新規製品の製造受注への対応とオリジナル商品の開発
木製什器の製造では、ベニヤ板や合板などを正確な寸法で切断するためパネルソーを導入した。
奥田染色株式会社
| 事業者名 | 奥田染色株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 石川県 金沢市 |
| 業種 | 繊維工業 |
| 技術分野 | 表面処理 |
| 従業員数 | 12人 |
| 資本金 | 100万円 |
| 設立 | 1984年 |
明治38年創業の当社は、着物の製作と加賀友禅のハンカチ、加賀染のれんなどの小物を中心としたOEM製作を手掛けてきたが、売上が年々低下していた。建築内装分野の価格帯は汎用品で1,000円/㎡、高級品で2万円/㎡以上とされ、小物より収益性が高い。当社が保有する設備と人員は、高価格品の多品種・少量生産に適している。
抱えていた課題
やったこと
大面積かつ多機能な作業台として、幅110cm、長さ14mの水平式木台を機械メーカと打ち合わせを重ねて特注で導入した。乾燥を高める最新型の省電力型熱風発生機を設置し、下からも熱を加えるヒーターマットや保護マット、友禅に必要な糯糊の吸収率・強度を高めるビニールレザーシートを組み合わせた。対象素材は天然繊維(絹、綿、麻)、合成繊維(ポリエステル等)の薄地素材、和紙、木板、珪藻土などで、それぞれ試験を行った。用途や染色・作業工程に応じて組み合わせて使える仕組みにしたことで、捺染の全工程の作業時間を短縮し、大幅な効率化を図ることができた。
| 加工機 | 大面積・多機能作業台(幅110cm、長さ14mの水平式木台) |
|---|---|
| 加工機 | 最新型省電力型熱風発生機 |
| その他 | ヒーターマット |
新しい製品・サービス:加賀友禅技法による建築内装材(天然・合成繊維、和紙、木板、珪藻土などに対応)
導入した設備により、捺染の全工程の作業時間が短縮され、生産効率の向上、人件費の削減、リードタイムの減少が実現した。色むらなどの製品不良率も抑制され、不良率が低下した。多種素材への適応も可能になり、加賀友禅の高度な意匠性を建築内装材に生かせるようになった。県の建築内装見本市に2度出展し、銀座の県のアンテナショップでも友禅和紙や友禅つき板を使って営業できるようになった。その結果、工場見学や受注の引き合いが増え、設計会社や建設会社、施行主から直接受注できるようになった。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
着物の売上低下を受け建築内装分野へ進む経緯が書かれ、既存のOEMからの転換が読み取れるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。
建築内装の価格帯(汎用1,000円/㎡、高級2万円/㎡)や既存設備の素材制約が書かれ、強みの活用は読み取れるが競合との比較は乏しい。
既存設備が大幅素材に対応しない課題と、新設備による多素材対応の方針が書かれるが、成長の数値目標は示されていない。
付加価値の増加や賃上げの目標値は書かれておらず、生産効率や人件費削減の定性的な成果がうかがえるのみである。
機械メーカーと打ち合わせを重ねたことや代表取締役・従業員12人の記載はあるが、遂行体制の具体的な配置は書かれていない。
加賀友禅の意匠性を建築内装材に生かすこと、JAPAN SHOP出展や都内マンションの施工実績など、顧客と選ばれる理由が具体的に読み取れる。
試作開発や展示会出展の流れはあるが、スケジュールや中長期の課題検証方法は書かれていない。
公開されている事例からは読み取れません。
建築内装材の高級品は2万円/㎡と高価格帯で、加賀友禅を天然・合成繊維や和紙・木へ適用する高付加価値化が具体的に読み取れる。
伝統工芸の継承や着物離れへの対応は触れられているが、雇用創出や波及効果の具体的な記載は乏しい。
生産効率の向上、人件費の削減、リードタイムの減少、不良率低下といった効果は書かれているが、数値による費用対効果の記載はない。
最新型の省電力熱風発生機の導入は読み取れるが、デジタル技術の活用や地域・サプライチェーンへの貢献は書かれていない。
公開されている事例からは読み取れません。
加賀友禅という石川県の伝統工芸を活かす取組として読み取れるが、地域の雇用や経済成長への言及は薄い。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
建築内装分野は受注から施工まで1年近いタイムラグがあり継続的な売上確保は容易ではないが、利益率は高いため、自社ブランドの知名度向上を図り、既存事業のOEM受注へも波及させていきたいと考えている。
木製什器の製造では、ベニヤ板や合板などを正確な寸法で切断するためパネルソーを導入した。
3次元設計CADを導入し、疑似曲面(多面体)による設計の簡易化とスピーディな設計対応を実証するため、試作船を建造した。
千葉市稲毛区の会社近くの自社用地400坪を購入し、2015年4月に50kW連系を行った。