ものづくり補助金平成24年度京都府

真空乳化機の導入による『地産の優良素材を利用したこだわりの加工食品』の製造効率化・多品種少量への対応

株式会社ユーサイド

成果製造ライン数 1ライン→2ライン

この事例のポイント

  • 製造ラインが1ラインしかなく、並行製造ができないため、多品種少量の依頼に応えられず、断っていた顧客の製造依頼がある。
  • バッチ式の真空乳化機(100kg釜)を1台導入し、既存の加工食品製造1ラインを2ライン化した。
  • 製造ライン数 1ライン→2ライン。2ライン化により同時に複数の乳化作業ができ、多品種生産が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ユーサイド
所在地京都府 宇治市
業種食料品製造業
技術分野電子部品・デバイスの実装
従業員数15人
資本金2,000万円
設立1983年

事業の背景

当社は食品卸売から始まり、その後自社ブランドの調味料を製造販売する研究開発型企業へ転換した。天然素材の風味を活かし添加物を極力使わない製品づくりに強みを持つ。高級スーパーや百貨店、高級ホテルなどが主要取引先で、輸出先も多い。一方で大手流通業のチェーン店拡大や百貨店の直営主義撤回により従来の流通との取引が難しくなり、OEM開発・生産の依頼は増えている。台湾・香港など外国からの引き合いも増えつつある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力製造ラインが1ラインしかなく、並行製造ができないため、多品種少量の依頼に応えられず、断っていた顧客の製造依頼がある。
  • 生産能力生産品目の拡大や小規模事業者からの試作依頼が増えたが、乳化工程がボトルネックになっていた。
  • 新製品・新技術酸化に弱い地域特産の繊細な素材を使う製品は、自前の真空乳化機がなく少量生産を委託できる企業も少ないため、商品化を断念せざるを得ない状況があった。

やったこと

バッチ式の真空乳化機(100kg釜)を1台導入し、既存の加工食品製造1ラインを2ライン化した。真空環境で乳化することで、乳化時に空気に触れて油分が酸化するのを防ぐ。大手メーカーの連続生産ラインではなく、最小50kgの小ロット生産を可能にした。その後、消費者ニーズに応える生産品目拡大と小規模事業者からの試作依頼増加に対応するため、ボトルネックだった乳化機(50kg釜)を追加し、2ライン化を完了した。

加工機真空乳化機(100kg釜)
加工機真空乳化機(50kg釜)

事業の効果

  • 製造ライン数 1ライン→2ライン
  • 真空環境で最小50kgの小ロット生産が可能になった

2ライン化により同時に複数の乳化作業ができ、多品種生産が可能になった。50kg釜を追加したことで設備の選択肢が増え、生産体制に柔軟性が生まれた。真空環境での乳化により油分の酸化を抑え、酸化に弱い地域特産素材の製品化を可能にした。試作・開発依頼や生産品目の拡大にも柔軟に対応できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    平成2年の胡麻ドレッシング発売から研究開発型企業への転換、天然素材へのこだわりまで一貫した経緯が書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大手流通の縮小や海外引き合いの増加など外部環境に触れるが、自社の強み・弱みを比較する具体的な記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    乳化時の酸化問題と断っていた製造依頼を課題として示し、真空乳化機2ライン化で多品種少量に対応する計画が読み取れる。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    売上増や販路拡大を目指すとあるが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    社員15人、研究者との協力、商品開発室の存在は読み取れるが、補助事業遂行の具体的な人員配置の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    添加物フリーの天然素材製品、最小50kg小ロット対応、地域特産品の試作受託など、顧客ニーズと選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    2ライン化の後、完全2ライン化や HACCP取得を検討すると述べられているが、スケジュールや課題解決方法は明確ではない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    添加物を使わず酸化を防ぐ真空式乳化機による小ロット生産で、地域特産品の高品質化に取り組む点が読み取れる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    地域の生産者ニーズへの対応と地域振興への貢献が書かれているが、経済波及効果の数値的な裏付けは示されていない。

  • 費用対効果2

    投資額や付加価値増加の数値が示されておらず、費用対効果はわずかにうかがえる程度にとどまる。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    海外展開やHACCP取得の検討にわずかに触れるが、構造転換への貢献を示す記述は少ない。

  • 地域経済への波及4

    京都府宇治市の地元特産素材を使い、地域の生産者ニーズに応える事業として具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

完全な2ライン化(最終工程までの2ライン化)を早期に実現し、さらなる短納期化と効率的な生産体制を目指す。外国向けの食品表示や原料制約に対応するため仕事のやり方を見直し、HACCPの取得も検討している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。