ものづくり補助金平成26年度製造業神奈川県

「金属ガスケット適用極/超高真空用ゲートバルブの国内製品化」

株式会社トヤマ

この事例のポイント

  • 新社屋への移転や設備投資を行う中で、研究開発のための費用を捻出することが容易ではなかった。
  • 金属製ガスケットを適用した超高真空用ゲートバルブ(AMGV)の試作開発に着手した。
  • 金属製ガスケットの製造技術が向上し、AMGVの開発が大きく前進した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社トヤマ
所在地神奈川県 山北町
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工,接合・実装,表面処理
設立1954年

事業の背景

株式会社トヤマは昭和29年に理科学関係の実験装置・器具製造の会社として創業した。高エネルギー粒子加速器、放射光・自由電子レーザ、原子力などの分野で、最先端科学技術の研究開発用途の実験装置・機器の設計・製作を行っている。大型放射光施設SPring-8をはじめ、国内外のビームライン建設に協力してきた。平成27年に山北町へ本社工場を移転し、設計・開発からアフターサービスまで一貫して対応することを強みとしている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算新社屋への移転や設備投資を行う中で、研究開発のための費用を捻出することが容易ではなかった。

やったこと

金属製ガスケットを適用した超高真空用ゲートバルブ(AMGV)の試作開発に着手した。AMGVの要となる金属製ガスケットの製造技術を高め、試作品を製作した。開発にあたっては自動TIG溶接機を用いて溶接を行い、マイクロビッカース硬度計で硬度を評価した。これにより、国内外の放射光施設にAMGVの試作品を提供できる体制を整えた。

加工機自動TIG溶接機
検査測定マイクロビッカース硬度計

新しい製品・サービス:金属製ガスケット適用極超高真空用ゲートバルブ(AMGV)

事業の効果

金属製ガスケットの製造技術が向上し、AMGVの開発が大きく前進した。国内外の放射光施設にAMGVの試作品を提供できるようになった。放射光施設のリニューアルや新設に伴い、AMGVを納入できる目途が立った。自社製品にも金属製ガスケットを適用し、AMGVとして販売していく予定である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の実験装置・器具製造の延長で、放射光関連装置を手がけ、自社製品としてAMGVを販売する方針が示されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    放射光施設のリニューアルや新設に伴う納入の目途が立ち、自社の設計・製作力と試験環境を強みとして活かす記述がある。

  • 課題の認識と解決3

    研究開発費の捻出が容易ではない課題を認識しているが、目標数値や収益計画までは書かれていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    社員がより良い仕事をできる社屋整備に触れるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高品質で安価な全金属製ゲートバルブの要となる金属製ガスケットの試作という製品価値が示されている。

  • 事業化までの道筋2

    AMGVの試作開発に着手したことは書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達2

    研究開発費の捻出が容易でないとあり、補助金採択が研究開発の後押しになったとの記述はあるが財務状況の詳細はない。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    超高真空用ゲートバルブの国内製品化を目指し、金属製ガスケットの製造技術向上を図る取組として書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    国内外の放射光施設へのAMGV試作品提供やビームライン建設協力など、科学インフラへの貢献が示されている。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    自動TIG溶接機の開発と金属製ガスケットの製造技術向上により、製造技術の高度化に取り組んだ点が読み取れる。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    最先端科学装置の製作を通じた取組はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    山北町へ本社工場を移転し、周辺に万本以上の苗木を植樹した点が地域との関わりとして書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

放射光施設のリニューアルや新設に伴い納入の目途が立っており、AMGVを今後販売していく予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。