ものづくり補助金平成26年度製造業静岡県

食料品微生物検査にて、培養した細菌をカウントする細菌コロニーカウンターの開発

清栄コンピュータ株式会社

成果カウントからデータ入力にかかる工数の2/3を省略できるようになった

この事例のポイント

  • 未経験の微生物検査分野で、平均化した高い精度の測定とクオリティの高い記録・履歴管理をどう実現するかが課題だった。
  • 同じ撮影条件を再現するため設計を重ね、よりシンプルで軽量な検査台を開発した。
  • カウントからデータ入力にかかる工数の2/3を省略できるようになった。目視作業が1秒未満で完了するようになり、作業工程は大幅に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名清栄コンピュータ株式会社
所在地静岡県 静岡市
業種その他の製造業
技術分野情報処理,機械制御,測定計測
資本金1億円
設立1986年

事業の背景

清栄コンピュータは、ファンクションテストシステムなどの検査機・試験機やメカトロニクス応用の省力化装置を開発・製造しており、同業他社と比べて優れた精密さと高い精度で好評を得ている。長く取引のあった大手食材商社から、微生物検査の工程の一部を自動化できないかという問い合わせを受けたことが、新分野への進出のきっかけとなった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術未経験の微生物検査分野で、平均化した高い精度の測定とクオリティの高い記録・履歴管理をどう実現するかが課題だった。
  • 人手・技能専門の作業員が目視で細菌コロニー数を数えるため、精度にばらつきが出て、カウント速度にも差が生じていた。

やったこと

同じ撮影条件を再現するため設計を重ね、よりシンプルで軽量な検査台を開発した。食品メーカーと細菌検査業者に協力を得て改善点を指摘してもらい、修正と確認を繰り返した。コロニーカウントの操作画面とカウントプログラムを製作し、モニター協力を得て操作性や管理情報、測定実行の評価と改善を行った。ソフトウェアの改善と修正を重ね、機能の動作も含めて検証した。

検査測定細菌コロニーカウンター

新しい製品・サービス:細菌コロニーカウンター(食料品微生物検査で培養した細菌コロニーを画像処理でカウントする装置)

事業の効果

  • カウントからデータ入力にかかる工数の2/3を省略できるようになった
  • 他社従来品の半額以下の価格に設定した

目視作業が1秒未満で完了するようになり、作業工程は大幅に短縮された。撮影画像をもとにカウントするため、画像付きのデータ管理が可能になり、結果に根拠を持たせる高品質なデータ管理を実現した。価格を他社従来品の半額以下に設定したことで、大手食品メーカーや中小企業、製薬会社、化学系大学の研究室などからの引き合いが増えた。これまで関わりのなかった業種からの受注も増えており、今後の受注拡大が期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の検査機・試験機開発の強みを活かし未経験分野へ進出したと読めるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    他社製は大型で高額だったのに対し、半額以下で安価に設定し引き合いが増えたと具体的に書かれ、競争優位が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    目視カウントの精度バラツキと速度差という課題を示し、画像処理による自動化で解決を図った流れが読み取れる。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    カウントからデータ入力の工数を2/3省略できたと数字で示され、付加価値向上の成果が読み取れる。賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    開発体制について、担当部長の存在と協力会社・モニターの協力が書かれる程度で、人材や事務体制の具体は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    精度と記録管理の要望、食品メーカー等からの協力による改善、価格の優位性と引き合い増加が書かれ、顧客ニーズの裏付けがある。

  • 事業化までの道筋3

    検査台の設計研究やモニター評価を経て修正を重ねた流れはあるが、中長期の遂行スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    目視作業が主流の微生物検査分野で自動化を進め、他社の高額専用機より安価な高品質化を図った点が書かれている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    食品製造の検査工程の自動化という社会的意義はうかがえるが、雇用や波及効果の記述は見当たらない。

  • 費用対効果3

    工数2/3削減と価格半額以下は読み取れるが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    画像処理による自動化とデータ管理の高度化は読み取れるが、サプライチェーン全体への貢献は具体的に書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    微生物検査分野という新市場への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

カウント精度をさらに高めることと、顧客ごとに合わせたオプション機能の追加・拡充を目指す。

事業者の声

カウント精度をさらに高めることと、お客様各社に合わせたオプション機能の追加・拡充を実現させることです。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。