ものづくり補助金平成26年度製造業岐阜県

「NC放電加工機の導入」による特殊アルミ合金用金型等、高付加価値製品への特化推進

株式会社DMテクノス

成果金型一個あたりの型彫り作業時間 8時間→4時間

この事例のポイント

  • 硬いアルミ合金の成形時に金型への負担が大きく、ブリッジ部分に割れが生じ、金型の摩耗も激しくて精度確保に課題があった。
  • NC放電加工機を導入し、金型のブリッジ部とベアリング部の精密加工の高精度化と生産性向上を目指した。
  • 金型一個あたりの型彫り作業時間 8時間→4時間。NC放電加工機の導入により金型の型彫り作業時間が半減し、ベアリング部の面粗さと寸法精度が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社DMテクノス
所在地岐阜県 海津市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数18人
資本金1,000万円
設立1991年

事業の背景

当社はアルミニウム用成形金型の設計制作や補助工具の制作、溶接加工などを手掛けている。製造が安価な海外に移行される傾向にある中、自動車メーカーを中心に高強度で軽量なアルミの研究開発が進み、それに対応する金型が必要となっていた。多品種・小ロット・低コスト・短納期に柔軟に対応できることが強みで、大手との取引も多い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度硬いアルミ合金の成形時に金型への負担が大きく、ブリッジ部分に割れが生じ、金型の摩耗も激しくて精度確保に課題があった。
  • 生産能力従来の機械や手作業での加工は生産に時間がかかり、微細・精密加工の対応が難しかった。
  • 人手・技能業界では数少ないNC放電加工機を導入し、独自の特殊技能を蓄積する必要があった。
  • コスト・採算一般的な金型製作は海外へ仕事が流れる傾向があり、特殊な技術で対抗する必要があった。

やったこと

NC放電加工機を導入し、金型のブリッジ部とベアリング部の精密加工の高精度化と生産性向上を目指した。電極を製作してセットし、水中で電極と被加工物の間に流れる電気で金属を溶かして窪みを作る方式で、電圧や押し込み速度などの加工条件を素材に合わせてサンプル試作により検証した。従来の機械、手作業、導入機で型彫り作業時間を測定し、ベアリング部の面粗さを粗度計で、金型深さと穴寸法を公差の比較により評価した。従来はグラファイトと銅の2種類の電極を組み合わせていたが、歪みの少ないグラファイトのみによる一体型加工に挑戦した。

加工機NC放電加工機 EA28VM ADVANCE

新しい製品・サービス:グラファイトのみによる一体型加工を用いた、高精度な特殊アルミ合金用金型

事業の効果

  • 金型一個あたりの型彫り作業時間 8時間→4時間
  • ベアリング部の面粗さ 2.3μ→1.29μ
  • 寸法公差 0.03mm→0.01mm

NC放電加工機の導入により金型の型彫り作業時間が半減し、ベアリング部の面粗さと寸法精度が向上した。特殊加工を内製化できたことで納期が短縮され、短納期を求めるメーカーからの要望にも応えられるようになった。高精度化と効率化を両立した新たな技術開発にもつながった。お客様からの信頼性も向上している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成21年創業でアルミ押出金型の設計・制作に注力してきた経緯が書かれ、NC放電加工機による特殊加工への展開がその延長にあると読める。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    海外移行の傾向や自動車メーカーの高強度アルミ研究を背景に、多品種・小ロット・短納期の強みを生かす方針が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    ブリッジ割れや摩耗などの課題を挙げ、NC放電加工機導入で型彫り時間8時間から4時間へ半減したと実績まで示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    面粗さ2.3μから1.29μ、寸法精度±0.03mmから±0.01mmへの改善など数値目標と達成実績が示されている。ただし賃上げ目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    若手職人中心の職人集団で技術力が高いと書かれるが、補助事業の遂行を支える人員や事務処理体制の具体的記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高強度軽量アルミ金型への需要や短納期を求めるメーカーからの要望に応えた実績があり、選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    新技術開発への着手や一体型加工への挑戦は書かれるが、中長期の遂行スケジュールや課題解決の段取りは明示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    高水準の特殊加工として、グラファイト一体型加工で割れやすい素材の金型製作を実現した点が明確に書かれている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    国内外の金型受注の流れに触れるが、雇用創出や波及効果など国が補助する積極的理由は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果4

    型彫り時間の半減、面粗さ改善、納期短縮など導入効果が数値で示され、費用対効果を推測できる材料がある。

  • イノベーションへの貢献2

    NC放電加工機による新技術開発への着手は書かれるが、サプライチェーン全体への貢献や先端デジタル技術の活用は読み取れない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    岐阜県海津市の地域企業であることは住所から分かるが、地域特性を活かした経済成長への牽引は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

国内はもちろん海外でも通用するよう、さらに特殊加工の技術を磨いていきたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。