ものづくり補助金平成26年度製造業山梨県

次世代液晶バックライトに用いる高輝度超薄型導光板の金型開発

WAYS 株式会社

成果輝度を12%アップさせ、輝度ムラを改善した。

この事例のポイント

  • 次世代液晶バックライトに用いる導光板の高輝度化と超薄型化が求められていた。
  • 新たにナノ加工機を導入し、導光板の発光面のプリズム形状とドット形状について角度、形状、高さ、ピッチを変えてシミュレーションを行い、輝度向上に最適な形状を開発した。
  • 輝度を12%アップさせ、輝度ムラを改善した。ナノ加工機の導入により導光板の輝度が12%向上し、輝度ムラも改善された。

事業者のプロフィール

事業者名WAYS 株式会社
所在地山梨県 都留市
業種プラスチック製品製造業
技術分野精密加工,立体造形
従業員数50人
資本金1,000万円
設立1983年

事業の背景

同社は1983年に創業し、プレス板金から始めて1994年に中国へ進出した。その後ゴム部品の製造を経て、約20年前から液晶関連事業に取り組んできた。現在は中国2ヵ所の工場で約3500人が働いている。液晶ではスマホ用を中心に手掛けてきたが、スマホ市場はモデルチェンジが早く波が大きいことが課題だった。そのため2013年ごろからカーナビなど車載向けの液晶開発に取り組み、需要を拡大している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度次世代液晶バックライトに用いる導光板の高輝度化と超薄型化が求められていた。
  • 新製品・新技術導光板の光学パターン加工を従来のランダムな研削から超微細な光学パターンに切り替える技術が必要だった。
  • 生産能力金型の要となるコマのパターン加工は自社で製作しておらず、外部に頼っていた。

やったこと

新たにナノ加工機を導入し、導光板の発光面のプリズム形状とドット形状について角度、形状、高さ、ピッチを変えてシミュレーションを行い、輝度向上に最適な形状を開発した。ナノ加工機により滑らかで鋭利なドットを加工でき、複雑なドット密度もコントロールできるようになった。金型では無電解メッキを施した鏡面にナノ加工機でパターン加工したコマを作り、開発部隊が設計し山梨の本社で製作して内製化を実現した。さらに超薄型化に向けて圧縮金型による圧縮成形技術を確立し、樹脂を高い充填率で充填して均一で薄い導光板を製作できるようにした。

加工機ナノ加工機

新しい製品・サービス:輝度を高めた超薄型の導光板と、ナノ加工機で製作したコマを使う金型技術。

事業の効果

  • 輝度を12%アップさせ、輝度ムラを改善した。
  • 導光板の厚み 0.35mm→0.25mm

ナノ加工機の導入により導光板の輝度が12%向上し、輝度ムラも改善された。圧縮成形技術により0.25mmの薄型導光板を実現した。コマの内製化により品質の向上、リードタイムの短縮、コスト力の強化を実現した。一貫生産体制が強化され、車載向け液晶でも需要拡大が期待されている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    スマホ向けからの転換やカーナビ等の車載向け開発への取組が、2013年ごろからの方針として書かれており、一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    スマホ市場はモデルチェンジが早く波が大きいことがネックとされ、車載向けへシフトした理由は示されるが、競争優位の定量的根拠は乏しい。

  • 課題の認識と解決4

    輝度12%アップ、導光板厚0.35mmから0.25mmへの薄型化、コマ内製化による品質・リードタイム・コスト改善が具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    輝度12%アップや薄型化の成果は示されるが、今後の付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    開発部隊が設計を担い、山梨本社で金型を製作する体制や、中国グループ会社との分担が書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    取引先は大手メーカーで高い信頼を得ており、車載向け需要拡大が期待される分野と明記されている。

  • 事業化までの道筋3

    ナノ加工機で試作を重ね改良を繰り返した過程や、今後も輝度向上に取り組む計画が書かれているが、スケジュールは不明。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    超微細光学パターンと圧縮成形による0.25mm薄型導光板は、同分野で高水準の高付加価値化を図る内容と読める。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    車載向け液晶の需要拡大分野への対応とされるが、経済波及や雇用創出などの公的な必要性は書かれていない。

  • 費用対効果2

    輝度向上や薄型化の成果はあるが、補助金投入額に対する費用対効果を示す数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ナノ加工機による微細パターン加工や一貫生産体制の強化はあるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    車載向け液晶という成長分野へ特化する方針はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今回の取り組みを機に発光面の性能向上などさらなる輝度アップに取り組む計画である。車載向けは今後も需要拡大が期待できる分野として、さらに特化していく方針である。

事業者の声

新たに導入したナノ加工機を用いて何回も試作を重ね、改良を繰り返しながら求めていたコマをつくりあげることができました。コマの内製化が実現できたことで、品質のアップ、リードタイムの短縮、さらにコスト力も高めることができ、大きな成果となりました

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。