ものづくり補助金平成26年度製造業滋賀県

プリント基板の部品小型化と、試作・小ロット多品種に適した半田ディップ工法

安曇川電子工業株式会社

成果ディップパレット作成等の期間(2週間程度)の縮減が図れた。

この事例のポイント

  • プリント基板の高密度化に伴い、部品の小型化への対応が求められていた。
  • 半田ディップ工程に新工法を導入し、ポイントディップ半田槽(部分的に半田ディップする装置)と、予熱に使用する窒素ガスを発生させる窒素ガス発生装置を導入した。
  • ディップパレット作成等の期間(2週間程度)の縮減が図れた。部品小型化や試作・小ロット製品の短納期化・効率化が図れ、リードタイムが短縮し費用も低減した。

事業者のプロフィール

事業者名安曇川電子工業株式会社
所在地滋賀県 高島市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野接合・実装
従業員数136人
資本金4,200万円
設立1968年

事業の背景

当社はプリント基板の実装・組立を一貫して行い、顧客の要望にきめ細かく対応して事業を展開している。実装する電子部品の小型化などに伴い、プリント基板は高密度化している。また商品寿命の短期化や最終製品の多様化により、試作や小ロット・短納期への対応が受注の重要な要因となっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力プリント基板の高密度化に伴い、部品の小型化への対応が求められていた。
  • 人手・技能実装では精緻な作業が要求されていた。
  • 納期・工程試作や小ロット・短納期への対応が受注獲得の重要な要因になっていた。

やったこと

半田ディップ工程に新工法を導入し、ポイントディップ半田槽(部分的に半田ディップする装置)と、予熱に使用する窒素ガスを発生させる窒素ガス発生装置を導入した。ポイントディップ半田槽により、部品小型化と試作・小ロット製品への短納期化・効率化を図った。ディップパレット(チップ部分に溶融半田が当たらないように覆う器具)の使用や手作業での半田付けが不要になり、リードタイムが短縮し費用も低減した。2016年3月から2016年9月までの補助事業対象装置での製造実績は4,259台で、部品小型化・試作・小ロット対応製品の27%を占めた。

加工機ポイントディップ半田槽
その他窒素ガス発生装置

新しい製品・サービス:ポイントディップ半田槽による部分的な半田ディップ工法

事業の効果

  • ディップパレット作成等の期間(2週間程度)の縮減が図れた。
  • ディップパレット作成等の費用(数十万円)の縮減が図れた。

部品小型化や試作・小ロット製品の短納期化・効率化が図れ、リードタイムが短縮し費用も低減した。ディップパレット作成等の期間や費用が縮減され、短納期・低価格の見積が提示できるようになり競争力が向上した。新たな製造手段により一貫生産体制が強化され、顧客への提案の幅が広がった。新たな技術を獲得する会社として社内外に発信できたことで、従業員の貢献意欲の向上にも寄与したと考えている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    新工法の導入で部品小型化・試作小ロットへ事業領域を拡大したと書かれ、環境変化への対応という流れはあるが、過去の取組との連続性は具体的に示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    部品小型化や試作・小ロット・短納期への需要変化を踏まえ、ディップパレット作成の2週間・数十万円の縮減で短納期・低価格見積が可能になったと具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    ディップパレットや手作業半田付けに伴うリードタイムと費用の課題を認識し、ポイントディップ半田槽で解決して短納期化・効率化を実現したと書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    使用比率を今後さらに向上させる方針は示されているが、付加価値額や賃上げの数値目標は記載されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員136人、一貫生産体制、5Sや小集団活動の取組はうかがえるが、補助事業を遂行する体制の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    4,259台の製造実績と部品小型化・試作・小ロット対応製品の27%を占める点、顧客提案での訴求など、ニーズと選ばれる理由が数字つきで示されている。

  • 事業化までの道筋3

    自動半田付けロボットの導入など将来の高度化構想は示されているが、スケジュールや遂行方法の具体性は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ポイントディップ半田槽は部品小型化・小ロット対応の新工法とされるが、一般普及度や高付加価値化の水準を示す記述は限定的である。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    今後の国内需要増加が想定される部品小型化への対応とされるが、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    製造実績4,259台やディップパレット費用数十万円の縮減など効果の数字はあるが、補助金投入額との対比による費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    今後の自動半田付けロボット導入によるデジタル化の構想はうかがえるが、地域やサプライチェーンへの貢献は具体的に書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    自動車関連など新たな分野への顧客獲得を視野に入れると記載があり、分野進出の方向性はうかがえるが、構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今回の事業で一貫生産体制の強みをさらに強化できた。この強みを顧客の困りごと解決の提案に活用し、ブランド力の向上と売上拡大を図る。将来的には自動半田付けロボットなどの導入により製造工程をさらに高度化し、自動車関連など新たな分野での顧客獲得も視野に入れている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。