ものづくり補助金平成26年度製造業福井県

高速位置決め機能付CNCドリルマシンの導入による高精度穴明け加工技術の確立

オカモト鐵工株式会社

成果穴明け精度は100%になる。

この事例のポイント

  • 耐震・免震部材や高速鉄道橋梁用部材で、ミリ単位の高精度な穴明け加工が求められるようになった。
  • コンピュータ数値制御により高精度な穴明けが可能で、複雑な形状の鋼板の穴明けも得意とする高速位置決め機能付CNCドリルマシン(型番CM-16QQL)を導入した。
  • 穴明け精度は100%になる。穴明け加工の高精度化と生産力の強化を実現した。

事業者のプロフィール

事業者名オカモト鐵工株式会社
所在地福井県 福井市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数80人
資本金7,500万円
設立1956年

事業の背景

オカモト鐵工は創業以来、鉄鋼の部材や建物、橋などの設計・製作・施工を行い、福井県内をはじめ日本各地に幅広い市場を持っている。近年は耐震・免震部材や高速鉄道橋梁用部材の品質要求が高まり、特に建築現場で部材同士を繋ぎ合わせる接合部材への穴明けにミリ単位の高精度加工が求められるようになった。現在は事業全体の80%ほどが県外からの受注である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度耐震・免震部材や高速鉄道橋梁用部材で、ミリ単位の高精度な穴明け加工が求められるようになった。
  • 人手・技能型紙を使った手作業の穴明け加工には熟練の技術が必要で、自社の作業員だけで全てに対応することは難しかった。
  • コスト・採算複雑な形状の鋼板の加工は約30%を外注しており、納期と費用の面で負担があった。

やったこと

コンピュータ数値制御により高精度な穴明けが可能で、複雑な形状の鋼板の穴明けも得意とする高速位置決め機能付CNCドリルマシン(型番CM-16QQL)を導入した。製図用CADの穴明けデータをUSBメモリから取り込み、機械が自動的にドリルの位置を決める仕組みである。鋼板を機械にセットするだけで、事前に読み込んだ図面通りの位置に穴明けができるようになった。これまで外注していた複雑な形の鋼板の加工も自社で対応できるようになった。専門分野を学んでいない人も入社後の指導でパソコンを使って製図できるようになる。

  • 加工機高速位置決め機能付CNCドリルマシンCM-16QQL

事業の効果

  • 穴明け精度は100%になる。
  • 従来の手作業に比べ、1日当たりの穴明け加工量が30枚増加。
  • 外注していた複雑な形の鋼板の加工を自社で行うことで、約25%のコストの削減を実現。

穴明け加工の高精度化と生産力の強化を実現した。図面通りの位置に穴明けできるため建築現場での作業がスムーズになり、顧客からの信頼も高まった。従来の手作業に比べ1日当たりの穴明け加工量は30枚増加し、外注していた複雑な形の鋼板加工を自社で行えるようになったことで約25%のコスト削減を実現した。作業能率の向上により長時間労働の削減にもつながり、経験の浅い作業員や女性でも簡単な操作で高精度な加工ができるようになって人材活躍の場が広がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    鉄骨・橋梁の設計製作施工を創業以来続け、接合部材の穴明け高精度化に取り組んだ経緯が書かれている。経営戦略上の位置付けは具体的には示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県外受注が事業全体の80%ほどで、複雑形状の穴明けを自社対応できるようになり、外注30%分を内製化した点が強みとして書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    熟練依存の手作業加工を課題として認識し、CNCドリルマシン導入で穴明けを自動化したと書かれている。ただし高付加価値化の定量目標は限定的。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    1日当たりの穴明け加工量が30枚増、外注分の内製化で約25%のコスト削減を実現したと数字で示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員80人の企業で、経験の浅い作業員や女性でも操作できる体制づくりに触れているが、補助事業の遂行体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    建築現場での接合部材の高精度要求や、穴位置が図面と一致することによる顧客信頼向上が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    今後は3次元加工などの導入検討と生産性向上を狙うと書かれているが、スケジュールや課題解決方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    高精度な穴明け加工と複雑形状の鋼板加工に対応する技術で差別化を図ると書かれているが、市場での希少性の数値根拠は乏しい。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    高層ビルや橋梁など建造物の安全性向上に触れているが、地域経済波及や雇用創出の積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果4

    約25%のコスト削減と1日30枚の加工量増加という数字があり、費用対効果の一端がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献2

    CAD穴明けデータのUSB取込など数値制御の活用はあるが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    福井県内を拠点に県外へ受注を広げ、地域の雇用や女性の採用にも触れているが、地域経済の牽引としての記述は薄い。

今後の展望

本事業で確立した高精度な加工技術をもとに顧客からの信頼を高め、新規受注の拡大を目指す。3次元加工などの最新技術の導入も検討し、さらなる生産性の向上を狙う。

事業者の声

最新の技術を生かし、安全性の高い建造物を後世に残してもらいたい。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。