ものづくり補助金平成26年度製造業長野県

卓上多機能加工機マルチプロ新機種開発による販売領域の拡大化

高島産業株式会社

成果生産設備市場の獲得 1倍→3倍

この事例のポイント

  • マルチプロの販売領域を広げるには高能率生産への対応が必要だった。
  • 高速加工機能と同時加工機能を搭載した高能率の穴あけ加工機と、3個同時のフライス加工機の新機種の試作機を開発した。
  • 生産設備市場の獲得 1倍→3倍。高速加工機能と同時加工機能を備えた新機種の試作機が完成し、マルチプロの販売領域の拡大が期待できる。

事業者のプロフィール

事業者名高島産業株式会社
所在地長野県 茅野市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野デザイン,精密加工
従業員数230人
資本金2,400万円
設立1945年

事業の背景

同社は金属精密微細加工を核に半導体デバイス、医療機器、省力化設備の開発・設計を手がけてきた。自社ブランドの卓上多機能精密加工機「マルチプロ」を2005年に販売し、2009年に第3回ものづくり日本大賞優秀賞を受賞して販売拡大を図ってきた。医療機器分野を全売上の4割程度まで伸ばす方針を掲げている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力マルチプロの販売領域を広げるには高能率生産への対応が必要だった。

やったこと

高速加工機能と同時加工機能を搭載した高能率の穴あけ加工機と、3個同時のフライス加工機の新機種の試作機を開発した。ものづくり補助金を活用して生産ラインへの導入を前提に本体剛性を高め、防塵性や安全性にも配慮した改良を加えた。完成品は展示会に出品して積極的にアピールしている。

加工機高能率穴あけ加工機(新機種試作機)
加工機3個同時フライス加工機(新機種試作機)

新しい製品・サービス:卓上多機能加工機マルチプロの新機種(高速加工・同時加工機能搭載)

事業の効果

  • 生産設備市場の獲得 1倍→3倍

高速加工機能と同時加工機能を備えた新機種の試作機が完成し、マルチプロの販売領域の拡大が期待できる。マルチプロ本体及び各種オプションユニットのコストダウンも実施し、市場に受け入れられやすい装置に仕上げていく。生産体制も現在の3倍程度に拡張する予定である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    創業1945年から金属精密微細加工を追求し、1998年開発開始、2005年マルチプロ第1号機販売と一貫した流れが具体的に書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    医療機器やステントなど微細高精度加工の強みは書かれるが、市場動向や競合に対する優位性の定量的裏付けは薄い。

  • 課題の認識と解決4

    高能率加工への対応が課題と明記され、高速・同時加工機能の搭載と生産能力3倍という目標が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    現在の生産設備市場の3倍獲得や生産体制を3倍程度に拡張する予定と目標値が示されているが、付加価値額や賃上げの数値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    20名のチームや4つの技術部門があると書かれるが、補助事業の実施体制や事務処理能力の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    省スペース・省エネ・省資源の卓上多機能加工機マルチプロと、医療機器分野の付加価値を明示し、顧客像も一部読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    試作機開発と展示会出品、生産ラインへの導入前提は書かれるが、スケジュールや課題解決方法の詳細は読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    DTFは3軸ベースユニットのヘッド交換で切削・研削など複数加工を行う独自製品で、同分野での高付加価値性がうかがえる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    医療機器や半導体分野への展開は書かれるが、経済波及効果や新規雇用創出への言及は読み取れない。

  • 費用対効果2

    販売拡大と生産体制3倍は書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ダイヤモンド型の新機種開発や省資源装置は書かれるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献の記述は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    医療機器分野の進出や省力化設備の開発は書かれるが、日本経済の構造転換への言及は明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    茅野市の企業として創業と事業展開は書かれるが、地域の雇用や経済成長への牽引は具体的に述べられていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

マルチプロの販売領域拡大と医療機器分野への進出を進め、付加価値の高い医療機器分野を全売上の4割程度まで伸ばしたいとしている。

事業者の声

医療機器でも自社製品でも、従来のものづくりプラスアルファが確実にできる会社を目指したい。挑戦し続けるのは大変なこと。でも、つねにそうありたいと思っています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。