ものづくり補助金平成26年度製造業新潟県

グラス・陶器プリントの生産能力拡充及びフルカラーオンデマンドシステム導入による潜在市場ニーズの掘り起こし。

株式会社山上スクリーン印刷

成果数十本程度から100本以上へ、容量3倍となり生産性が大幅に向上

この事例のポイント

  • 設備が足りず、グラス印刷の注文を断るケースがあった。
  • プリントしたグラスを焼成する大型の電気炉を導入した。
  • 数十本程度から100本以上へ、容量3倍となり生産性が大幅に向上。電気炉の更新により、一度に100本以上を焼成できるようになり、生産性が大幅に向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社山上スクリーン印刷
所在地新潟県 三条市
業種印刷・同関連業
技術分野デザイン
設立1984年

事業の背景

株式会社山上スクリーン印刷は1984年創業で、燕三条の工業製品へのスクリーン印刷を請け負ってきた。2代目社長に代わってからデザイン性の高いプリントや単価向上を目指し、県外への営業やホームページによるネット販売にも力を入れるようになった。当時、同業でネット販売に力を入れる会社は少なかった。グラスに自社ロゴを印刷してホームページに掲載したところ、飲食店や飲料メーカーから問合せが殺到した。同業の多くが多品種小ロットに対応しておらず、ホームページを活用する会社も少なかったことが背景にあった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力設備が足りず、グラス印刷の注文を断るケースがあった。

やったこと

プリントしたグラスを焼成する大型の電気炉を導入した。新しい電気炉は100本以上焼成でき、以前の数十本程度の小規模生産から容量が3倍になった。ガラスやプラスチック、金属など様々な素材にフルカラー印刷ができる特殊なプリンターを導入した。木材やアクリルに彫刻やカットができるレーザー加工機も導入した。

その他大型の電気炉
加工機フルカラー印刷が可能な特殊プリンター
加工機レーザー加工機

事業の効果

  • 数十本程度から100本以上へ、容量3倍となり生産性が大幅に向上

電気炉の更新により、一度に100本以上を焼成できるようになり、生産性が大幅に向上した。彫刻やカットも可能になったことで、印刷以外の顧客ニーズにも応えられるようになった。ガラスやプラスチック、金属など様々な素材への印刷が可能になり、注文の幅が広がった。短納期で小ロットかつ色数の多いデザインにも対応できるようになり、新潟のイラストレーターやデザイナーとのコラボにつながる可能性も生まれた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    1984年創業でスクリーン印刷を続け、HP作成やネット販売強化を経て今回のグラス印刷に至る流れが読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    同業の多くが多品種小ロットを行わず、HPを活用する会社が少ない点を強みとして挙げ、問合せ殺到につながったと書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    設備不足で受注を断るケースがあった課題を認識し、電気炉の3倍容量化で100本以上焼成できるようになったと書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    電気炉の容量が数十本から100本以上へ3倍になったとあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    社長交代や2代目による体制の記述はあるが、補助事業の遂行体制や人材の具体は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    多品種小ロットと短納期、色数の多いデザインへの対応、HP経由の県内外からの問合せなど、選ばれる理由が書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    A3以下の小さな製品への注力や展示会参加、ノベルティ業者との接点拡大など今後の方針が書かれているが、スケジュールは不明確。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    金属への印刷は同業が多いが他素材は少ないと書かれ、ステンレスミラー裏面へのフルカラー印刷も好評を得ている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    燕三条の工業製品プリントを担ってきたとあるが、地域経済波及や雇用創出についての記述は薄い。

  • 費用対効果3

    電気炉の容量が3倍になり生産性が大幅に向上したと書かれているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    イラストレーターやデザイナーとのコラボによる商品化を視野に入れると書かれ、デジタル活用は一定程度うかがえる。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    新潟・燕三条の地域の工業と結びつけた事業だが、地域の雇用や経済成長への貢献は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

消しゴムや木材、瓶への印刷など扱える素材をさらに広げ、A3以下の小さな製品に注力して効率を上げていきたいと考えている。今後は印刷の請負だけでなく自社製品の開発にも力を入れ、イラストレーターやデザイナーとのコラボによる商品化も視野に入れている。将来は展示会にも積極的に参加し、ノベルティ業者との接点を増やしたいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。