ものづくり補助金平成29年度製造業宮城県

医療・環境領域における高付加価値デバイスのODM~販路開拓支援事業

ヤグチ電子工業株式会社

この事例のポイント

  • 顧客から持ち込まれる開発依頼に対応するため、極小チップや大型IC/LSI/BGAを1台で搭載できる設備が必要だった。
  • 0402サイズとさらにその下の0315サイズの極小チップや、大型IC/LSI/BGAの搭載を1台で可能にする機械を導入した。
  • 極小チップや大型IC/LSI/BGAを1台で搭載できるようになり、事務手続きなしで開発依頼に迅速に対応できる体制が整った。

事業者のプロフィール

事業者名ヤグチ電子工業株式会社
所在地宮城県 石巻市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野製造環境,製造環境,接合・実装,接合・実装,測定計測,測定計測
設立1974年

事業の背景

ヤグチ電子工業は昭和49年に小ロット生産品の製造拠点として設立され、現在は精密電子機器の設計製造技術を生かし、売上の7割がODMの受注生産、3割が自社製品および大学などとの開発品である。自社製品はスマホ接続型の測定器が中心で、特に眼科関係の医療機器が多い。高い利益率が見込める医療・環境領域では部品の小型化が進んでいる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術顧客から持ち込まれる開発依頼に対応するため、極小チップや大型IC/LSI/BGAを1台で搭載できる設備が必要だった。
  • 生産能力基盤に搭載する部品が小型化しているため、0402サイズやそれより小さい0315サイズの極小チップに対応できる機械が必要だった。

やったこと

0402サイズとさらにその下の0315サイズの極小チップや、大型IC/LSI/BGAの搭載を1台で可能にする機械を導入した。1月にこの機械を導入し、大学や研究機関などこれまでに開発依頼やODM製造依頼が寄せられた顧客に対して、その旨をアピールした。その結果、試作の要望が少しずつ増えている。

加工機極小チップおよび大型IC/LSI/BGAを1台で搭載できる実装機

新しい製品・サービス:スマホ接続型の放射線測定器「ポケットガイガー」、大気汚染測定器「ポケットPM2.5センサー」、小児弱視訓練器「オクルパッド」

事業の効果

極小チップや大型IC/LSI/BGAを1台で搭載できるようになり、事務手続きなしで開発依頼に迅速に対応できる体制が整った。顧客の『こういうものを作りたい』に応えやすくなり、試作の要望が少しずつ増えている。今後も様々な機関と組みながら良い製品を世に出していく方針である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の精密電子機器の設計・製造技術を生かし、ODM受注と自社製品の二本立てを続けていることは読み取れるが、経営戦略上の明確な位置付けまでは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    自社の強みとして、迅速な対応や事務手続きの少なさ、高利益率が見込める医療・環境領域での小型部品対応が挙げられており、強みの活用は具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    基板部品の小型化に対応するため機械を導入し、試作要望が少しずつ増えていると書かれており、課題と対応の関係は具体的に読み取れる。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。機械導入で対応範囲が広がったとの記述はあるが、数値目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    社長の説明や人材確保の話から体制の一端はうかがえるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客の要望に迅速に応えること、医療・環境領域の小型化ニーズ、試作要望の増加が示され、選ばれる理由は具体的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    今後も開発力を上げ様々な機関と組みながら良い製品を出していくとあるが、スケジュールや課題の解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    医療機器や高利益率の医療・環境領域に注力し、0402・0315サイズの極小チップや大型IC/LSI/BGAの一台搭載など高付加価値の技術が示されている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    ポケットガイガーの10万台出荷や、ルワンダの環境改善実証への利用、石巻で生まれたものづくりを世界へ広げる点は読み取れるが、経済波及の定量的記述は薄い。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    スマホ接続型測定器や小児弱視訓練器などデジタル技術を使った製品開発が示されるが、新しいビジネスモデルや地域サプライチェーンへの貢献は具体的に書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    医療・環境領域への注力はうかがえるが、日本経済の構造転換に資するという記述はなく、わずかにうかがえる程度。

  • 地域経済への波及3

    石巻の地で生まれたものづくりを世界へ広げるとあり地域性は読み取れるが、雇用創出や地域経済成長の数字は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

開発力を上げ、様々な機関と組みながら、石巻で生まれたものづくりを世界へ広げ、良い製品を世に出していきたいと考えている。

  • 目標:ポケットガイガーは10万台を出荷

事業者の声

ものづくりをする会社

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。