ものづくり補助金平成26年度製造業新潟県

フチに隙間のない【玉ぶち形状ボウル】の開発

一菱金属株式会社

成果スピニング工程で予想より薄く絞れたことで、計画時より重量を減少させた。

この事例のポイント

  • 現在市場にあるボウルはフチの隙間から汚れや水分が中に入りこむ形状で、腐食進行や細菌発生のリスクがある。
  • フチの隙間をなくすため渕巻きをなくし、水分や粉がたまらないようにして細菌発生や食物アレルギーのリスクを避けた。
  • スピニング工程で予想より薄く絞れたことで、計画時より重量を減少させた。フチに隙間のない一体成型のボウルが完成し、軽量でありながら深型により粉や液体が飛び散りにくく、調理しやすくなった。

事業者のプロフィール

事業者名一菱金属株式会社
所在地新潟県 燕市
業種その他の製造業
技術分野デザイン
従業員数9人
資本金1,000万円
設立1977年

事業の背景

同社は金属器物の製造を得意とする燕市の金属製品製造業者である。現在市場にあるボウルは、フチの隙間から汚れや水分が入り込む形状である。近年は異物混入事件などの影響で、消費者の「食の安全」への意識が高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度現在市場にあるボウルはフチの隙間から汚れや水分が中に入りこむ形状で、腐食進行や細菌発生のリスクがある。
  • 品質・精度食物アレルギーのある人がいる場合、フチの隙間に小麦粉などが入り込む余地がある。
  • 新製品・新技術消費者の食の安全への意識が高まっており、調理器具の衛生面改善への高いニーズがある。

やったこと

フチの隙間をなくすため渕巻きをなくし、水分や粉がたまらないようにして細菌発生や食物アレルギーのリスクを避けた。外径を小さく深さを深くして容量を保ち、作業効率と収納効率を上げた。同サイズのボウルを重ねた時のはまりをなくした。デザインや使い勝手を考えながら、外注先の設計者に依頼して試作を行い、展示会への出品による定性評価も行った。

新しい製品・サービス:フチに隙間のない一体成型のステンレス製玉ぶち形状ボウル(パンチングボウルを含む)。

事業の効果

  • スピニング工程で予想より薄く絞れたことで、計画時より重量を減少させた。
  • 小サイズのボウルで卵6個をかき混ぜられる容量を獲得した。

フチに隙間のない一体成型のボウルが完成し、軽量でありながら深型により粉や液体が飛び散りにくく、調理しやすくなった。フチに異物や汚れ、すすぎ水が留まらず、衛生面が向上した。展示会ではデザイン性と衛生面の改善が評価され、製品化の見通しを得た。GOOD DESIGN AWARD2016とニイガタIDSコンペティション2017を受賞した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    得意分野の金属器物製造の延長としてボウル開発を位置付けるが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    市場調査で深型タイプは流通量が圧倒的に少ないと確認し、粉や液体が飛び散りにくい差別化点を具体的に示している。

  • 課題の認識と解決3

    フチの隙間による腐食や細菌発生という課題は認識しているが、高付加価値化や成長につながる数値目標までは示されていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    高付加価値創出や賃上げの目標値は示されておらず、実現可能性を判断できる数字が読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    従業員9人の小規模体制で、設計は外注先に依頼している。補助事業の遂行体制や事務処理能力の記載は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    食の安全ニーズやアレルギー、フチの隙間の衛生リスクを示し、展示会で衛生面の改善が評価されたと具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    展示会での評価を受け製品化の見通しを示すが、遂行スケジュールや課題の解決方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    フチのない深型ボウルは市場の流通量が少ないとされ、同ジャンルでの希少性がうかがえるが、高価格化の記述はない。

公的補助の必要性27%
  • 波及効果・雇用2

    食の安全への消費者ニーズの高まりに触れるが、経済波及や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果1

    補助金投入額に対する付加価値増加や生産性向上を示す数値が見当たらず、費用対効果は読み取れない。

  • イノベーションへの貢献1

    デジタル技術や新しいビジネスモデルの活用は記載がなく、地域やサプライチェーンへの貢献も読み取れない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。市場成長分野への進出や構造転換に関する記述は見当たりません。

  • 地域経済への波及2

    燕市の金属加工地域で製造する点はうかがえるが、地域特性を活かした雇用創出や地域成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は展示会でのフォローアップを中心に営業していきたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。