ものづくり補助金平成26年度製造業千葉県

超小型風向風速温度計測システムの計測感度と精度の向上

株式会社スマートセンシング

成果超小型風向風速計測システムのセンサ端末は12mm×12mm×12mmで、従来より小型化した。

この事例のポイント

  • 機械装置やサーバー等の内部の狭小エリアにおける風の流れを正確に把握できず、機器内部の冷却効率の向上や省電力化の要望に応えられなかった。
  • 磁気センサ方式を用いた超小型風向計を開発し、超小型風向、風速、温度、湿度、気圧を計測できる環境計測システムを実現した。
  • 超小型風向風速計測システムのセンサ端末は12mm×12mm×12mmで、従来より小型化した。超小型風向・風速・温度・湿度・気圧を計測できる環境計測システムを実現し、機器内部や空調設備、部屋、製造ラインなど幅広い…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社スマートセンシング
所在地千葉県 船橋市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野測定計測
従業員数2人
資本金300万円
設立2013年

事業の背景

弊社は社長が20年以上にわたり国内外の半導体メーカーでアナログ・ミックスドシグナルICの設計に携わり、約10年間センサやアクチュエータの開発を行ってきた経験を持つ。平成25年9月に設立された。風速計測は熱線式などの方式があるが、風の方向を見える化する方法は産業分野で限られていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力機械装置やサーバー等の内部の狭小エリアにおける風の流れを正確に把握できず、機器内部の冷却効率の向上や省電力化の要望に応えられなかった。
  • 新製品・新技術従来の風向計は指向性がないためどこからの風か分からず、風の流れを見える化する方法が産業分野になかった。

やったこと

磁気センサ方式を用いた超小型風向計を開発し、超小型風向、風速、温度、湿度、気圧を計測できる環境計測システムを実現した。センサ台座部にセンサとワンチップマイコンを内蔵し、1個のセンサ端末とUSB接続または外付け無線モジュールで計測できるようにした。矢羽の質量、形状、重心バランス、軸受け構造を最適化して風向感度を向上させ、磁石の形状と着磁方法を工夫して組立精度のずれをソフトウエアで補正できるようにした。計測データはワンチップマイコンで演算しデジタル出力し、制御ホストへ転送してリアルタイム表示と保存を可能にした。試作品はSAN-102(12mm×12mm×12mm)とSAN-202(19mm×19mm×28mm)の2種で、意匠登録2件、特許出願1件を行った。

新しい製品・サービス:超小型風向・風速・温度・湿度・気圧センサ(SAN-102)と小型風向風速温度センサ(SAN-202)を開発した。SAN-102の仕様は外形寸法12mm×12mm×12mm、電源DC5V、温度範囲-20〜120℃(±0.5℃)、湿度範囲0〜100%RH(±2%)、気圧範囲260〜1260hPa(±0.2hPa)、風向範囲水平360度(±5度)、風速範囲0.5〜12m/s、インターフェースUART/μUSB、無線オプション2.4GHz。

事業の効果

  • 超小型風向風速計測システムのセンサ端末は12mm×12mm×12mmで、従来より小型化した。

超小型風向・風速・温度・湿度・気圧を計測できる環境計測システムを実現し、機器内部や空調設備、部屋、製造ラインなど幅広い分野での応用が期待される。1個のセンサ端末で計測でき、風の流れを見える化できるようになった。今後は金型成形品へ移行して製品間のばらつきを抑え、量産化により低価格化を進める予定。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性47%
  • これまでの取組との一貫性2

    社長の20年以上の半導体設計経験と約10年のセンサ開発経験が書かれ、過去の取組との関係がうかがえるが、経営戦略上の位置付けは記載がない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    既存風向計は指向性がないという課題と、磁気方式で超小型化した製品の特徴が書かれ、強みは読み取れるが市場動向との比較は薄い。

  • 課題の認識と解決2

    機器内部の冷却効率や省電力化という顧客の課題は書かれるが、高付加価値化や成長につながる事業計画の具体は示されていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げに関する目標値は書かれておらず、金型量産化による低価格化という方向性のみが読み取れる。

  • 事業を進める体制3

    社長の経験と開発実績、特許・意匠登録数(意匠2件、特許出願1件)は書かれるが、従業員2名の体制と事務処理面の確保は具体的に読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    12mm四方の超小型、風向範囲±5度、温度±0.5℃など仕様数値つきで製品価値が示され、空調や製造ラインなど用途も明確。

  • 事業化までの道筋3

    矢羽形状の最適化から試作検証、金型成形品への移行という段階が書かれるが、スケジュールや期間の記載はない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    風向を360度で小型に計測する方法は従来の糸や煙による方法に比べて新しく、同分野で高機能な製品として位置付けられる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    省電力化や生活空間の快適性向上への言及はあるが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    ワンチップマイコン内蔵でUSB接続や無線モジュールにより簡単に計測できる点は示されるが、サプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    IoTの時代に見えない環境情報を見える化する取組として書かれ、成長分野への進出との関係がうかがえる程度。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

金型量産化により低価格化を実現し、より簡単に環境計測できるシステムにしていく。工業分野に限らず生活空間の快適性向上にも役立つと期待している。

事業者の声

「見えないものの見える化」に取り組み、更なる機器の効率化、省エネ化、生活の快適さの追求の一助となれます様、感度・精度の向上とセンサ・モジュールの開発の継続に努めてまいります。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。