ものづくり補助金平成26年度製造業福井県

釣竿部品成形技術の確立に向けたサーボプレス機の導入事業

株式会社ジャロック

成果部品を一工程で一体成形できるようになり、作業工程が短縮された。

この事例のポイント

  • チタン製の釣り竿用ガイド部品を安定して成形する技術が確立しておらず、新たな事業分野として確立する必要があった。
  • 釣り竿の先端に取り付けて糸を通す部品(ガイド)について、チタン材を成形した部品にセラミック製のリングを圧入する技術の確立を目指し、スライド速度や加圧力を任意に設定できるサーボプレ…
  • 部品を一工程で一体成形できるようになり、作業工程が短縮された。サーボプレス機の導入により、チタン製ガイド部品の成形技術を獲得し、釣り具部品という新たな事業分野を確立した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ジャロック
所在地福井県 福井市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数42人
資本金2,000万円
設立1970年

事業の背景

同社はスウェージング加工機の製造から始まり、近年はチタンを中心とした非鉄金属の部品加工の比重が大きくなっている。釣り具や医療機器なども製造している。他社との差別化のため、自社に価格決定権のある独自の部品を提案することを重視していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術チタン製の釣り竿用ガイド部品を安定して成形する技術が確立しておらず、新たな事業分野として確立する必要があった。
  • 品質・精度ガイドのリングを部品に圧入する際、部品とリングの間に隙間が空くと保持が不安定になるという問題があった。

やったこと

釣り竿の先端に取り付けて糸を通す部品(ガイド)について、チタン材を成形した部品にセラミック製のリングを圧入する技術の確立を目指し、スライド速度や加圧力を任意に設定できるサーボプレス機を導入した。サーボプレス機で加工領域を任意に指定できる特性を活用し、リングを圧入する部品の穴の部分を多角形に成形した。これにより複数の面でリングを確実に保持し、リングが割れない適切なかしめ量を実現した。あわせて接着剤の使用条件の設定を最適化し、釣り具メーカーの要求基準を大きく上回る強度を持たせた。

新しい製品・サービス:チタン製の釣り竿用ガイド部品。軽量化と高い剛性を両立し、部品を一工程で一体成形できる。

事業の効果

  • 部品を一工程で一体成形できるようになり、作業工程が短縮された。

サーボプレス機の導入により、チタン製ガイド部品の成形技術を獲得し、釣り具部品という新たな事業分野を確立した。部品を一工程で一体成形できるようになり、作業時間や工程が短縮された。製品表面がきれいに仕上がり、重量管理面でも優位性が生まれた。メーカーの要求を超える軽量化と高い剛性が評価を得ている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    スウェージング加工機の製造から非鉄金属部品加工へ比重が移ったとあり、事業の流れは読めるが、経営戦略上の位置付けを明示する記述は少ない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    チタン部品と細径パイプ加工などの強みを挙げ、他社と差別化できる高付加価値なチタン新商品を提案すると具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    セラミックリングの保持が不安定になる課題と、サーボプレス機による対応は読み取れるが、事業計画としての数値目標や成長見込みは示されていない。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    作業工程や作業時間の短縮、表面仕上がりの利点はうかがえるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    試作力と総合力の高い技術、従業員の人づくりに触れているが、補助事業を遂行する人員体制や事務処理能力の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    軽量化と高剛性で釣り具メーカーから高評価を得ており、顧客ターゲットと選ばれる理由が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    多角形成形や接着条件の最適化など課題解決の方法は触れられているが、スケジュールや中長期の検証計画は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    チタン製ガイド部品は世の中になかった部品と位置付けられ、高付加価値・高価格化を図る取組として具体的に示されている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    医療機器や釣り具への展開、地域の製造業として技術を生かす点はうかがえるが、波及効果や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    作業時間の短縮や工程削減の利点はあるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    サーボプレス機による成形技術の高度化はうかがえるが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は具体的に書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    福井市の製造業として新たな事業分野を開拓したと読めるが、地域の特性を活かした雇用や経済成長への言及は薄い。

今後の展望

高精度で高付加価値な成形技術を生かし、ガイド部品の多品種生産を目指すとともに、釣り竿以外のガイドへの展開も見込む。内視鏡やステントなどの医療部品へも加工技術を応用し、他社にない製品開発を進める。

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効果:製造ロット 32.5kg→65kg

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。