ものづくり補助金平成26年度製造業和歌山県

特殊形状の超硬金型の品質向上を図る高精度加工の技術を確立

株式会社 テクモ

この事例のポイント

  • 複雑形状の超硬金型の精度を具体的な数値で測定・説明できず、製品精度を示せなかった。
  • 高精度な特殊形状ねじの超硬合金製金型の製造に、3D測定マイクロスコープを導入した。
  • 3D測定マイクロスコープの導入により、複雑形状を正確に測定できる体制が整った。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 テクモ
所在地和歌山県 西牟婁郡上富田町
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工,立体造形
従業員数35人
資本金1億円
設立1989年

事業の背景

同社は超硬金型を自社で一貫製造し、スピードとサービスが強みである。主な販路は関係会社の東伸商事を経由したネジ・ボルトメーカーで、エンドユーザーは自動車、建築、電機関連業界などが多い。金型メーカーで超硬から製造している企業はほとんどなく、短納期を実現している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度複雑形状の超硬金型の精度を具体的な数値で測定・説明できず、製品精度を示せなかった。
  • 品質・精度放電加工を繰り返すうちに、わずかながら製品精度に誤差が出るケースがあった。
  • 集客・繁閑複雑形状の超硬金型への要望が増加しており、それに正確に対応できる測定体制が必要だった。

やったこと

高精度な特殊形状ねじの超硬合金製金型の製造に、3D測定マイクロスコープを導入した。これにより金型先端部の凹凸精度が要望通りに加工できているかを確認できるようになった。加工条件と加工結果を比較することで加工技術を向上させ、品質の安定化につなげた。翌年には新たな測定器も導入し、問題解決を図っている。

検査測定3D測定マイクロスコープ

事業の効果

3D測定マイクロスコープの導入により、複雑形状を正確に測定できる体制が整った。金型先端の凹凸精度を要望通りに確認でき、加工条件と結果の比較により加工技術と品質の安定化が進んだ。その結果、製品への信頼が高まり追加発注も増えつつある。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    1989年設立の経緯と、ワイヤー放電加工による超硬金型製造という事業の一貫性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    スピードとサービスが強み、素材から製品まで一貫製造で短納期とあり、強みは読めるが市場動向との関係は示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    測定できず精度を数値で説明できなかった課題と、3D測定機導入による解決は読めるが、高付加価値化の定量目標は書かれていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    従業員35人、設立は1989年とあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制についての記述はわずかにうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    複雑形状の超硬金型への要望増、自動車業界の大手ネジメーカー向け高精度金型の需要と信頼向上による追加発注が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    精密金型への移行と自動車業界への注力という方針は読めるが、スケジュールや課題解決の具体的手順は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    超硬金型で素材から一貫製造できる点や、レギュラー金型より高度な精密金型へ移行する方針が書かれており、高付加価値化の方向性は読める。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    自動車業界の電気自動車や安全性配慮の部品需要拡大が示されるが、波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果2

    費用対効果を示す投資額や付加価値額、生産性の数値は書かれておらず、測定機導入による品質向上の定性的な記述のみ。

  • イノベーションへの貢献2

    3D測定マイクロスコープによる精度確認は記載されるが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    電気自動車や燃料電池自動車の普及加速という成長分野への進出がわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    和歌山県上富田町の工場立地は書かれるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は自動車業界向け製品に注力し、価格競争の激しいレギュラー金型から、より精度が求められる精密金型への移行を進める。大手自動車用ネジメーカーへ継続的に高精度金型を納めつつ、スピードでも同業他社を圧倒する方針である。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。