ものづくり補助金平成25年度製造業鳥取県

医療・介護・健康・リハビリ機器用に供する細孔・深孔・隙間形状部品の高機能洗浄方法の確立

株式会社アサヒメッキ

成果歩留り率(不良率) 5ppm未満→1ppm未満

この事例のポイント

  • 医療・介護・健康・リハビリ機器の接続部分に使われる細孔・深孔・隙間形状の金属部品は、部品加工や表面処理の工程でコンタミや薬液が残りやすい。
  • 特殊形状部品の課題について詳細調査を行い不良率を把握した。
  • 歩留り率(不良率) 5ppm未満→1ppm未満。洗浄工程の開発により、特殊形状部品の歩留り率が大きく改善し、既存製品の品質も大きく向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社アサヒメッキ
所在地鳥取県 鳥取市
業種その他の製造業
技術分野表面処理
従業員数56人
資本金2.6億円
設立1958年

事業の背景

当社は創業50年以上の表面処理専業メーカーで、亜鉛メッキ、SUS電解研磨、アルマイト処理を得意としている。医療福祉関連機器産業は今後も成長が見込まれる数少ない成長分野であり、医療及び健康機器部品の表面処理品質の改良と市場拡大を目指している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度医療・介護・健康・リハビリ機器の接続部分に使われる細孔・深孔・隙間形状の金属部品は、部品加工や表面処理の工程でコンタミや薬液が残りやすい。
  • 品質・精度こうした部品は洗浄しにくく、表面処理後に薬液などの異物が残り、外観品質の悪化や経時での錆発生の原因となっている。
  • 品質・精度人が触れる可能性のある部品では有害な薬液が残ることで、健康被害などの安全性が懸念されている。

やったこと

特殊形状部品の課題について詳細調査を行い不良率を把握した。洗浄方法の条件を小規模スケールで実験し、その結果をもとに量産工程の洗浄ラインを設計した。試作洗浄品を量産スケールで洗浄し、各量産洗浄条件の設定検討を行った。試作した各洗浄品について、孔部のコンタミ残存状態、外観確認、経時変化確認などの評価を実施した。精密洗浄撹拌と真空洗浄等を組み合わせ、特殊形状の洗浄性を向上させた。

加工機高機能洗浄ラインの設計及びその確立のための機械装置一式

新しい製品・サービス:細孔・深孔・隙間形状の金属部品を洗浄する高機能洗浄ライン(精密洗浄撹拌・真空洗浄を組み合わせた洗浄方法)

事業の効果

  • 歩留り率(不良率) 5ppm未満→1ppm未満
  • 既存製品は、ほぼ100%品質向上が可能となった
  • 製造コストが3〜5%下がり、実質製品コスト1〜3%削減
  • 売上目標 1倍→1.8倍

洗浄工程の開発により、特殊形状部品の歩留り率が大きく改善し、既存製品の品質も大きく向上した。製造コストは3〜5%下がり、実質製品コストは1〜3%削減される見込みである。安全性、均一な外観品質及び耐久性・耐食性が求められる医療及び健康機器部品の市場拡大と、平成32年度の売上1.8倍を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    表面処理専業で創業50年以上と書かれるが、本事業が既存事業の過去の取組とどう連続するかの説明は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    医療福祉関連機器は今後も成長が見込まれる数少ない分野と書かれ、亜鉛メッキやSUS電解研磨を得意とする強みも示される。

  • 課題の認識と解決4

    部品の不良率5~30%という課題を調査し、洗浄ラインを確立して歩留り1ppm未満にしたとあり、課題認識と成果が具体的である。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    平成32年度の売上目標を現在の1.8倍とし、製造コスト3~5%減、実質製品コスト1~3%削減の数値目標が示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員数56名や業務内容は書かれるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    医療・介護機器の接続部分など対象部品と、安全性・均一な外観・耐食性が必要という顧客ニーズが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋4

    小規模実験から量産ライン設計、量産スケールでの条件設定、評価までの段階と順序が明示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    表面処理の一般的分野の中で、細孔・深孔部品の洗浄により高付加価値化を図る取組とうかがえるが、高水準とする根拠は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    医療機器部品の安全性向上や市場拡大への貢献はうかがえるが、経済波及や雇用創出への言及は乏しい。

  • 費用対効果3

    製造コスト3~5%減や不良率の改善は示されるが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    洗浄方法の高度化は示されるが、先端デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    医療福祉関連機器が成長分野と書かれ、精密部品分野への展開がうかがえるが、構造転換との関係は明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    鳥取市の本社と米子工場が示されるが、地域特性を活かした付加価値創出や雇用への言及はわずかである。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

医療機器分野では展示会、商談会及び営業部門の新規受注活動を通じて、試作表面処理品の優位性をアピールし、新規分野での販売を推進する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。