ものづくり補助金平成26年度運輸業、郵便業静岡県

パレット洗浄業務の新展開による顧客サービスの高付加価値化

株式会社渡辺産業

成果洗浄を行うために経由していたムダな物流経路を省いた。

この事例のポイント

  • パレットレンタル会社からの使用済みパレット洗浄の依頼が増え、既存の外部洗浄施設や手作業では処理が間に合わなくなっていた。
  • 本事業で、自社の物流拠点にパレット洗浄ラインを導入した。
  • 洗浄を行うために経由していたムダな物流経路を省いた。洗浄業務を内製化したことで、これまで洗浄のために経由していたムダな物流経路を省き、パレットを省コストで迅速かつ安定して…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社渡辺産業
所在地静岡県 静岡市
業種道路貨物運送業
資本金1億円
設立1977年

事業の背景

昭和52年創業の同社は、貨物運送業を主たる事業として県内7拠点を構え、3,000坪の物流倉庫と50台のトラックを活用してきた。在庫管理や流通加工などの独自サービスで他社との差別化を図っていた。パレットレンタル会社とは提携し、他社が扱うことの少ない14型パレットを採用している。PL法などによる製造物の品質・衛生管理の義務付けを背景に、パレット洗浄の需要が増えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力パレットレンタル会社からの使用済みパレット洗浄の依頼が増え、既存の外部洗浄施設や手作業では処理が間に合わなくなっていた。
  • コスト・採算洗浄施設への移送や洗浄にかかる工数が多く、余分な移送コストが生じていた。

やったこと

本事業で、自社の物流拠点にパレット洗浄ラインを導入した。想定した月当たりの洗浄枚数は12,000枚で、静岡県中部地区の食品工場へレンタルされているパレットの実績は月平均8,685枚だった。洗浄設備は高効率の洗浄性能を重視し、設備を遊ばせずトラックの取り回しや保管スペースの確保など生産性向上にも配慮した。パレット洗浄を物流事業の付帯サービスと位置付けて稼働コストを抑えた。その結果、適正洗浄能力は60枚/hで最も効率的な稼働状況となることがわかった。

その他パレット洗浄ライン

新しい製品・サービス:パレット洗浄サービス

事業の効果

  • 洗浄を行うために経由していたムダな物流経路を省いた。

洗浄業務を内製化したことで、これまで洗浄のために経由していたムダな物流経路を省き、パレットを省コストで迅速かつ安定して供給できる体制が整った。洗浄工程は段ばらしから段積みまでオートメーション化され、人の業務はフォークリフトによるパレット運びのみとなった。副次効果として、洗浄を依頼した顧客がパレットの管理・保管も依頼することが多く、総合サポートにつながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の貨物運送・物流事業を基盤に洗浄業務へ展開したと読めるが、経営戦略上の明確な位置づけの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    3,000坪の倉庫や50台のトラック、14型パレット採用など自社の強みは示されるが、市場動向との対比は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    処理が間に合わなくなった課題に対し、月12,000枚の想定と移送コスト削減の内製化で対応した点が具体的に示される。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    月8,685枚の実績と月12,000枚の想定、適正洗浄能力60枚/hが示されるが、付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    ISO9001等の認証取得や物流事業の運営実績はうかがえるが、事業遂行体制の具体的な人員記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    品質・衛生ニーズの増加と、顧客が保管も依頼する傾向など、顧客ニーズと選ばれる理由が示される。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の工程改善や内製化の成果は書かれるが、中長期の遂行スケジュールや課題解決方法の記述は乏しい。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    パレット洗浄の全工程自動化に言及するが、同分野での普及度や高付加価値化の水準は明示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    物流の停滞や人手不足への対応は述べられるが、波及効果や雇用創出の具体的な記述は薄い。

  • 費用対効果3

    稼働コストや移送コスト削減は述べられるが、補助金投入額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    段ばらしから段積みまでの工程オートメーション化が示されるが、サプライチェーン全体への貢献は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    静岡県内7拠点を有する地域の物流拠点として地域内での事業展開がうかがえるが、地域特性の活用は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

人手不足や災害によって生じる物流の停滞は業界の課題ですが、顧客に対し親身になって共に改善・発展が可能なのが物流業の強みでもあります

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。