ものづくり補助金平成29年度製造業宮城県

通信網の基地局整備に伴うアルミ電解コンデンサ座板の高度化事業

株式会社サンテック東北

成果月間生産数 2,500万個→2,700万個

この事例のポイント

  • 最終製品の小型化に伴い組み込まれる座板も小型化・薄肉化が求められており、高品質な製品を安定して供給する必要があった。
  • 成形材料を従来のPPSからコストパフォーマンスに優れたPPA(ポリフタルアミド)へ転換し、ガラス繊維の含有率を高めて強度を向上させた。
  • 月間生産数 2,500万個→2,700万個。新設備の導入により、薄物成形でも想定どおりの製品を安定して生産できるようになり、薄い部分まで樹脂が行き届いて不良率も改…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社サンテック東北
所在地宮城県 黒川郡大和町
業種プラスチック製品製造業
技術分野精密加工,精密加工,複合・新機能材料,複合・新機能材料
設立1988年

事業の背景

サンテック東北は1988年に三協東北として設立され、1992年からプラスチック成形を行い、現在は主にアルミ電解コンデンサの座板を生産している。座板は20数年にわたり生産に特化してきた。10年前は月間約2億個、現在は約3億個と順調に増えており、国内の電解コンデンサメーカーほぼすべてに納品している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力最終製品の小型化に伴い組み込まれる座板も小型化・薄肉化が求められており、高品質な製品を安定して供給する必要があった。
  • 品質・精度座板の薄物成形では最も薄い部分が0.15mmと非常に薄く、樹脂が薄い部分まで行き届かず不良率が高かった。

やったこと

成形材料を従来のPPSからコストパフォーマンスに優れたPPA(ポリフタルアミド)へ転換し、ガラス繊維の含有率を高めて強度を向上させた。座板の薄肉化に向けてCNC高速高精度射出成形機を導入し、薄物成形では最も薄い部分0.15mmの成形に対応した。成形加圧時の真直性・高い平行度・面圧の高い均一性と射出速度のスピードが求められ、導入した機械では想定どおりの製品が安定して生産できるようになった。

加工機CNC高速高精度射出成形機

事業の効果

  • 月間生産数 2,500万個→2,700万個

新設備の導入により、薄物成形でも想定どおりの製品を安定して生産できるようになり、薄い部分まで樹脂が行き届いて不良率も改善された。生産数は月2500万個から2700万個に増えた。今後は海外ユーザーへの販路拡大や雇用による地域貢献を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    1988年設立以来、座板の生産に特化してきたことは読み取れるが、経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    月間2億個から3億個へ増加し国内コンデンサメーカーほぼすべてに納品と書かれ、強みは読めるが競争優位の分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    成形材料PPSからPPAへの転換、ガラス繊維含有率アップ、薄肉化など課題と対策が具体的に示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    月2500万個から2700万個への増産、次の目標は月4億個と数値が示されている。付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    人の目が品質に欠かせないという記述はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    国内メーカーほぼすべてに納品、5G基地局向け需要拡大、海外販路拡大の方針など顧客とニーズが示されている。

  • 事業化までの道筋3

    海外販路拡大や雇用貢献が今後の目標として書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    座板の薄肉化は0.15mmという具体的水準で示されるが、分野の普及度や高付加価値化の位置付けは明示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    5G基地局需要の拡大や途上国のインフラ整備、雇用などでの地域貢献が書かれているが、波及効果の定量は薄い。

  • 費用対効果2

    補助金額や投入額に対する付加価値増加の数値は書かれておらず、費用対効果はうかがえる程度にとどまる。

  • イノベーションへの貢献2

    高速高精度射出成形機の導入は読み取れるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は具体的に書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    5G基地局やIoTの普及に伴う需要拡大への対応は読み取れるが、構造転換への言及は具体性が薄い。

  • 地域経済への波及2

    地域社会への雇用面での貢献が今後の目標として触れられているのみで、地域の特性を活かした内容は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

5G通信の基地局向け需要の拡大を見込み、月間4億個の生産が可能な工場を目指し、海外市場への販路拡大も図る。

事業者の声

今後は海外のユーザーに向けても販路を拡大できればと思っています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。