ものづくり補助金平成26年度製造業三重県

レーザーマーキング加工と炙り技術による多種色付け、曲面への新印字方案の確立

クラフトアルマジロ株式会社

成果加工範囲(デザイン自由度) 80度→360度

この事例のポイント

  • リーマンショック後に委託生産の受注が激減し、売上が落ち込んだ。
  • レーザーマーキング装置および周辺機器を専用台に設置し、ロータリーテーブルも設置した。
  • 加工範囲(デザイン自由度) 80度→360度。円周や曲面への全周マーキングと独自の焼き色技術により、色彩豊かな商品を提供できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名クラフトアルマジロ株式会社
所在地三重県 鈴鹿市
業種輸送用機械器具製造業
技術分野デザイン
従業員数11人
資本金500万円

事業の背景

パイクのアフターパーツ(チタンマフラーやアルミ削り出しのバックステップ等)を製造・販売しており、難加工材のチタン薄肉材を得意としている。委託生産取引で売上を伸ばしていたが、リーマンショックを境に受注が激減した。2012年にオリジナルブランド「MAVERICK」を立ち上げ、チタンカップやタンブラーの販売が事業の柱のひとつに育った。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑リーマンショック後に委託生産の受注が激減し、売上が落ち込んだ。
  • 生産能力二輪車市場全体が伸び悩み、マフラー等の売上拡大は期待できない状況だった。
  • 納期・工程レーザーマーキング加工の全量を協力会社に依存しており、納期管理や試作、加工の自由度で課題を抱えていた。

やったこと

レーザーマーキング装置および周辺機器を専用台に設置し、ロータリーテーブルも設置した。全周加工を可能にするため、レーザーマーキング機、ロータリーテーブル、製品の三位一体の精度を確保し、当社5軸マシニングセンターの加工設定技術を応用した。立体物への安定した着色のため、レーザーマーキング後にバーナーで炙って焼き色を付ける技法を開発し、三重県工業研究所とメガテックから技術指導を受けた。イラストレーターによるデータ作成からレーザーマーキング機へのデータ取り込み(CAD・CAM)のテストも実施し、加工条件、安全管理体制、受注システムを構築した。

  • 加工機レーザーマーキング機ロータリーテーブル
  • ソフトイラストレーター

新しい製品・サービス:レーザーマーキングによる多色着色・曲面マーキングを施したチタンカップおよびタンブラー

事業の効果

  • 加工範囲(デザイン自由度) 80度→360度
  • 着色バリエーション 2色→10色
  • 納期 4週間→2週間

円周や曲面への全周マーキングと独自の焼き色技術により、色彩豊かな商品を提供できるようになった。外注先への依頼や梱包・検品の手間が減り、納期が半減した。試作対応力が高まり、顧客要望や新企画に柔軟に応えられるようになった。国内の一般客やネット販売へ販路が広がり、海外への販売促進にも取り組んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    バイクパーツの委託生産からオリジナルブランド、チタンカップへと展開し、マフラー技術の延長として位置付けている点が具体的に読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    バイク市場の伸び悩みを踏まえ、チタンカップの名入れ需要に着目し、カップ約2,200個・タンブラー約700個の販売実績を示している。

  • 課題の認識と解決4

    受注激減という課題を認識し、レーザーマーキング内製化で納期を4週間から2週間に半減させる計画が示されている。

事業の実現可能性68%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    売上を5年で倍増する目標と、着色は2色から10色以上、納期半減という数値目標が示されている。

  • 事業を進める体制3

    従業者11名で、三重県工業研究所やメガテックの技術指導を受けた体制が書かれているが、人材や事務処理能力の具体は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    名入れ・ロゴ入れの需要増、ふるさと納税返礼品、グッドデザイン選定など、顧客ニーズと選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    設備導入、着色技術開発、CAD・CAM構築、受注システム構築と工程は示されるが、スケジュールの明示は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    チタン製カップに円周曲面への立体マーキングと独自の焼き色着色を組み合わせ、同分野で高付加価値化を図る点が読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の特色として鈴鹿市のふるさと納税返礼品やバイク産業の集積に触れるが、波及効果の記述は乏しい。

  • 費用対効果3

    現行の外注依存から内製化し納期半減や色数増加の効果が書かれるが、補助額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    CAD・CAMによるデータ化やFacebookでの海外展開にわずかに触れるが、サプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    鈴鹿発のオリジナル商品として地域ブランドを打ち出し、ふるさと納税や三重県グッドデザイン選定にも触れている。

今後の展望

チタンカップ部門を中心に、レーザーマーキングを用いた新企画製品と合わせて売上を5年で倍増させる計画である。今後はカップやタンブラー以外の新製品開発、バイクパーツへの加工サービス、競技用義足パーツの色付けなどに取り組む。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。