ものづくり補助金平成26年度製造業静岡県

色彩選別機導入による選別精度の向上と作業コスト削減計画

株式会社ドリーム・フーズ

この事例のポイント

  • これまでの選別機では、原料と異物の状況によっては異物の除去精度を高くできないものがあった。
  • 既存の選別専用機や目視では異物除去に限界があったため、高精度カメラを搭載し、色調の違う異物を自動で選別できる色彩選別機を導入することにした。
  • 事前テストを踏まえて色彩選別機を導入したことで選別作業の処理速度が大幅に向上し、品質の向上と納期の短縮につながった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ドリーム・フーズ
所在地静岡県 牧之原市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
資本金1,000万円
設立2005年

事業の背景

株式会社ドリーム・フーズは、様々な乾燥食品原料の選別の受託を主たる業務としている。国内の商社や食品メーカーが主な顧客で、乾燥茶葉、乾燥ハーブ、乾燥スパイス、乾燥野菜、乾燥穀物、ドライフルーツなど多岐にわたる原料を扱い、これまで400種類以上の原料を選別してきた。原料由来の異物をゼロにすることは困難な場合が多く、選別方法の改善とコスト軽減を求める取引先の要求が増えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度これまでの選別機では、原料と異物の状況によっては異物の除去精度を高くできないものがあった。
  • 人手・技能目視による選別は可能だが時間がかかりすぎ、コストダウンを目指すことが難しくなっていた。
  • コスト・採算取引先から選別方法の改善を求められるケースと、選別コストの軽減を求められるケースがともに増加傾向にあった。

やったこと

既存の選別専用機や目視では異物除去に限界があったため、高精度カメラを搭載し、色調の違う異物を自動で選別できる色彩選別機を導入することにした。導入に先立ち、実際に選別を行う食品原料に含まれる異物が除去されるかを確かめる事前テストを実施した。テストでは取引先に逐一状況を報告し、場合によっては立ち合いのもとで行った。良い結果が出た原料については、今後の選別工程の変更を取引先に提案した。

検査測定高精度カメラ搭載の色彩選別機

事業の効果

事前テストを踏まえて色彩選別機を導入したことで選別作業の処理速度が大幅に向上し、品質の向上と納期の短縮につながった。選別の精度が均一になったことで対応できる食品原料の種類が増え、目視選別に充てていた時間を梱包などの別作業に回せるようになり、全体の生産性も上がった。顧客からの要望に応じられる幅が広がって新たな顧客の獲得にもつながり、同社はすでに2台目の同型選別機を購入して受注をさらに増やしている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    選別受託を主業務とし400種類以上の原料選別経験があると書かれるが、経営戦略上の位置づけは記載されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    国内商社や食品メーカーが主な顧客と書かれ、取引先から選別方法の改善やコスト軽減を求められたとあるが、強み・弱みの分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    目視選別に時間がかかりコストダウンが難しいという課題を挙げ、色彩選別機導入で処理速度が劇的に高まったと結果を示している。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    目標値となる数字は示されず、処理速度の向上や2台目購入は書かれるが、付加価値額や賃上げの目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    取引先への逐一報告や立ち合いのもと事前テストを行ったとあるが、人材や事務体制の記載は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    色の違う異物を自動選別できる点と、顧客の満足度向上や新規獲得が見込めると書かれるが、ターゲットは一般的な記述にとどまる。

  • 事業化までの道筋3

    事前テストを経て選別工程の変更を提案し、AI判別機の開発にも取り組むと書かれるが、スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    乾燥食品原料の選別は一般的な分野で、AI判別は発展途上とあるが、高付加価値化や高価格化の記述は乏しい。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    AIによる判別機の市場開拓に期待が持てると書かれるが、雇用や波及効果の具体的な記述はない。

  • 費用対効果3

    2台目の同型選別機を購入し受注が増えたとあるが、補助金額に対する付加価値増加の数字はない。

  • イノベーションへの貢献3

    系列会社と連携しAI画像判別処理を開発中と書かれ、デジタル技術の活用が見られるが、サプライチェーンへの貢献は記述されない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    焼津市の工場や牧之原市の本社など地域名は出るが、地域特性を活かした付加価値創出の記述は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

同社は系列会社と連携し、AIによる画像判別機能を使って色彩選別機以上の精度を持つ判別機の開発に取り組んでいる。食品選別分野ではコンピューターによる判別システムがまだ発展途上のため、今後のさらなる市場開拓が期待される。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。