多品種・小ロット鋳造製品の生産性向上のための設備投資事業
鉄製だったサンドビンをステンレス製に変更し、保水性を高めて安定した砂を貯蔵し造型機へ送れるようにした。
株式会社坂製作所
成果騒音値 78デシベル→53デシベル
| 事業者名 | 株式会社坂製作所 |
|---|---|
| 所在地 | 京都府 京都市 |
| 業種 | はん用機械器具製造業 |
| 技術分野 | 切削加工 |
| 従業員数 | 11人 |
| 資本金 | 4億円 |
| 設立 | 1973年 |
創業は昭和35年の個人事業で、部品加工を手掛けてきた。大手企業からの継続的な取引を受けてきたが、グローバル化や過当な価格競争で厳しい状況となった。平成21年の三代目社長就任時も会社は厳しい状況で、自社製品を世に出したいという思いがあった。
抱えていた課題
やったこと
スクロール式コンプレッサーの渦巻状部品の噛み合わせのすき間を均一に調整するため、多数の組み合わせからトライ&エラーを繰り返し、圧縮率の最も高い組み合わせと素材の組み合わせを選んだ。試作段階で最も圧縮率の高い組み合わせを見つけたが、製品化では歩留まりが悪く、細かな設定値を把握して安定した品質で量産できるようにする必要があった。気温が高いと膨張するため冷却装置も加え、試作品の再現に約1年を要した。ピストンを使わないフローティングスクロールの構造により小型化と静音化を図った。シール材を必要としない微細加工技術により、摩耗による交換の消耗品を排除した。
| 加工機 | マシニングセンター(森精機 NVX5060 HSC) |
|---|
新しい製品・サービス:低騒音・極小型・軽量のハンディタイプのフローティングスクロール式コンプレッサー(SAKA パーソナルコンプレッサー「mote con」)
騒音値は目標の53デシベルを達成し、最新モデルでは43デシベルまで下がった。他社製品と比べて非常に静かで、事務所の中に置いてもうるさく感じないレベルになった。展示会や研修所などでの利用が増え、海外の教育機関や医療機関からの引き合いもある。お客様製品への組み込みの要望も届いている。コンプレッサーは売上の1割程度だが、今後は割合を高めたいと考えている。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
創業60年の部品加工技術を基に自社製品を作る方針が示されているが、経営戦略上の位置付けは文章から明確でない。
大手取引先からの依頼で培った加工技術を強みとし、他社にまねできない技術で競争優位を狙うと具体的に書かれている。
ランニングコストや無駄なエネルギーの課題を示しているが、高付加価値化・成長につながる事業計画の数値は薄い。
騒音78デシベルから53デシベル、最新43デシベルへの目標達成は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。
社長を中心にベテラン社員のノウハウを取り入れた実施体制を構築したと書かれるが、人員や事務体制の具体は薄い。
小規模工場向けの分散方式で省エネ効果があると価値を示し、医療・教育機関からの引き合いも具体的に書かれている。
試作に約1年かかったこと、歩留まりや冷却装置など課題と解決の流れが示され、今後の展開として介護・医療分野への用途拡大も書かれている。
公開されている事例からは読み取れません。
従来の大型で騒音の大きいコンプレッサーに対し、極小型・静音のフローティングスクロール製品で高付加価値化を図る点が読み取れる。
地域の中小製造業による新規製品開発という点はうかがえるが、波及効果や雇用創出の数字は書かれていない。
補助金がなければ100%自己負担では挑戦できなかったと述べられ、費用対効果の定量データは書かれていない。
分散方式による省エネや静音化は書かれるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。
環境配慮や介護・医療、ロボット分野への展開が述べられており、構造転換との関係はわずかにうかがえる。
京都の中小製造業による製品開発だが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述は薄い。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
今後はコンプレッサーの用途を多くの企業へ提案し、売上の割合を高めたい。介護・医療やロボットの分野での用途も考えている。
鉄製だったサンドビンをステンレス製に変更し、保水性を高めて安定した砂を貯蔵し造型機へ送れるようにした。
熱風装置付加キュポラを導入し、熱交換器で常温の風を高温の熱風に変えてキュポラ内に送り、熱効率を上げた。
効果:出湯温度 1,480℃→1,499℃
木粉と再生樹脂を独自に配合した再生複合材を使い、従来の単層式から二層式構造の人工木材製品を開発した。