ものづくり補助金平成24年度京都府

革新的炭素めっき大型処理装置の試作開発

アイ’エムセップ株式会社

この事例のポイント

  • 金めっきなどの既存手法は高価で量産に適さず、炭素めっきによる量産化が求められていた。
  • 当社独自の溶融塩を用いた電解浴による炭素めっき技術について、大型の炭素めっき処理装置を試作開発した。
  • 炭素めっきの量産化へのめどが立ち、サンプルを多くの企業や研究機関へ提示し、共同研究の機会も増えてきた。

事業者のプロフィール

事業者名アイ’エムセップ株式会社
所在地京都府 京都市
業種金属製品製造業
技術分野溶接
従業員数11人
資本金3,500万円
設立2006年

事業の背景

材料表面に耐食性と導電性を付与するめっき技術は多くの産業分野で重要となっている。金めっきなどの手法はあるが高価で量産には適さない。当社は小型素材への炭素めっき技術を既に実現していたが、大型素材への対応が課題であった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力金めっきなどの既存手法は高価で量産に適さず、炭素めっきによる量産化が求められていた。
  • 品質・精度大型の素材に対して炭素めっきを施すとムラが出るなどの課題があった。

やったこと

当社独自の溶融塩を用いた電解浴による炭素めっき技術について、大型の炭素めっき処理装置を試作開発した。大型素材への取り組みでは、ムラなどの様々な課題が発生したため、それらを一つずつ解決した。その結果、均質なめっきの量産化のめどを立てることができた。

  • 加工機革新的炭素めっき大型処理装置

新しい製品・サービス:炭素めっきチタン板

事業の効果

炭素めっきの量産化へのめどが立ち、サンプルを多くの企業や研究機関へ提示し、共同研究の機会も増えてきた。また、本事業の成果によりNEDOの支援を受けられるようになった。代替技術に対してコスト面、品質面で優位に立っており、他社にないオンリーワン技術として特許も取得した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    溶融塩を用いた独自の炭素めっき技術を基盤に、小型素材の実現から大型素材への展開を進めた経緯が読み取れる。ただし事業戦略上の位置づけの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    金めっきは高価で量産に不向きという外部環境と、他社にない炭素めっき技術の強みが対比されている。代替技術に対するコスト面・品質面の優位も書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    大型素材でのムラなどの課題を認識し、一つずつ解決して量産化のめどを立てたとある。ただし高付加価値化・成長の具体的な計画数値は書かれていない。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    売上計画として経過3年目1万円、4年目1.6万円、5年目3万円と数字はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員11人の研究開発型ベンチャーで、共同研究や研究会を活用する体制が示されている。人材や事務処理能力の具体的記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    金めっきの代替として量産に適した点、顧客への提示やサンプル展開が書かれている。ターゲット顧客の明確な記述は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    大型処理装置の試作と課題解決、今後は適用素材の拡大と研究会を通じた連携が示されている。具体的なスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    金めっきの代替となる独自の炭素めっき技術で、特許を取得し他社に存在しないオンリーワン技術とされている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    耐食性・導電性を付与するめっきが多くの産業分野で重要とあり、共同研究やNEDO支援への道が開けたとの記述がわずかにうかがえる。

  • 費用対効果2

    費用対効果を示す投入額や付加価値額の記述はない。売上計画の数字はあるが、補助金との比較は読み取れない。

  • イノベーションへの貢献2

    溶融塩を用いた独自の炭素めっき技術は新しい技術だが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    京都市に所在する企業であることは書かれているが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述はない。

今後の展望

さらに多くの素材に炭素めっきを適用するとともに、研究会等を活用して多くの企業や研究機関と連携し、新製品の開発や研究に取り組む予定である。

  • 目標:経過年数3年目(28年度)の売上計画は10,000千円
  • 目標:売上 10,000千円→16,000千円
  • 目標:売上 16,000千円→30,000千円

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。