ものづくり補助金平成26年度製造業愛知県

曲面印刷機の乾燥集積機入替及び供給改良による生産効率の向上

富川化学工業株式会社

成果加工スピード 1倍→2倍

この事例のポイント

  • 加工スピードを上げるには乾燥時間のさらなる短縮が不可欠だった。
  • 乾燥炉の中を通過する容器に紫外線を照射するUV乾燥炉を更新し、ランプを水銀灯からメタルハライドランプに変更した。
  • 加工スピード 1倍→2倍。UV乾燥炉の更新により乾燥時間が最速0.3秒に短縮され、容器の供給から印刷、集積までの効率が上がった。

事業者のプロフィール

事業者名富川化学工業株式会社
所在地愛知県 愛知県小牧市
業種プラスチック製品製造業
技術分野機械制御
従業員数90人
資本金7,000万円
設立1962年

事業の背景

富川化学工業は食品を中心とするプラスチック容器の専門メーカーで、アイスクリーム容器などの冷菓容器を主力に、飲料容器の蓋やデザート容器なども手がける。昭和57年にはペットボトル分野にも進出した。冷菓容器が主力のため需要のピークは夏場に集中し、需要の季節変動を抑えて設備稼働を平準化することが課題だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力加工スピードを上げるには乾燥時間のさらなる短縮が不可欠だった。
  • 生産能力従来のUVランプ(水銀灯)では、最大毎分300個の加工能力のうち実際の稼働は7割が限度だった。
  • 品質・精度繁忙期に加工スピードを上げると乾燥時間が短くなり、インキが乾く前に容器が集積されて汚れが多発する危惧があった。

やったこと

乾燥炉の中を通過する容器に紫外線を照射するUV乾燥炉を更新し、ランプを水銀灯からメタルハライドランプに変更した。メタルハライドランプは水銀灯の2倍のUV量があり、発光長は水銀灯と同じ500mmながらムラのない照射が可能である。これにより乾燥時間は最速で0.3秒に大幅に短縮された。あわせて、曲面印刷機に容器を送り出す供給装置と、乾燥済みの容器を集積する集積装置を導入し、いずれも最大で2倍の加工スピードに対応させた。集積装置は計数スパイラルを片側排出から両側排出とし、将来的な自動包装機の導入を視野に入れて設計した。

加工機UV乾燥炉
加工機供給装置(曲面印刷機への容器送り出し)
加工機集積装置(計数スパイラル)

事業の効果

  • 加工スピード 1倍→2倍
  • 平均16―17%アップ

UV乾燥炉の更新により乾燥時間が最速0.3秒に短縮され、容器の供給から印刷、集積までの効率が上がった。作業効率は平均16―17%向上したと評価されている。不良などのロスも大幅に減少し、生産性の向上に寄与している。加工能力の向上により、夏場に集中する需要への対応力も高まった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    昭和57年のペットボトル分野進出や60年の食品ニーズ対応は書かれるが、本投資の位置付けを経営戦略として明示する記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    印刷品質への取引先の信頼や冷菓容器の主力性は読み取れるが、競争優位の根拠を定量的に示す記述は少ない。

  • 課題の認識と解決4

    乾燥時間が課題で稼働は最大300個の7割が限度と具体的に述べられ、0.3秒への短縮と平均16〜17%アップの結果も示されている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    最大2倍の加工スピード対応と平均16〜17%アップの実績は示されるが、今後の付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    冷菓容器やテイクアウト容器への展開、豚汁用容器など顧客ニーズへの言及はあるが、選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    UV炉、供給装置、集積装置を導入し将来の自動包装機導入も視野にあると述べられ、中長期の方向性はうかがえる。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    食品容器は普及した分野だが、メタルハライドランプで水銀灯の2倍のUV量など同分野内での性能向上は具体的に示されている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    テイクアウト需要の拡大や新領域への挑戦は触れられるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は明示されていない。

  • 費用対効果3

    不良ロスの大幅減や生産性向上の評価はあるが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    食品容器分野での新領域挑戦は書かれるが、日本経済の構造転換への寄与を示す記述は見当たらない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

加工能力の増強を機に、テイクアウト用の各種食品容器という新たな領域へのチャレンジを始めている。コロナ禍で持ち帰りメニューに対応する飲食店が増えており、冬場に需要が増える豚汁用容器などの商材も取り込みたいとしている。

事業者の声

乾燥時間のさらなる短縮が不可欠だった

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。