ものづくり補助金平成27年度製造業愛知県

タレットパンチング・レーザ複合加工機の導入による、フォークリフト用大型ボディ部品の多品種・少量・短納期生産手順の確立と業界標準化

株式会社神善

成果レーザー加工の年間売上 1倍→2.6倍

この事例のポイント

  • 排出時に加工品同士が摩擦し、表面に小さな傷がついていた。
  • 平成27年度補正ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金を活用し、同27年10月に新工場棟へローダー付きのレーザーパンチ複合加工機を導入した。
  • レーザー加工の年間売上 1倍→2.6倍。土日の出勤がほぼゼロになり、無人で長時間稼働できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社神善
所在地愛知県 安城市
業種輸送用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数76人
資本金1,000万円
設立1967年

事業の背景

主力はフォークリフト部品のプレス・レーザー加工である。補給用を含む部品の種類は5万点に上り、豊田自動織機のフォークリフトの協力工場でも特に多い。多品種少量生産で金型の負担を減らすため、業界に先駆けて平成10年にレーザー加工機を導入し、400mm角以内の中小物の構造部品を中心に加工してきた。平成25年12月にはフォークリフトのカバー部品の引き合いを受けた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度排出時に加工品同士が摩擦し、表面に小さな傷がついていた。
  • 生産能力夜間や土日の無人稼働ができず、高効率生産の条件を満たせなかった。
  • 新製品・新技術従来の設備は400mm角以内の中小物しか扱えず、大型のフォークリフトカバー部品に対応できなかった。

やったこと

平成27年度補正ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金を活用し、同27年10月に新工場棟へローダー付きのレーザーパンチ複合加工機を導入した。対象の鋼板は業界標準の1219mm×2438mmで、従来の400mm角より格段にネスティングが複雑になった。材料や加工品の搬送・保管に総投資額1億5000万円のうち半分をかけ、最大8種類の鋼板を在庫管理できる自動倉庫を備えた。ローダーが加工品を吸引して搬送するため、排出時の傷を防ぎ、無人で長時間稼働できるようにした。

加工機自動搬送機能付きレーザーパンチ複合加工機
その他鋼板・加工品の自動搬送機(ローダー)
その他自動倉庫(最大8種類の鋼板を在庫管理)

事業の効果

  • レーザー加工の年間売上 1倍→2.6倍
  • レーザープレス複合機2台の1勤務あたり要員 3人→2.5人

土日の出勤がほぼゼロになり、無人で長時間稼働できるようになった。レーザー加工の年間売上が増え、2018年の繁忙期も問題なく乗り切れた。加工品の傷防止も実現し、排出時の摩擦による表面の傷がなくなった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成10年のレーザー加工機導入や平成25年のFL部品への対応など過去の取組の延長線上の投資と読めるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    FL部品の協力工場で特に品目が多い(5万点)という強みはうかがえるが、市場動向との関係や競争優位の説明は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    ネスティング作業が担当者一人で毎日4時間かかる課題や、ソリ・歪みの不良がゼロにならない点を具体的に挙げ、対応の方向性も示している。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    年間売上が導入前の2.6倍、要員が3人から2.5人になったと数字で示されるが、導入計画の目標値として書かれたものかは不明。

  • 事業を進める体制2

    ネスティングを担当者一人が作成している点はうかがえるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    FLカバーの傷検査基準の厳しさや傷防止の必要性は読み取れるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    ネスティングのAI自動化や炭酸ガスからファイバーレーザー化など中長期の課題が挙げられているが、スケジュールや解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    大型鋼板対応や多品種少量生産という特徴はうかがえるが、分野の普及度や高付加価値化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    FL部品の協力工場という位置付けはうかがえるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は記述されていない。

  • 費用対効果4

    総投資額1億5000万円、年間売上2.6倍、要員3人から2.5人への削減など、投資に対する効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献3

    無人稼働の自動倉庫やローダー搬送などの自動化は読み取れるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    愛知県安城市の企業であることはわかるが、地域特性を活かした雇用や地域経済への波及は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はネスティングをAIで自動化してシートの最適化を図ること、レーザー加工機をファイバーレーザー化して運用コストを削減すること、レーザー加工以外の工程の能力を増強してボトルネックを解消することを検討している。

事業者の声

難題に愚直に一つひとつ1品から丁寧に対応する

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。