ものづくり補助金平成30年度製造業北海道

基板実装技術の高度化に向けた高速スマートモジュラーマウンター導入事業

株式会社カムイ電子

この事例のポイント

  • 既存マウンタの老朽化により実装精度にばらつきが生じ、品質の均一化が課題となっていた。
  • 本事業で高性能マウンタRS-1Rを導入し、0402・0201規格のチップサイズに対応できる基板実装ラインを構築した。
  • 本事業の実施により、現時点で最小となる0201規格の電子部品に対応できるようになり、あらゆる基板ユニットの生産が可能となった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社カムイ電子
所在地北海道 登別市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野接合・実装

事業の背景

約9年前、親会社の業績不振により産業用電子機器メーカーが連鎖倒産し、その後カムイ電子が取引先からの声を受けて設立された。設立時は100社を超える取引先を抱えており、再開は待ったなしの状況だった。現在は電力制御機器、高性能ドライブレコーダーをはじめとするIoT機器、宇宙・防衛関係などの顧客に製品を提供している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度既存マウンタの老朽化により実装精度にばらつきが生じ、品質の均一化が課題となっていた。
  • 生産能力品質確保のための検査や不適合品の修正作業が増え、生産リードタイムが延びていた。
  • 人手・技能機械式フィーダーは位置決め精度が低く、振動で極小部品が飛んで紛失することがあった。また、自動実装能力を超える場合は手作業が発生し、大きな時間的ロスが生じていた。
  • 新製品・新技術顧客から0603規格よりさらに小さいサイズへの対応を求められていた。

やったこと

本事業で高性能マウンタRS-1Rを導入し、0402・0201規格のチップサイズに対応できる基板実装ラインを構築した。RS-1Rは部品高さに合わせて認識センサが6段階に可変するヘッドを備え、実装精度を高めている。フィーダーはモーター駆動の電動式で低振動であり、吸着位置補助補正機能により部品紛失ゼロを目指している。

事業の効果

本事業の実施により、現時点で最小となる0201規格の電子部品に対応できるようになり、あらゆる基板ユニットの生産が可能となった。手作業での実装を大幅に削減でき、電子部品実装工程での実装可能枚数も増加した。作業効率が上がり作業時間が大幅に短縮され、実装精度も飛躍的に向上した。これにより高精度で高品質な製品を短時間で提供できるようになり、電力制御機器、IoT機器、宇宙・防衛関係などへの積極的な営業活動につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性柔軟性・正確性・即応性で高く評価されていると書かれ、0201規格まで対応できる点を強みとして挙げている。
  • 4
    課題の認識と解決既存マウンタの老朽化による実装精度低下、サイクルタイムの抑制、不適合品の修正増加という課題を具体的に挙げている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け0201規格まで対応する必要性、多品種小ロットのニーズ、電力制御機器・IoT・宇宙防衛など顧客分野が明示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標部品紛失ゼロという目標はあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれておらず、わずかにうかがえる程度。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の基板実装ラインに新しいRS-1Rを追加し、多品種少量生産を得意とする事業の延長として位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    柔軟性・正確性・即応性で高く評価されていると書かれ、0201規格まで対応できる点を強みとして挙げている。

  • 課題の認識と解決4

    既存マウンタの老朽化による実装精度低下、サイクルタイムの抑制、不適合品の修正増加という課題を具体的に挙げている。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標2

    部品紛失ゼロという目標はあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれておらず、わずかにうかがえる程度。

  • 事業を進める体制2

    創業時に9名で再開したことは書かれているが、現在の人員や補助事業を遂行する体制の具体は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    0201規格まで対応する必要性、多品種小ロットのニーズ、電力制御機器・IoT・宇宙防衛など顧客分野が明示されている。

  • 事業化までの道筋2

    中長期の課題検証や導入後のスケジュールは書かれておらず、次世代人材の育成という方向性がうかがえる程度。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    現時点で最小となる0201規格の部品に対応できるとあるが、一般的な普及度や価格面の高付加価値化については書かれていない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    地域に貢献し次世代人材を育てたいという記述はあるが、経済波及効果や雇用創出の具体的な根拠は書かれていない。

  • 費用対効果2

    手作業の削減や作業時間の大幅短縮が述べられているが、投入額に対する数値的な費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    電力制御機器やIoT機器などの取引先への供給に触れるが、先端デジタル技術によるサプライチェーンのイノベーションは書かれていない。

政策面2.5
  • 成長分野への進出2

    IoT機器や宇宙・防衛関係への供給が挙がるが、成長分野への進出による構造転換という位置付けは明示されていない。

  • 地域経済への波及3

    北海道内有数の実装ラインを持ち、登別での事業と地域貢献を掲げているが、地域の雇用や成長への数値的効果は示されていない。

事業者の声

どんなに技術が進み、高度な設備による機械化が進んでも、扱う人間がいてこその技術

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。