ものづくり補助金平成28年度製造業岐阜県

地元の特産物を活かした小ロットの化粧品製造のための機械設備

株式会社奥田又右衛門膏本舗

成果化粧水の攪拌時間 10分→5分

この事例のポイント

  • 医薬品開発には多くの時間と資金が必要なため、医薬部外品や非医薬品で収益を増強する必要があった。
  • 真空撹拌機(アヂホモミクサー)、ラベラー、シュリンク包装機を導入し、試作品の製造と検証を行った。
  • 化粧水の攪拌時間 10分→5分。真空撹拌機により玉せっけんで外注先と同レベルの攪拌時間と温度管理を実現し、既存品と同等の品質管理基準を満たして内製化で…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社奥田又右衛門膏本舗
所在地岐阜県 下呂市
業種化学工業
技術分野デザイン,製造環境
従業員数8人
資本金2,100万円
設立1972年

事業の背景

当社は下呂膏の製造を主な事業としており、累計3億枚を販売してきた。下呂膏の販売量は伸びたが、ドラッグストアの台頭により単価が下落し、以前から取引のあった小規模薬局が廃業するなど、取り巻く環境は厳しくなっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術医薬品開発には多くの時間と資金が必要なため、医薬部外品や非医薬品で収益を増強する必要があった。
  • 生産能力医薬部外品を製造するための機械設備がなく、製品開発の技術があっても商品化できなかった。
  • 新製品・新技術お土産店や観光客から求められた温泉水を使った化粧水と温泉水入り玉石けんを小ロットで生産する設備が必要だった。
  • 品質・精度ボトル状製品の開封・改ざんを防止する手段が必要だった。

やったこと

真空撹拌機(アヂホモミクサー)、ラベラー、シュリンク包装機を導入し、試作品の製造と検証を行った。真空撹拌機では玉せっけん10個と化粧水10本のテスト加工・試作を行い、真空混合機で原料を攪拌し、非真空下と比較して原材料の均一性、攪拌時間、温度管理を検証し、完成品を品質評価基準に則って評価した。ラベラーでは異なるサイズの化粧品ボトルで機械貼りと手貼りのラベルを目視比較し、仕上がりを評価した。シュリンク包装機では化粧品ボトルと化粧品箱に包装し、改ざん防止への適合を目視で確認した。

加工機真空撹拌機(アヂホモミクサー)
加工機ラベラー
加工機シュリンク包装機

新しい製品・サービス:温泉水を使った化粧水、温泉水入り玉石けん(楊貴肌玉せっけん、薬用化粧水 楊貴肌など)

事業の効果

  • 化粧水の攪拌時間 10分→5分

真空撹拌機により玉せっけんで外注先と同レベルの攪拌時間と温度管理を実現し、既存品と同等の品質管理基準を満たして内製化できた。ラベラーにより従来使えなかった透明ラベルを機械貼り付けでき、高級感による商品価値の向上につながった。シュリンク包装機によりボトルと化粧箱の開封・改ざん防止が可能となり、化粧品の小ロット生産体制が整った。専用Webサイトを開設して観光客などに販売し、OEMやオリジナル商品の製作など事業の幅も広がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    下呂膏の販売は伸びたが単価が下落し、医薬部外品や非医薬品での収益増強が必要と述べ、既存事業からの流れは読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    累計3億枚の販売実績や地元温泉水を使った化粧水の顧客要望(土産店・観光客)を踏まえ、外部ニーズと自社技術の強みを結びつけている。

  • 課題の認識と解決4

    医薬品開発は時間と資金が必要として非医薬品に絞り、化粧品の小ロット生産体制を構築して下呂膏以外の収益源を確保するとしている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    化粧水の攪拌時間を10分から5分に半減したとあるが、売上や付加価値額の増加目標の数値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数8人の小規模企業とあるが、補助事業を遂行する人材や事務処理の体制については記載がない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    温泉水を使った化粧水や玉石けんという地元特産の差別化、観光客からの要望、OEM対応など、製品の価値と顧客ニーズが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    新商品の販売サイト立ち上げやOEM展開など今後の方向は書かれているが、中長期の検証や遂行スケジュールは詳しく示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    医薬部外品や温泉水を活かした地元特産の化粧品を開発し、「OMOTENASHI Selection」で2年連続金賞を受賞したと書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    地場産業の活性化と地域の特産品開発、観光客の増加への対応が述べられ、地域への波及効果がうかがえる。

  • 費用対効果2

    導入した設備の金額や投資額に対する付加価値増加の数値は書かれておらず、費用対効果は読み取れない。

  • イノベーションへの貢献2

    専用Webサイトの立ち上げは書かれているが、デジタル技術の活用や新しいビジネスモデルの構築としての位置付けは明確でない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    清流の国飛騨路下呂温泉の地元特産を活かした化粧品製造で、地域の活性化と地場産業の振興を目指すと具体的に述べている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今回の成果を活かし、今後も積極的なPR活動を行うとともに、近隣の事業者や観光客の潜在的なニーズを反映した商品を開発・販売して事業を拡大し、地域の活性化に貢献したいとしている。

事業者の声

温泉水を使った商品が欲しい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。