から2時間に短縮された点など効果が具体的に示されている。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    県内の建機・産機メーカーとの交渉に触れるが、地域の特性を活かした付加価値創出としては記述が薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

2020年4月期の売上見込みは現状よりも27%増の4億4,100万円を想定している。既に県内の建機・産機メーカーと交渉中である。

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。