ものづくり補助金平成26年度製造業三重県

自動抜型裁断機の導入で受注ロス解消と価格競争力強化を目指す

有限会社サトー化成

成果A製品の作業時間 55分→50分

この事例のポイント

  • 大型トレイ(1,000mmサイズ)の受注機会を逃しており、受注ロスとなっている。
  • 油圧自動抜型裁断機(曙機械工業製OP-40-110)を導入し、従来800mm×700mmまでだった裁断サイズを1,210mm×750mmまで対応可能にした。
  • A製品の作業時間 55分→50分。外注費は目標どおりに削減できた。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社サトー化成
所在地三重県 四日市市
業種プラスチック製品製造業
技術分野立体造形
従業員数3人
資本金500万円

事業の背景

有限会社サトー化成は三重県四日市市で、プラスチックシートの連続真空成型を得意とし、主に車の小型部品輸送用のプラスチックトレイを製造している。近年は車の部品メーカーが海外展開を進める中で国内の受注機会が減少しやすく、景気回復により大型商品の引き合いが増えている。新たなユーザーニーズとして多品種化と輸送効率化のためのトレイの大型化が求められている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大型トレイ(1,000mmサイズ)の受注機会を逃しており、受注ロスとなっている。
  • コスト・採算成型の次工程である抜型裁断が未対応のため、大型品の抜型裁断を外注しており、コストと納期の面で不利だった。

やったこと

油圧自動抜型裁断機(曙機械工業製OP-40-110)を導入し、従来800mm×700mmまでだった裁断サイズを1,210mm×750mmまで対応可能にした。既存の連続真空成型機と組み合わせ、1,000mm×700mmまでの大型トレイを一貫生産できるようにした。導入後は既存の裁断機と新規設備の作業時間を比較するテスト稼働を行い、外注に頼っていた大型裁断の内製化を進めた。自社内のCADソフトで金型を設計することで短納期化と低コスト化も図った。

加工機油圧自動抜型裁断機(曙機械工業製 OP-40-110)

事業の効果

  • A製品の作業時間 55分→50分
  • C製品の作業時間 35分→33分
  • A製品の納期 18分→17分
  • 平均で△7%のコストダウンが検証できた

外注費は目標どおりに削減できた。納期短縮とコストダウンは目標の10日・△10%には届かず、11日・△7%だった。1,000mmサイズの加工が可能になり、これまでの外注費は不要になることが確認された。受注ロスを取り戻し、短納期・低価格の優位性を生かして設備稼働率と収益性の向上を図る。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の真空成型技術と大型成型機導入(平成24年)を踏まえた取組で一貫性はあるが、経営戦略上の位置付けは文章で明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    アベノミクスによる受注回復や大型トレイの引き合い増加に触れ、自社の真空成型技術や自社CAD設計の強みに言及している。

  • 課題の認識と解決4

    受注ロスと外注費の課題を明示し、抜型裁断の内製化で納期を10日、コストを△10%とする具体的な目標を示している。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    納期△10%、コスト△10%の目標と、結果の納期11日・△7%を示し、外注費は目標どおりとの数値がある。

  • 事業を進める体制2

    従業者数3名と記載はあるが、補助事業を遂行する体制や人材、事務処理能力についての記述は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    大型トレイの受注ロス、多品種化・大型化ニーズ、短納期・低価格という選ばれる理由が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の目標達成に向けた今後の展望はあるが、スケジュールや課題解決方法は具体的に示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    1,000mmサイズの大型トレイを内製化する点は述べられているが、分野の普及度や高水準の高付加価値化を示す記述は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果4

    平均△7%のコストダウンや、外注費の内製化による効果など、投資に対する効果が数値で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    CAD設計による金型の内製化は述べられているが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献としては限定的にしかうかがえない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    三重県四日市市の企業であることは分かるが、地域の特性を活かして雇用や地域経済を牽引する記述はわずかにしかない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今回の設備導入で大型トレイの受注ロスを取り戻し、金型設計を社内で行う短納期・低価格の優位性を生かして受注機会を拡大する。設備稼働率を上げ、生産できるプラスチックトレイ数を増やして収益性を向上させる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。