ものづくり補助金平成26年度製造業愛知県

水処理機器及び粉砕機器の市場占有率向上を目指すための機器の内製化率向上

株式会社マキノ

成果製品化までにかかった時間をおよそ20%削減

この事例のポイント

  • ダイヤフラムポンプのピストンは定期的に前もって製造しておく必要があった。
  • 補助金により、小物部品の旋削と回転工具による切削工程を1台に集約した複合型のコンピューター数値制御(CNC)旋盤を導入した。
  • 製品化までにかかった時間をおよそ20%削減。導入機でピストンを製造したことで、製品化までにかかった時間をおよそ20%削減し、品質の安定化も実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社マキノ
所在地愛知県 常滑市
業種はん用機械器具製造業
技術分野精密加工
資本金11.542億円
設立1947年

事業の背景

株式会社マキノは、セラミックスをはじめ電池、液晶、電子部品などの製造工程に使われる精密分野の粉砕機や、食品・化学品業界、一般工場排水、トンネル工事や土壌改良事業向けの中小型から超大型フィルタープレスを製造販売している。生産する機械は顧客別に一品一様のため、汎用機のように共通部品を多く開発して組み立てる一般的手法での生産性向上は難題だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ダイヤフラムポンプのピストンは定期的に前もって製造しておく必要があった。
  • 生産能力ピストン製造は作業者が汎用旋盤で手作業加工するため、熟練者に頼り、加工前の調整や段取りに時間がかかっていた。
  • コスト・採算外注に頼る部品が多く、内製化率を上げる必要があった。

やったこと

補助金により、小物部品の旋削と回転工具による切削工程を1台に集約した複合型のコンピューター数値制御(CNC)旋盤を導入した。導入機で加工の全てが可能かどうかをチェックし、加工方法や手順を見直した。自動化に必要な治具や、ピストン側面の穴あけ加工用ドリルも開発した。対象のピストンはダイヤフラムポンプ内の部品で、加工の工程を1台で完結させた。

加工機複合型CNC旋盤
その他自動化用治具
その他ピストン側面穴あけ加工用ドリル

事業の効果

  • 製品化までにかかった時間をおよそ20%削減

導入機でピストンを製造したことで、製品化までにかかった時間をおよそ20%削減し、品質の安定化も実現した。削減できた時間は他の部品加工に振り向けられ、外注分を減らして内製化率を上げるという目的が着々と進んでいる。また昨今のマンパワー不足の解消や、目の前で切粉が出る汎用旋盤と違い安全性が高いこと、コンピューター制御は若い人の評判も良いといった間接的効果も生まれた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    設立70周年を迎えた企業が、製品群の生産工程改善を経営課題として位置付け、占有率向上を目指す事業計画を提出した点が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    精密分野の粉砕機やフィルタープレスなど高い技術力を持つ製品群を持つことは書かれているが、競争優位の根拠となる市場データは示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    汎用旋盤による加工の手間や段取りの課題を認識し、複合CNC旋盤導入で製品化までの時間をおよそ20%削減し、内製化率を上げる計画が示されている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    加工時間の約20%削減と品質安定は示されるが、付加価値額の増加や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    マンパワー不足の解消や若い人の評判に触れているが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的な記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客別に一品一様の製品を生産し、公共事業や特殊分野向けに提供していることは読み取れるが、選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    機械導入の目的を絞り込み、治具やドリルの開発、加工手順の見直しを段階的に行い、削減時間を他部品へ順次振り向けたことが書かれている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    高い技術力を持つ製品群とされるが、普及度や同分野での高付加価値化の水準を示す記述はない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    トンネル工事やリニア中央新幹線建設など予想される需要増に対応する考えはあるが、国が補助する積極的理由としての記述は薄い。

  • 費用対効果2

    約20%の時間削減と品質安定は書かれるが、補助金額や投資に対する付加価値増加などの費用対効果の数値はない。

  • イノベーションへの貢献2

    コンピューター制御のCNC旋盤導入は書かれるが、先端的デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は示されていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    既存の粉砕・フィルタープレス事業の生産効率化が中心で、新たな成長分野への構造転換を示す記述は少ない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

製品をより早く、より安く提供することで市場占有率アップを図り、東京オリンピックやリニア中央新幹線建設工事向けといった予想される需要増に応えていく考えだ。

事業者の声

将来に向けてさらにがんばろうという雰囲気も生まれている

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。