ものづくり補助金平成26年度製造業長野県

みその新規海外需要に応えるための専用充填包装機の導入

株式会社マルモ青木味噌醤油醸造場

この事例のポイント

  • 国内の味噌需要は減少する一方で輸出は伸びており、欧米や中東など海外の厳しい原料・品質基準や宗教上の制約に応える製品を出す必要があった。
  • 無添加・非加熱の有機・ハラール・コーシャ認証みそを製造する専用の充填包装機を導入した。
  • 無添加・非加熱の有機・ハラール・コーシャ認証みそを生産できる体制が整備された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社マルモ青木味噌醤油醸造場
所在地長野県 長野市
業種食料品製造業
従業員数39人
資本金3,000万円
設立1928年

事業の背景

全国の味噌生産量は現在約42万トンで、そのうち長野県内で生産される信州味噌は約50%のシェアを誇る。食の多様化(西欧化)などにより国内の味噌需要は今後も減少傾向が強まるとされている。同社は1928年の創業以来、大手メーカーとの差別化を目指して約40年かけて付加価値の高い生味噌づくりに取り組み、有機味噌では業界3位の地位を得た。百貨店・スーパーなど品質にこだわる取引先から高く評価され、生活クラブ生協のPB商品も手がけている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 販路・情報発信国内の味噌需要は減少する一方で輸出は伸びており、欧米や中東など海外の厳しい原料・品質基準や宗教上の制約に応える製品を出す必要があった。
  • 生産能力生産量の増加に対応するとともに、厳しい衛生管理基準に適合する設備が必要だった。

やったこと

無添加・非加熱の有機・ハラール・コーシャ認証みそを製造する専用の充填包装機を導入した。導入したのは有機・ハラール・コーシャ認証に対応した小容量の味噌充填包装機である。これにより原料や品質に厳しいヨーロッパや、宗教面で制約があるアメリカ・中東向けのみそを生産できる体制を整えた。味噌は国内需要が減少する一方で輸出が伸びており、欧米を中心に健康食品として注目されていることを受けた取り組みである。

加工機有機・ハラール・コーシャ認証対応の小容量味噌充填包装機

新しい製品・サービス:有機・ハラール・コーシャ認証に対応した小容量の味噌

事業の効果

無添加・非加熱の有機・ハラール・コーシャ認証みそを生産できる体制が整備された。これにより、原料や品質に厳しいヨーロッパ、宗教面で制約があるアメリカや中東向けにみそを輸出し、海外需要に応えられるようになった。世界に和食を発信する役割も担うことになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    1928年の糀製造から味噌専業へ移り、40年かけて高付加価値の味噌に取り組んだ経緯が書かれ、過去の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国内需要減に対し輸出が伸びている点、有機味噌業界3位、有機・ハラール・コーシャ認証の取得など強みと市場動向が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    海外需要への対応が課題として示されるが、どの課題をどう高付加価値化につなげるかの計画の詳細は薄い。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    目標値として売上や付加価値額の数値は示されておらず、実現可能性を判断する材料がわずかしかない。

  • 事業を進める体制3

    海外営業担当3人が現地に頻繁に出向き展示会や試食会を行っていると書かれ、遂行体制の一部がうかがえる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    無添加・非加熱の有機・ハラール・コーシャ認証みそという製品特徴と、欧米の健康志向など顧客ニーズの裏付けが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    専用充填包装機の導入で生産体制を整えたと書かれるが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ハラール・コーシャ認証の有機味噌で、海外有機市場への本格参入と業界3位の地位が具体的に書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    「和食」の海外発信という国の政策に触れ、農商工連携や日本の米づくりの保全に関わる点が書かれているが、経済波及の規模は示されていない。

  • 費用対効果2

    補助金額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は書かれておらず、費用対効果はうかがえるにとどまる。

  • イノベーションへの貢献2

    農商工連携には取り組んでいるが、先端デジタル技術やサプライチェーンのイノベーションへの言及はわずかである。

政策面60%
  • 成長分野への進出3

    日本の食品輸出の伸長と和食の海外発信に触れており、輸出分野への進出という点で構造転換との関連がうかがえる。

  • 地域経済への波及3

    長野県の信州味噌シェア約50%や長野市の本社など地域性は書かれるが、地域の雇用や経済成長への効果は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

海外展開はまだ利益が出る段階ではなく、これからとみている。

事業者の声

利益が出るのはこれから

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。