ものづくり補助金平成26年度製造業愛媛県

シーリングマシン導入による新機能ウェットスーツの製造及び自社ブランドスーツの販路拡大

有限会社シークローズ

この事例のポイント

  • 手作業による裏面テープ貼り付けは曲げ部分の加工が難しく、直線的な加工に限られていた。
  • 熱と圧力で防水テープを貼り付ける「裏面テープ加工」の作業を手作業から自動化するため、シーリングマシンを導入した。
  • シーリングマシンの導入により、手作業に由来する「テープが切れる」「しわになる」といった着用時の不具合が解消された。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社シークローズ
所在地愛媛県 西予市
業種繊維工業
従業員数15人
資本金300万円
設立1993年

事業の背景

当社はウェットスーツを製造販売している。近年、ウェットスーツは大型量販店やインターネット販売の比率が高まっている。3年ほど前から、水漏れ防止と耐久性向上を目的に裏面をテープ加工で補強したタイプが新機能として開発され、今後は標準化されると予想されていた。当社はダイビング用ウェットスーツの技術を取り入れた同加工を以前から導入していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度手作業による裏面テープ貼り付けは曲げ部分の加工が難しく、直線的な加工に限られていた。
  • 品質・精度貼り付け時の加圧にムラが生じ、着用時に「テープが切れる」「しわになる」などの不具合が起きていた。
  • コスト・採算特に曲線部位の接着で不具合が出やすく、通常の未加工製品と比べて製造時間を多く要していた。

やったこと

熱と圧力で防水テープを貼り付ける「裏面テープ加工」の作業を手作業から自動化するため、シーリングマシンを導入した。同機の導入により、曲線部位を含め均一な加工が可能となった。さらに、この加工技術を応用して高機能スーツのデザイン化を進め、自社ブランド製品の試作品を作成した。あわせて、デザイン企画、ホームページの改良、スーツの試作販売、自社ブランド開発を実施した。

加工機シーリングマシン

新しい製品・サービス:自社ブランドの高機能ウェットスーツ

事業の効果

シーリングマシンの導入により、手作業に由来する「テープが切れる」「しわになる」といった着用時の不具合が解消された。曲線部位も均一に加工でき、高品質な製品を短期間で製造できるようになった。自社ブランド製品の高機能スーツの試作品も完成し、生産体制の見通しが立った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    ウェットスーツの製造販売を本業とし、裏面テープ加工を従前より導入していたと書かれ、過去の取組との一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大型量販店やネット販売の拡大、自社ブランド構築による販路拡大が書かれるが、市場データや競争優位の根拠は示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    手作業の品質ムラと時間コストという課題を挙げ、シーリングマシン導入で解決したと書かれるが、数値による効果は示されていない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    自社製品の売上比率を現在の約3倍に増加させる目標が書かれる一方、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数15名と記載があるのみで、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    曲線部位の均一加工や高品質・短期間製造が成果として書かれ、製品の価値は読み取れるがターゲットの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    自社ブランド製品の生産体制の見通しや、プロライダー試着、大会での海外・女性向けPRといった今後の予定が書かれる。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    防水ウェアの目貼りテープ加工はウェットスーツの一般的な技術とされ、新市場性を示す記述は薄い。

公的補助の必要性27%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果2

    製造時間の短縮や不具合の解消は書かれるが、補助金投入額に対する費用対効果を示す数値は見当たらない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    愛媛県西予市の本社工場で全製品を自社生産すると書かれるが、地域の特性を活かした雇用創出や成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

プロライダーに試着してもらい、国内外の大会を通じて海外サーファーや女性ユーザーに製品PRを行う。自社ホームページの改良やインターネットオークションの活用などで自社ブランド製品の販売を促進し、自社製品の売上比率を現在の約3倍に増やすことを目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。