ものづくり補助金平成26年度製造業東京都

押出成型用接続アダプタの短納期化

株式会社タムラエジア

この事例のポイント

  • 樹脂の流路形状が曲線(R形状)で、より精密な加工が必要である。
  • CNC旋盤のDMG MORI社製NLX2500/700を導入した。
  • 汎用旋盤の工程を統合でき、加工精度が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社タムラエジア
所在地東京都 大田区
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数7人
資本金500万円
設立1967年

事業の背景

昭和42年にタムラ製作所として牛乳パック製造機械の部品製作から始まり、平成5年から樹脂押出成形の金型部品製作に転じ、現在は樹脂チューブやフィルムなどの押出成形用金型製作を主力としている。日本国内でしか作れない高付加価値の金型部品製作を主業務とし、大手樹脂成形メーカーや大学の研究開発機関から信頼を得ている。一方で、技術の個人依存が課題で、社員平均年齢29歳の若い組織として職人よりエンジニアの育成を図っている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度樹脂の流路形状が曲線(R形状)で、より精密な加工が必要である。
  • コスト・採算R形状が多く、ミクロンオーダーの精度と面粗度が要求されるため、高度な加工技術が必要で時間もかかっていた。
  • 納期・工程従来の汎用旋盤による工程が多く、次工程にかかるリードタイムが長かった。

やったこと

CNC旋盤のDMG MORI社製NLX2500/700を導入した。これにより、従来は汎用旋盤で行っていた工程を統合できた。加工精度が向上し、特に振動制御が難しい長尺ワークの面粗度が改善した。導入を契機に、属人的だった工程を分業化・組織化し、個々の技術ノウハウを数値化して社内で情報共有できるようにした。

加工機DMG MORI社製NLX2500/700

事業の効果

汎用旋盤の工程を統合でき、加工精度が向上した。特に長尺ワークの面粗度が改善し、次工程にかかるリードタイムの短縮と品質向上につながった。工程が分業化・組織化され、技術ノウハウが数値化されて社内での情報共有が進んだ。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業から金型製作を主力とし、樹脂押出成形金型へ事業転換した経緯が書かれ、一貫した方向性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    日本国内でしか作れない高付加価値金型部品を主業務とし、大手樹脂成形メーカーや大学から信頼が厚いと具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    接続アダプタのR形状・ミクロンオーダー精度という課題に対し、CNC旋盤導入で工程統合と面粗度改善を図った流れが示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    リードタイム短縮や品質向上の方向は書かれているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制4

    社員平均年齢29歳でエンジニア育成を図り、属人的工程を分業化・組織化したと具体的に書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    接続アダプタの高精度成形ニーズや、国内でしか作れない部品という選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    5軸マシニングセンタ2台や三次元測定器の導入計画が示されるが、スケジュールの詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ハステロイ等の難削材加工や高精度金型部品で、同分野の中で高水準の高付加価値化を図っていると読み取れる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    医療・航空宇宙関連への供給を目指すとあるが、国が補助する理由となる波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果2

    工程短縮や生産性向上の効果は書かれているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    CNC旋盤や三次元測定器の導入は書かれるが、先端的デジタル技術や業界全体のイノベーションへの貢献は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    医療・航空宇宙など高度加工分野への多角化が示されており、構造転換への寄与がわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    大田区に立地し高付加価値金型を手がける点は書かれるが、地域経済への波及効果の記述は限られている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

国内での加工に求められる品質は高度化しており、ハステロイ、インコネル、チタンなどの難削材の加工依頼が増えている。5軸マシニングセンタ2台や三次元測定器を導入して検査体制を一新し、高品質・高精度・短納期の社内体制を整えている。今後は樹脂押出成形金型を主軸に、医療や航空宇宙関連などの高度な加工が要求される製品へ多角化し、国内外の同業他社と一線を画す存在を目指している。

事業者の声

ものづくりでは、スピードと高品質をいかに突き詰めていくかが勝負だと思います。私たちは知恵を絞って機械を動かし、少しでも単価が高い仕事に食い込んでいくことを目指しています。そのためには、大手企業と信頼関係を築いて直接取引できることが重要で、それには、的確な技術アドバイスを返せることも必要になります。

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。